『三省堂国語辞典』のすすめ その9
2008年 4月 2日 水曜日 筆者: 飯間 浩明入学おめでとう。君も三国年齢。
『三省堂国語辞典 第六版』が出版されて以来、多くの人から読者カードが寄せられています。中には、初めて使う国語辞書として『三国』を選んだという小学生や中学生の人たちのコメントも多く、読んでいてうれしい気持ちになります。
『三国』は、小学校高学年から高校・大学に至るまで、若い人たちにも使いやすい辞書だと、私たちは自負しています。結婚できる年齢を「結婚年齢」と言うのにならって言えば、『三国』が使える「三国年齢」は、ほかの辞書の場合より若いのです。そして、学校を卒業してからも、引き続き『三国』が使えることは言うまでもありません。
『三国』は、はば広い読者層を想定しており、だれもが毎日の生活の中で使える辞書です。若い読者のためにも、特にいくつかの工夫をしています。
まず、説明の文章は、できるだけ小学校の漢字だけでまかない、それ以外の漢字には読みがなをつけています。言い回しも、だれが読んでも分かるようにやさしく書いてあります。むずかしい言い方では説明したことにならないというのが、『三国』の考え方です。
たとえば、「桜」では、ほかの辞書なら花の色を「淡紅色」と書くところですが、『三国』では「うすくれない」としています。耳で聞いても分かりやすいでしょう。

【学習重要語は約6,000】
また、中学生の人にとっては、☆☆印のついた「学習重要語」が役に立つはずです。これは、中学生のうちに覚えておくといいことばです。具体的には、文章だけでなく会話でもよく使う、ちょっと知的なことばが選ばれています。
たとえば、私自身は中学生のころ、「常套(じょうとう)手段」ということばを覚えて、なんだか大人になったような気持ちがしました。『三国』では、この「常套」にも☆☆印をつけてあります。
高校・大学生になれば、〔文〕(文章語)や〔俗〕(俗語)、〔雅〕(雅語)などの表示が役に立つでしょう。レポート・論文にふさわしいことばを選ぶことができ、また、和歌や俳句を作る時の助けにもなります。

【『三国』を使うのはいつ】
『三国』は、小・中・高・大学、あるいは社会人というふうに、それぞれの年齢の読者にふさわしい使い方をしてもらえるよう、気配りをしています。新しい年度に際して、新しい国語辞書を使ってみようと思っている若い人たちにもおすすめします。
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◆飯間先生の記事はここにも⇒「三省堂WebDictionary」ことばパティオ第8回「「串刺し」に堪える語釈でなければならない」
筆者プロフィール
飯間浩明(いいま・ひろあき)
早稲田大学非常勤講師。『三省堂国語辞典』編集委員。
早稲田大学文学研究科博士課程単位取得。専門は日本語学。古代から現代に至る日本語の語彙について研究を行う。NHK教育テレビ「わかる国語 読み書きのツボ」では番組委員として構成に関わる。著書に『遊ぶ日本語 不思議な日本語』(岩波書店)、『NHKわかる国語 読み書きのツボ』(監修・本文執筆、MCプレス)がある。
URL:ことばをめぐるひとりごと(http://www.asahi-net.or.jp/~QM4H-IIM/kotoba0.htm)
【編集部から】
生活にぴったり寄りそう現代語辞典として定評のある『三省堂国語辞典 第六版』が発売され、「【サンコク】メディアでの紹介」の記事にある通り、各方面で取り上げていただいております。その魅力をもっとお伝えしたい、そういう思いから、編集委員の飯間先生に「『三省堂国語辞典』のすすめ」というテーマで書いていただいております。








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