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地域語の経済と社会 第130回 ずら(その2)

2010年 12月 18日 土曜日 筆者: 大橋 敦夫

地域語の経済と社会―方言みやげ・グッズとその周辺―
第130回 ずら(その2)

「信州諏訪温泉泊覧会 ズーラ」パンフレット
「信州諏訪温泉泊覧会 ズーラ」
パンフレット
(クリックで拡大)

 JR東日本と関係自治体が中心になって取り組む大型観光キャンペーン「信州デスティネーションキャンペーン」(2010.10.1―12.31)が始まりました。

 町を歩いてみると、いつもの秋よりも、観光のお客様が多いというのが実感です。

 それぞれ趣向をこらした観光企画が展開されるなか、「地域語の経済と社会」の観点から注目すべきは、諏訪エリア。

 「信州諏訪温泉泊覧会 ズーラ」が開催されています(10.16―11.14)。

 ミニミニ御柱・そば打ち講習会・わかさぎ釣りなど、77の体験プログラムが用意され、諏訪地域の温泉とともに楽しめます。

 ちなみに、「ズーラ」は第25回で取り上げた「ずら」で、上掲のパンフレットには、

ズーラは、諏訪地方の方言で「ほうずら、いいずら」をヒントに名付けられました。
注:そうでしょ、良いでしょ

と紹介されています。

 さらに、現地へ足を運んだ方にオススメなのが、JR下諏訪駅前にある、その名も「方言館」。

方言館 外観方言館方言館
(画像はクリックで拡大します)

 駅前商店街の皆さんが、町歩きを楽しむ方々のために設けた無料の休憩所です。

 壁に貼られた「諏訪地方の代表的方言のあれこれ」が気に入った方は、別に刷られた「諏訪地方の方言」を頒けてもらえます。

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【筆者プロフィール】

言語経済学研究会 The Society for Econolinguistics
 井上史雄大橋敦夫田中宣廣日高貢一郎山下暁美(五十音順)の5名。日本各地また世界各国における言語の商業的利用や拡張活用について調査分析し,言語経済学の構築と理論発展を進めている。
(言語経済学や当研究会については,このシリーズの第1回後半部をご参照ください)

大橋敦夫先生監修の本大橋敦夫(おおはし・あつお)
上田女子短期大学総合文化学科教授。上智大学国文学科、同大学院国文学博士課程単位取得退学。
専攻は国語史。近代日本語の歴史に興味を持ち、「外から見た日本語」の特質をテーマに、日本語教育に取り組む。共著に『新版文章構成法』(東海大学出版会)、監修したものに『3日でわかる古典文学』(ダイヤモンド社)、『今さら聞けない! 正しい日本語の使い方【総まとめ編】』(永岡書店)がある。

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【編集部から】
皆さんもどこかで見たことがあるであろう、方言の書かれた湯のみ茶碗やのれんや手ぬぐい……。方言もあまり聞かれなくなってきた(と多くの方が思っている)昨今、それらは味のあるもの、懐かしいにおいがするものとして受け取られているのではないでしょうか。
方言みやげやグッズから見えてくる、「地域語の経済と社会」とは。方言研究の第一線でご活躍中の先生方によるリレー連載の始まりです。

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この連載への質問、また「ここでこんな方言みやげ・グッズを見た」などの情報は、問い合わせフォーム( http://dictionary.sanseido-publ.co.jp/support/question.html )から、「地域語の経済と社会」への質問・情報である旨を記してご投稿ください。

2010年 12月 18日