ことばはそこに暮らす人々の文化を支え、人々の教養や教育のもととなっていると考えられています。そして、辞書はその社会のことばを映し出す鏡であり、文化レベルをはかるバロメーターとも言われてきました。
それでは、現代の日本において、母語話者にとっての国語辞書は、その内容や形式などが使い手の要望に十分応えられていると言えるでしょうか。辞書には、さらなる質的な改善や利便性の向上が求められているようにも思われます。
また、電子化の急速な進展とインターネットの普及によって、「情報」のやりとりは大きく様変わりし、電子辞書やウェブ辞書など辞書の媒体や機能も多様化しています。こうした新しい辞書の出現は、従来のいわゆる紙の辞書すなわち冊子体辞書にない可能性があると期待される一方、商品化される辞書が限られてしまい、冊子体辞書が培ってきた多様な個性を持つ辞書の出版ができなくなるのではないかという危惧も存在します。これらの状況にあって、新しい時代に対応した辞書のあり方とはどういうものが考えられるでしょうか。
語彙・辞書研究会はこれまでもこのような課題を考え続けてまいりましたが、発足してから四半世紀、研究発表会が50回を迎えるにあたって、「辞書の未来」というテーマでシンポジウムを企画いたしました。そこでは現代日本社会における国語辞典のあり方を見つめ直し、多様な立場の方々と辞書の未来についてあらためて議論を深める場にしたいと考えております。できるだけ多くの方々からご意見・ご要望をお寄せいただきたく存じます。
つきましては、以下の2つのテーマのいずれかに対してご提言をお寄せくださいますよう、お願い申し上げます。みなさまの声をもとに、今後の国語辞書編集に生かせるよう、斬新で建設的な意見交換がなされることを念じております。
【第1テーマ】日本語母語話者に必要な国語辞書とは何か
【第2テーマ】紙の辞書に未来はあるか ――これからの「辞書」の形態・機能・流通等をめぐって
投稿について
上記2つのテーマについて、ご意見・ご要望を募集いたします。
※研究会に参加されずに予稿集のみご希望の方は、事務局にご連絡ください。
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上記の連絡は、下記、事務局連絡フォームでご連絡いただいても結構です。その他、各種連絡も承ります。 学会・研究会・その他催し物の案内掲示などご相談にのります。「お問い合わせ」フォームにてお問い合わせください。
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