クラウン独和辞典 ―編集こぼれ話―

57 レター別の頁(ページ)数

筆者:
2009年7月6日

辞書に引き慣れてくると、各頁の右欄外や辞書の腹に印刷されているアルファベットに頼ることなく、目指す単語の載っているあたりをさっと開くことができるようになる。参考までに『クラウン独和辞典 第4版』の、レターごとに占める頁数を調べてみると、次の通りであった。

頁数 本文頁 頁数 本文頁
A 149 N 45 947~991
B 118 150~267 O 24 992~1015
C 11 268~278 P 61 1016~1076
D 72 279~350 Q 6 1077~1082
E 90 351~440 R 59 1083~1141
F 70 441~510 S 216 1142~1357
G 96 511~606 T 58 1358~1415
H 89 607~695 U 72 1416~1487
I 26 696~721 V 86 1488~1573
J 11 722~732 W 82 1574~1655
K 90 733~822 X 1 1656
L 53 823~875 Y 1 1657
M 71 876~946 Z 69 1658~1726

Hの部がほぼ中央にある。一般に英和辞典ではM、仏和辞典ではIの部が中央になっているようだ。 Sの部が占める頁数が最多で216頁あり、そのなかでもsch-, Sch- だけで72頁(1157~1229)ある。またAの部は独和の部の総頁1726のおよそ1割に近い。同じ1頁でも、FやZの最終頁のように1行余さずぎっしり詰め込まれている場合もあれば、M やQの最終頁のように12~13行しか記載されていないケースもあるが、これらの数字は『クラ独 4版』を引く際の目安になろう。頁数で独和の部のまんなかに当る863頁の末尾の見出し語はLizenzgebühr「認可(ライセンス)料」である。

少し古い統計であるが、Helmut Ludwig : Gepflegtes Deutsch.(Leipzig 1983)に、ある調査によるドイツ語の字母の使用頻度(頭字とは限らない)は、小文字ではeが一番高く、以下 n ; r ; i ; s, t ; a, d, h …、大文字では Sを先頭に、A, I ; B, D, G ; E, H, K, M, T, W ;V… の順と書かれている。また、最もよく使われる単語10傑は、die, der, und, in, zu, den, das, nicht, von, sie であるそうだ。これは最近の英語のある語彙調査で,最もよく使われる単語の上位10個が、the, of, and, to, a, in, that, it, I, was(『世界の辞書』研究社1992に所収の東信行:「英国の辞書」より)であるのとよく符合するといえよう。

筆者プロフィール

『クラウン独和辞典第4版』編修主幹 信岡 資生 ( のぶおか・よりお)

成城大学名誉教授
専門は独和・和独辞典史
『クラウン独和辞典 第4版』編修主幹

編集部から

『クラウン独和辞典』が刊行されました。

日本初、「新正書法」を本格的に取り入れた独和辞典です。編修委員の先生方に、ドイツ語学習やこの辞典に関するさまざまなエピソードを綴っていただきます。

(第4版刊行時に連載されたコラムです。現在は、第5版が発売されています。)