雅語・歌語 五七語辞典

定価
2,200円
(本体 2,000円+税10%)
判型
四六判
ページ数
480ページ
ISBN
978-4-385-13648-6

俳句・連句・短歌・川柳に
万葉から明治まで千年の五七語 古語が使える表現上達本

昔の美しい言葉に出会う本

西方草志 編

  • 万葉から明治まで千余年の和歌・連歌・短歌・俳句・詩の日本の代表的作家の美しい五音七音表現(=五七語)約5万を、雅語・歌語で意味別に分類したユニークな表現辞典誕生!
  • 雅語・歌語を手軽に手の内に。
  • 読むだけで句がうまくなる超速表現上達本。
  • 昔の美しい言葉も使ってみたいという期待に応える。
  • 親切なふりがな付。
  • 既刊『五七語辞典』は「マンネリ気味で言葉探しに四苦八苦の身に珠玉の助け舟」と大好評。

特長

さらに詳しい内容をご紹介

はしがき

 俳句や短歌の実作で、上級者のように上手に古語を使いたいという人が増えているという。
 しかし、古典を開いて自分のイメージにあった言葉を探すのは大変なので、便利な本が欲しいという声が本書を作るきっかけとなった。
 古典というと、それだけで難しいと考えがちであるが、ひとつひとつの言葉を味わってみると、とても柔らかく優美である。カタカナ語や造語・略語が氾濫する現代であるからこそ、昔の言葉が新鮮で魅力的に感じられるのではないだろうか。変貌の激しい社会の中で“美しい日本の言葉”は時代を越えて生き、人を惹きつける力を持っている。
 源氏物語や平家物語をはじめ、古典・時代物を題材とした小説やテレビ・映画の人気が根強い理由の一つとして「言葉の力」もあるのであろう。
 藤原定家も、古い言葉を尊重し、新しい表現を目指すことの重要性を説いている。現代の人々が古典の言葉を上手に活用し、句作り・歌作りすることを願い本書を制作した。
 本書は万葉集からはじまり、古今集をはじめ平安時代の和歌集・物語、鎌倉時代、室町時代、江戸時代、明治、大正、昭和前期に至る千年余りの代表的な和歌、連歌、歌謡、短歌などから雅語・歌語の五音七音表現を採集した(本書ではこれらを「五七語」と呼ぶ。五音七音表現を意味する造語である)
 採集した約五万の五七語は、天象・地理・衣食住・心・動植物…など二十に分類した。その結果、例えば「月」の表現一つをとってみても、千年余の時空を超えて、著名作家の五七語が一堂に会すこととなった。時代を超えた“言葉の競演”が一目で視界に入るわけである。
 平安時代などの和歌は、俗を嫌い、恋の歌が多いため、時代の言葉を補完するために源氏物語や枕草子などの物語や歌謡からも幅広く採集した。
 採集にあたっては、時代の特徴ともいえる、同音を利用して一語に複数の意味を持たせる「掛け詞」の分類が問題となったが、紙幅の都合で複数箇所への分類はせず、その一語の持つ本来の意味で分類した。
 また、言葉の意味については、基本的に本書では省いている。時代により違うので、解りにくいものについては見出しの下に短く注を付けたが、三省堂の『大辞林』を開いていただくと、多数の古語の意味が充実して載っているので是非参照されたい。
 本書は「見たい言葉が一目で見渡せる」ように工夫したつもりであるが「詩語を含む多様な表現を分類する」という試みは必然的にファジーなものとならざるを得ない。意外なところで意外な言葉に出会う驚きも含めて、楽しんで頂けたら幸いである。見つけにくい言葉については、巻頭の五十音索引を引いてほしい(大見出し・小見出しの語がすべて引ける)。
 ふりがなは、採集した原典を踏襲するとともに、歴史的仮名遣いも含め、できるだけふった。時代によって同字でも読みの違うものも多く、多めに入れてある。
 本書ではひとつの表現でも、多彩な語尾変化を確認することができるので、実作に大いに参考になることであろう。好評をいただいている『五七語辞典』と同様、俳句・連句・短歌・川柳などの詩的表現を目指す多くの人たちに活用されることを願っている。
 最後に、この辞典を作るにあたって、日本独自の文化遺産である五音七音表現の和歌・連歌・俳句・短歌や歌謡・詩の作者と作品関係者に感謝申し上げる。(編者)

読者カードより

・店頭でこの本を手に取った時のうれしさは、まだまだ短歌を勉強して歌を続けなさいと言われたようでした。何度かくじけそうな時もありましたが、また良い歌が作れそう。(72歳女性)
・風景写真のタイトルのネーミングの参考にするため購入。この本に出会って目からウロコが落ちました。発行されたのを知らずにいたことが、悔やまれます。(72歳女性)
・じっくり読んでいます。なるほどと思うこと多々あり、うれしい限りです。(79歳男性)
・今までに無かった参考書でした。非常に役立ち重宝します。(72歳男性)
・読めば読むほど大変重宝している。(72歳女性)
・「光(ひかり)」を「光(かげ)」と読む場合もあることが、この本で確認できて救われました。(78歳女性)
・美しい日本語の探求ができるのが嬉しい。忘れていた美しい日本語に出会いました。(70歳男性)
・送りかなの参考になる。(83歳男性)
・手紙や短歌の創作のときにとても役立つと考えます。(70歳男性)
・見出語に意味の記入されているものもあり、この配慮は役に立つ。(83歳男性)
・多種多様なたくさんのことを知ることができる。(65歳男性)
・ いろいろな言葉に出会えて楽しい。(76歳男性)
・大変楽しく手にしています。(58歳女性)
・『五七語辞典』と併せて読んでいます。知らなかった五七語に出会うのが嬉しい。(79歳男性)
・短歌詠みのため購入、良い本です。(69歳男性)
・頁をめくるたびに姿を見せる艶やかで芳醇な言葉たち。目にするだけで心が震え、法悦に浸れる。これらの言葉を育んだ国に生れた幸せを今さらに噛みしめる。俳句・短歌の実作者のみならず日本人すべてが座右の書とすべき一冊である。(50歳男性)
・予想以上に重宝である。語彙も豊富になっていくと思う。特に五十音索引のあることは目的の言葉を探すのに大変便利である。手放せなくなった。(80歳男性)
・歌語には苦労していました。(82歳男性)
・非常に参考になる。昔の連歌や和歌の理解が容易になった。(76歳男性)
・何冊もの関連本を読まなければならなかった今までをこの一冊で済ませる事が出来ると考えています。(77歳男性)
・あらゆる和歌(片歌・長歌・短歌・旋頭歌・今様・連句・都都逸・俗謡・川柳・標語など)を決める五七調や七五調は農耕民族としての日本人の2・4・8拍子的固有リズムです。この意味でこの「千年の五七語辞典」はすばらしい快挙だと思います。(82歳男性)
・正しい日本語、美しい日本語、読む人の話相手の心を和ます日本語を学びたいと思っています。机に向かっていてちょっと疲れたとき手に取って二三行読んでも楽しめる本書はいいものだと思います。(男性)
・『五七語辞典』についで本書を求め、大変役に立っています。(72歳男性)
・短歌の先生に勧められました。私は万葉集や古今集に使われている「やまとことば」が好きなので、この辞典に出会えて良かったと思っています。(76歳男性)
・連歌を鑑賞・作句するに大変良い分類をされていてありがたいです。(79歳男性)
・役に立つと思います。じっくりと読みたいと思います。(81歳男性)
・幅広い五七語の収録が面白く活用させてもらっています。三省堂の歳時記と併用して幅広い活用ができています。(79歳男性)
・先月の俳句教室にて講師に「よく景が見えて落ち着いた詠みぶりでとてもいいです」とのコメントをいただきました。『五七語辞典』と共に私にとっては最も手近に置いてある一冊になりました。(67歳男性)
・便利で値段も安いので友人にも勧めています。(66歳男性)
・とても参考になります。(69歳男性)
・採集数に敬意。日本語の素晴らしさに多く触れ、万葉から新古今まで再読、ありがとうございます。だから読書はやめられぬ。(52歳男性)
・とても参考になりました。日本語の美しさ、ことばの豊かさに驚きです。毎日この本を開いております。ありがとうございました。(76歳女性)
・言葉の深みにはまっていける辞典だ。(74歳男性)
・今のところ、ひたすら読むだけ。(70歳女性)
・古代から近代に至る文学用語を幅広く収録したところに魅力を感じました。(女性)
・意味別に分類されていて使い易い。表現法の微妙な違いが参考になる。(67歳男性)
・この本は永久にわが書棚を飾ることと思う。(83歳女性)
・短歌を作る際に古語また正しい言葉づかいを知りたくて本屋で探し出して嬉しくなりました。これから重宝させていただき、短歌づくりの道案内をと頼りにしています。本の大きさ厚さもちょうどよく、末長く使わせていただきたいと思っています。(72歳女性)
・本の名称がみやびやかで良い。これから使いこなすぞ。(85歳男性)
・見やすく、見出し語に対する簡潔な説明、ルビ付きもよいと思います。こんな本が欲しかっただけに嬉しく思います。(58歳男性)
・編者の並々でない努力の積みかさねに感銘を覚えている。ページの順に目を通し自分のフィーリングに合う語をチェックしながら作歌に生かしていければと思っている。(69歳男性)
・見て感動したことが歌として読み上げられるまでは、なかなか交通渋滞しているようで困ってしまいます。要するにまだ初心者なんです。それを、こんな表現もある! というヒントにこの本をひもとくと気づくのです。一単語がひとつ歌を詠むきっかけになったりします。良い指導書だと思います。(58歳女性)
・添削・推敲にも至便、常に座右にあり。(85歳男性)
・黄色の明るい表紙が好もしく手に取りました。知らない言葉があって、うれしくなりました。そのような言葉たちを間違って使ったりしそうだと心配になり、買うのをやめようと棚に戻しました。だが言葉も勉強するかなと考えて購入しました。少し気が重いです。(68歳女性)
・ぱらぱらと見るとなかなか楽しい。着想がいい。企画の勝利だと思います。これからもがんばってください。
・よくこれほどまとめたと感心。分類・配列もよく考えられている。ぱらぱらとめくってどこでも読んで面白い。他の類語辞典が熟語に偏っているのに比べ、大和ことばが豊富で実作に役立つのがうれしい。(78歳男性)
・判りやすく役に立ちます。字が大きいので見やすい。(73歳女性)
・写真のキャプション作成に購入。参考文書が多いため様々な角度から活用している。(64歳男性)
・ことば探しに大いに参考になっている。(74歳男性)
・言葉の世界がひろがって、いろいろ知識が深まります。(74歳男性)
・内容が豊富で読んでいても楽しい。作歌・作句に大いに役立つと思う。(80歳男性)
・短歌には文語(古典的)のものと口語(現代的)のものとがあり、格調のある表現となると文語表現が適切に思われ、その方の教養を身につけたいため、今回貴社の本を買って勉強しようと思った次第。(82歳男性)
・例句もあげられていると思っていましたので、少しがっかり。でも、ほんとにたくさんの言葉があげられていて、空想しながら言葉を追っています。歌作の参考にねなりそうです。(73歳女性)
・ありがとうございました。様々な形・型など一つ一つの言葉の重さを感じました。(75歳男性)
・よくもたくさんの言葉を集められ、かつ整理されたと感服しています。(84歳男性)
・俳句歴25年、しかしまだ俳人見習です。俳句は形容詞が大切です。しかし誰も四苦八苦です。こういう辞典がもっと早く出てほしかった。
・いろんな言葉があることに気づき、歌詠みに大いに参考になります。(79歳男性)
・最初(のページ)から読んでいます。(80歳男性)
・期待に応えてくれそうです。(80歳男性)