財務情報英和辞典

定価
5,720円
(本体 5,200円+税10%)
判型
A5判
ページ数
544ページ
ISBN
978-4-385-11031-8

ビジネスパーソンや経営学・経済学を学ぶ学生に必携の一冊!

菊地義明 著

  • 英文の四半期・年次財務報告書を読み、書くことに特化した初めての英和辞典。
  • 定訳をはじめ豊富な訳例を提示し、参照も充実。
  • 約13,000項目を収録し、生きた用例と書式見本を多数示す。
  • 和英索引つき。

特長

さらに詳しい内容をご紹介

発刊に寄せて

著者の菊地義明先生に,英文財務報告書の世界についてお寄せいただきました。

年次・四半期報告書との出会い

企業の財務情報は,四半期・半期・通期の業績をはじめ,企業の生産・販売・流通,株価,為替相場,増資,減資,業務・資本提携,経営統合,M&A(企業の合併・買収),新製品・市場の開発,設備投資の状況,地域社会での活動など,ほぼ毎日,新聞等で報道されています。そのため,これらの情報はビジネスに携わっている人たちにとって極めて重要で,わたしも辞書編纂者としての立場から機会あるごとに英字新聞のビジネス欄に注視してきました。

IR(財務広報)活動の一環として,株主や投資家に対して投資判断に必要な情報を提供する目的で作成されているのが有価証券報告書や年次・四半期報告書ですが,これらの英語版と英日翻訳版にはじめて接したのは二十数年前のことです。北米企業のIR担当者から,「うちの日本語版の日本語がおかしいので,原文と照合してどこがおかしいのかチェックしてほしい」というのがクライアントの依頼でした。そしてその作業を通じて痛感したのが,財務書類[財務諸表]に使われる会計用語と経営・金融・マーケティングなど各種専門分野の用語の多用性で,既存の辞書類では読み解くことができないということです。

好運にもその後は,同社の年次・四半期報告書の日本語版を英語版と同時進行の形で制作する一方,主に情報通信(IT)関連企業の財務広報誌も手がけるようになり,これらの実務経験を活かして長年懸案の『財務情報用語英和辞典』を作成することができました。といっても,年次・四半期関連用語はこれで十分という訳ではなく,その補足作業は今後も継続する方針です。ちなみに最新ニュースとして,米国では米国企業は米国の会計規則に沿った財務報告を義務付けられていますが,米証券取引委員会(SEC)は8月27日,2014年をめどに米企業に国際会計基準に基づく財務報告を認める計画案を承認しました。ただし,最終結論は2011年に下される予定で,次期政権の方針によって計画案どおりにならない場合もあるということです。

著者プロフィール

菊地義明 (きくち・よしあき)

翻訳・翻訳校閲・辞書編纂家。
著書:
『誤訳・悪訳・珍訳大研究』(日本実業出版社,95年1月刊)
『これでいいのか,翻訳本!』(南雲堂,97年6月刊)
『英和契約・法律基本用語辞典』(洋販出版,97年6月刊。「通訳・翻訳ジャーナル」誌の推薦図書)
『和英契約・法律基本用語辞典』(洋販出版,98年3月刊)
『最新英和ビジネス基本用語辞典』(洋販出版,98年8月刊)
『英和情報・通信・インターネット用語辞典』(多賀出版,2000年7月刊)
『例解ビジネス英語キーワード辞典』(ピアソン・エデュケーション,2000年11月刊。韓国語版・中国語版契約済み)
『英和IR用語辞典』(中央経済社,2001年1月刊)
『最新ビジネストレンド英語キーワード辞典』(ピアソン・エデュケーション,2002年1月刊)
『ロングマンビジネス英語用法辞典』(共訳。ピアソン・エデュケーション,2002年1月刊)
『こうすればうまくいくビジネス・ネゴシエーション101の鉄則』(共訳。ピアソン・エデュケーション,2002年1月刊)
『英和eビジネス用語辞典』(中央経済社,2002年3月刊)
『例解時事ビジネス英語コアワード辞典』(ピアソン・エデュケーション,2002年12月刊)
『契約・法律用語英和辞典』(IBCパブリッシング,2004年4月刊)
『携帯版ビジネス実務英語辞典』(DHC出版,2004年11月刊。台湾語版もあり)
『金融ビジネス用語英和辞典』(IBCパブリッシング,2005年10月刊)
『スタンダード&プアーズ「個人投資ガイド」』(共訳。マグロウ・ヒル,2006年1月刊)
『経営・ビジネス用語英和辞典』(IBCパブリッシング,2006年8月刊)
その他『モービル文庫』(別冊含めて53冊)など多数。