2011年 2月 のアーカイブ
リンゴ狩り(2)
2011年 2月 28日 月曜日 筆者: 石井 正人クラウン独和辞典―編集こぼれ話―(111)
ドイツでリンゴ狩りに行き、好物のリンゴに囲まれて食べ放題、しかも初めて見る種類のリンゴばかり、と言うことになると、だんだん贅沢になり、一口二口初めての種類を味見すると、大して痛みもなくポイと木の根元に捨てるようになる。誰しもそうなると見えて、どの木の下も囓った後のついたリンゴが山になっている。あれは肥料にしたり馬の餌になったりで、無駄にはならないのだそうだが。
一般に果物は、もぎたてだと不思議な冷たさがあって、しかも酸味が強い。独特の風味や甘みは、収穫後しばらく置いておかないと出てこない。木からもぎ取っては味見をしていくと、「ガラ」だろうが「エルスター」だろうが「コックス・オレンジ」だろうが、みんな「紅玉」のような酸味の強い味がして、よく区別がつかない。一口囓っちゃポイ捨てに拍車がかかる。
結局体中から甘酸っぱい湯気が立つような気持ちになるほどリンゴを食べて、その上ねこ車Schubkarreに山盛り買って帰った。
果樹園の方も商魂たくましく、リンゴ狩りに疲れた客に、ちょっと休める場所を用意して、コーヒーやお菓子(もちろんホームメイドhausgemachtのリンゴ・ケーキApfelkuchen)も売る。季節の飾り付け用のカボチャKürbisも並べる。
驚いたのは、売っていたのがその果樹園に滞在中のフランス人の親子だったことだ。父親はもちろん、十二歳の息子も上手にドイツ語を話す。ヨーロッパの農家の間には、国籍や言語の壁を越えた地縁的結合があり、農繁期には人手を融通し合うほか、子供を預け合って、意識的にバイリンガルに育てるという話を聞いたことがあったが、現実に見たのはあれが初めてだった。それでも息子の方は客あしらいをしながら、思わずケーキKuchenをフランス語で「ガトー」と言ってしまったりするのだが、私のようなたちの悪い日本人にからかわれても、顔を赤らめてどぎまぎしながら、真剣にドイツ語で仕事を続けようとしていた。物見遊山ではないのだ。悪いことをした。リンゴ狩りで浮かれすぎた。
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【筆者プロフィール】
石井 正人(いしい・まさと)
千葉大学教授
専門はドイツ語史
『クラウン独和第4版』編修委員
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【編集部から】
2008年2月に『クラウン独和辞典』(第4版)が刊行されました。日本初、「新正書法」を本格的に取り入れた独和辞典です。編修委員の先生方に、ドイツ語学習やこの辞典に関するさまざまなエピソードを綴っていただきます。
An Unofficial Guide for Japanese Characters 49
2011年 2月 27日 日曜日 筆者: SADANOBU Toshiyuki<< An Unofficial Guide for Japanese Characters 48
From “low” to “high”? (Part I)
We have been continuously discussing theory here. Let’s return to “practice” for a bit.
While Kohei Sasaki was alive, the “Sasaki Store,” a family-run business, did well, but after Kohei died from illness, it slowly declined, despite the best efforts of his widow Yoshie. The attitude of Mr. Nomura, the Sasaki Store’s vendor, towards the shop changed. The following is a passage from Toyoko Yamasaki’s(1) “Shiroi Kyoto (literally ‘The White Tower’).”
When her husband had been well and the shop thriving, Mr. Nomura had always entered with an almost abjectly low bow, and obsequiously called her “madam;” now he seemed aloof, carelessly calling her “ma’am” while looking around the under-stocked shop, a cigarette dangling from his mouth.
[YAMASAKI Toyoko, “Shiroi Kyoto” (4) 1969]
Wow! That’s harsh! Even if the situation was different from before, there are some things you just shouldn’t change. There are those who find merchants, especially merchants from Naniwa(2), disagreeable. However, a Naniwa merchant, named Omura, who unlike Nomura has some sensitivity, also appears in “Shiroi Kyoto.”
Adding to Yoshie Sasaki’s comments, Densuke looked sharply at Nomura, and said reproachfully:
“You’re pulling your stock earlier than any of the other vendors, and you make the most noise about getting paid, when you’re the one who’s owed the least. Since you always acted like such a yes-man when Kohei Sasaki was still alive, don’t you at least feel obligated to listen to what Mrs. Sasaki has to say? She has worked hard by herself to make it this far.”
[YAMASAKI Toyoko, “Shiroi Kyoto” (5) 1969]
That’s right! Tell him off some more, Mr. Omura! You’re so right.
However, even after being told off in this way, Nomura acts as if nothing has happened, and doesn’t seem to reply to Omura.
“Mr. Nomura, when my husband was alive you used to hover around the entrance to our shop, rubbing your hands together. Of all our vendors, I didn’t think you would stab us in the back like this. It’s just cruel of you do this, then to ask me to stamp this return order for you when we’re facing an inquest on my dead husband’s arrangements.”
Nomura replied unconcernedly: “Really? But if I don’t, I’d be in trouble if anything was stolen or went missing.”
Then he took a stamp pad out of his pocket and placed it in front of her.
[YAMASAKI Toyoko, “Shiroi Kyoto” (4) 1969]
I wonder why Nomura is so “unconcerned?” (To be continued)
* * *
(1) 1924– Japanese novelist.
(2) Naniwa can refer to either the city of Osaka, or a district (Naniwa-ku) of Osaka. See part 5 of this series for more on Osaka salespeople.
author
Toshiyuki SADANOBU.
Professor of Linguistics at Kobe University. Ph.D.: Kyoto University, 1998. Research Interests: Personal Experience in Grammar and Communication.
Selected Publications:
(1) Bonnou no Bunpou: Taikien o Kataritagaru Hitobito no Yokubou ga Nihongo no Bunpou System o Yusaburu Hanashi (The Grammar of Earthly Desires: How Our Desire to Narrate Daily Experiences Shape Japanese Grammatical Systems). Tokyo: Chikumashobo, 2008;
(2) Sasayaku Koibito, Rikimu Repootaa: Kuchi no naka no Bunka (Whispering Lovers and Creaking Reporters: Culture in Our Mouth). Tokyo: Iwanami, 2005;
(3) Ninchi Gengoron (A Cognitive Study of Language). Tokyo: Taishukan, 2000.
URL:http://ccs.cla.kobe-u.ac.jp/Gengo/staff/sadanobu/index.htm
角色大世界――日本 49
2011年 2月 27日 日曜日 筆者: 定延利之(中文)由下到上?(上)
前几节谈的都是理论性的话题,从这节开始让我们进行一下“实践”。
一个叫“佐佐木商店”的私营商店,店主佐佐木庸平活着的时候店里的经营状况还很好,但是庸平病死以后,他的妻子良江即使拼命的支撑打理,商店的经营状况也还是一天不如一天。于是,一个与他们有生意往来的叫野村的人,对佐佐木商店的言谈举止便和以前完全不同了。下面就是山崎丰子的《白色巨塔》中的这一节。
丈夫庸平还活着、店里的生意做得非常兴旺的时候,野村总是近乎卑躬屈膝地点头哈腰出入于佐佐木店门,还恭维地尊称良江为贵太太,现在简直判若两人,用不礼貌的语气叫良江为佐佐木家的,还叼着烟卷儿环视断材缺货的店铺。
[山崎丰子《白色巨塔》(四)1969.]
哇~!简直太不象话了!现在和以前相比状况即使变了,但是言谈举止也不可以全变了啊!商人,特别是浪速商人(大阪商人),太让人受不了了!——也许有很多人会这么想。但是,在《白色巨塔》中,还出现了一个与野村感觉完全不同的浪速商人大村。
大村传助用尖锐的目光紧紧盯着野村,
“你们公司抢先收回产品,应该是债权最少的,却怎么还那么气急败坏地说话?佐佐木庸平老板去世后佐佐木太太一个女人拼命支撑至今,想想你在佐佐木庸平老板生前,弯腰搓手低三下四地出入佐佐木店门的情景,现在就不能先听听佐佐木太太说什么吗?”
规诫的话语之后,佐佐木良江得以发言。
[山崎丰子《白色巨塔》(五)1969.]
对对!大村先生,再多说他几句!痛快!痛快!
但是,野村听了也若无其事,大村的话好像不太起作用啊!
“野村先生,我丈夫活着的时候,你总是弯腰搓手地跨进我们店,怎么也没想到到头来业界里发起最猛烈的珍珠湾攻击的竟是你。而且是在我死去丈夫的案子的上诉审即将进行审理调查的时候,你竟然对我们做出这么不讲人情的事!更过分的是,你还让我在这退货单上盖章?”
“嗯,是要盖章,要不这样,以后再说我们是敲竹杠的强盗,找我们麻烦,可就不好办了。”
野村满不在乎地说着,边从口袋里拿出印泥,放到良江的面前。
[山崎丰子《白色巨塔》(四)1969.]
野村,为什么那么“满不在乎”呢?(待续)
author
定延利之(SADANOBU, Tosiyuki)
神户大学大学院国际文化学研究科教授。文学博士。
专业:语言学、交际学。现在正在进行的课题:《与人物形象相应的音声语法》的研究、《以日语、英语和汉语对照为基础,制定有益于日语音声语言教育的基础资料》。
著作:《Ninchi Gengoron (认知语言论)》(大修馆书店,2000)、《Sasayaku Koibito、Rikimu Repotaa―Kuchi-no-naka-no Bunka (喃喃细语的恋人、用力说话的报告人―口中的文化)》(岩波书店,2005)、《Nihongo Fushigi Zukan (日语不可思议图鉴)》(大修馆书店,2006)、《Bonno-no Bunpo―Taiken-o Katari-tagaru Hitobito-no Yokuboo-ga Nihongo-no Bunpo Shisutemu-o Yusaburu Hanashi (烦恼的语法―人们想谈体验的欲望会动摇日语的语法体系)》(筑摩新书,2008)等等。
地域語の経済と社会 第139回 いやしの方言(福井県)
2011年 2月 26日 土曜日 筆者: 山下 暁美地域語の経済と社会―方言みやげ・グッズとその周辺―
第139回「いやしの方言(福井県)」
これまで、方言グッズを「もてなしの方言」「おいしい方言」と分類して紹介してきました。今回は、「いやしの方言」を福井県のグッズを例にあげて紹介します。
「息子へ たまには連絡しねま! 心配してるんやでの。」(息子へ たまには連絡しなさい。心配しているからね。【写真1】)
「お父さんへ あんまり無理せんとの。ぼちぼちでいいさけ。」(お父さんへ あまり無理をしないでね。ゆっくり少しずつでいいから。【写真2】)
「ご飯食べてるか? 体に気をつけてがんばっての。」(ご飯、食べてる? 体に気をつけてがんばってね。【写真3】)
【写真1】から【写真3】までを見てグッとこない人は少ないでしょう。共通語より、方言のほうがずっと感情を揺り動かす力があると思いませんか。心の琴線に触れる力です。自分の出身地の方言でなくても泣けてくるのは、どうしてでしょうか。
かつて、テレビ番組で遠く離れたところに進学や就職をした息子や娘に、両親が作業中の田んぼから、テレビを通じて、地元ことばでメッセージを送るという企画があったのを思い出しました。あまりよく理解できない方言での呼びかけであっても、心なごむ思いをしました。
Gooブログで検索すると方言の評判が出ています。話題にしている人は、女性が多いのですが、方言をポジティブ(プラス・好き)に評価している人は、76%でした。理由は、「かわいい」「いい」「おもしろい」「ささる」「ありがたい」というものです。「ささる」は、前述の「心の琴線に触れる力」にあたるものでしょう。最近、病院の治療や学校教育に方言の紙芝居や絵本を採用するところが広がっているとのことです。個別にみると、東北弁がポジティブと評価した人は、83%、九州弁78%、関西弁66%、東京弁56%でした。東京弁については、「上から目線に聞こえる」というネガティブな評価が見られました。東京からより離れた文化的距離にある方言ほど高く評価されているという傾向が見られます。
福井県の方言手ぬぐい【写真4】の西方横綱に「だんね」(差し支えない)ということばがあります。借りたお金を返すのが来週になるときなど「来週でも差し支えないよ」と言われるより、「ああ、来週、だんね、だんね」と言ってもらうと許されてホッとします。
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【筆者プロフィール】
言語経済学研究会 The Society for Econolinguistics
井上史雄,大橋敦夫,田中宣廣,日高貢一郎,山下暁美(五十音順)の5名。日本各地また世界各国における言語の商業的利用や拡張活用について調査分析し,言語経済学の構築と理論発展を進めている。
(言語経済学や当研究会については,このシリーズの第1回後半部をご参照ください)

山下暁美(やました・あけみ)
明海大学外国語学部・大学院応用言語学研究科教授。博士(学術)。
専門は、日本語教育学・社会言語学。研究テーマは、移民百年を迎えた、ブラジル、アメリカ合衆国などにおける日本語の変化、外国人の日本定住化による共生時代の日本語教育政策。
著書に『書き込み式でよくわかる日本語教育文法講義ノート』(共著、アルク)、『海外の日本語の新しい言語秩序』(単著、三元社)、『スキルアップ文章表現』(共著、おうふう)、『スキルアップ日本語表現』(単著、おうふう)、『解説日本語教育史年表(Excel 年表データ付)』(単著、国書刊行会)、『ふしぎびっくり語源博物館4 歴史・芸能・遊びのことば』(共著、ほるぷ出版)などがある。
【編集部から】
皆さんもどこかで見たことがあるであろう、方言の書かれた湯のみ茶碗やのれんや手ぬぐい……。方言もあまり聞かれなくなってきた(と多くの方が思っている)昨今、それらは味のあるもの、懐かしいにおいがするものとして受け取られているのではないでしょうか。
方言みやげやグッズから見えてくる、「地域語の経済と社会」とは。方言研究の第一線でご活躍中の先生方によるリレー連載の始まりです。
この連載への質問、また「ここでこんな方言みやげ・グッズを見た」などの情報は、問い合わせフォーム( http://dictionary.sanseido-publ.co.jp/support/question.html )から、「地域語の経済と社会」への質問・情報である旨を記してご投稿ください。
人名用漢字の新字旧字:「鉄」と「鐵」
2011年 2月 24日 木曜日 筆者: 安岡 孝一第82回 「鉄」と「鐵」
大日本帝国陸軍が昭和15年2月29日に通牒した兵器名称用制限漢字表は、兵器の名に使える漢字を1235字に制限したものでした。陸軍では、おおむね尋常小学校4年生までに習う漢字959字を一級漢字とし、これに兵器用の二級漢字276字を加えて、合計1235字を兵器の名に使える漢字として定めたのです。この一級漢字の中に、新字の「鉄」が含まれていました。旧字の「鐵」では書くのに時間がかかることから、新字の「鉄」を兵器の名に使い、旧字の「鐵」は使わないこととされたのです。
一方、国語審議会は昭和17年6月17日、標準漢字表を文部大臣に答申しました。標準漢字表は、各官庁および一般社会で使用する漢字の標準を示したもので、常用漢字1134字、準常用漢字1320字、特別漢字74字、の合計2528字を収録していました。この常用漢字の中に、新字の「鉄」が含まれていました。「鉄」の直後には、カッコ書きで「鐵」が添えられていて、「鉄(鐵)」となっていました。国語審議会も、旧字の「鐵」ではなく新字の「鉄」を使うべきだ、と答申したのです。国語審議会は、戦後もこの方針を貫きました。昭和21年11月5日に答申した当用漢字表でも、「鉄(鐵)」としていたのです。翌週11月16日に当用漢字表は内閣告示され、新字の「鉄」は当用漢字になりました。
昭和23年1月1日に戸籍法が改正され、子供の名づけに使える漢字が、この時点での当用漢字表1850字に制限されました。当用漢字表には、新字の「鉄」が収録されていたので、「鉄」は子供の名づけに使ってよい漢字になりました。しかし旧字の「鐵」は、あくまで参考として当用漢字表に添えられたものだったので、子供の名づけに使ってはいけない、ということになりました。この時点で、新字の「鉄」は出生届に書いてOKですが、旧字の「鐵」はダメ、となってしまったのです。
それから半世紀の後、平成16年3月26日に法制審議会のもとで発足した人名用漢字部会は、常用漢字や人名用漢字の異体字であっても、「常用平易」な漢字であれば人名用漢字として追加する、という方針を打ち出しました。この方針にしたがって人名用漢字部会は、当時最新の漢字コード規格JIS X 0213(平成16年2月20日改正版)、平成12年3月に文化庁が書籍385誌に対しておこなった漢字出現頻度数調査、全国の出生届窓口で平成2年以降に不受理とされた漢字、の3つをもとに審議をおこないました。
| 追加候補選定基準 | 漢字出現頻度数調査 | |||
|---|---|---|---|---|
| 200回以上 | 50~199回 | 1~49回 | ||
| 不受理の法務局数 | 11以上 | JIS第1~3水準 | JIS第1・2水準 | JIS第1・2水準 |
| 8~10 | JIS第1~3水準 | JIS第1・2水準 | JIS第1水準 | |
| 6~7 | JIS第1~3水準 | JIS第1水準 | JIS第1水準 | |
| 0~5 | JIS第1・3水準 | - | - | |
旧字の「鐵」は、全国50法務局のうち5つの管区で出生届を拒否されたことがあったものの、JIS第2水準漢字で、漢字出現頻度数調査の結果が31回でした。この結果、旧字の「鐵」は「常用平易」とはみなされず、人名用漢字に追加されませんでした。それが現在も続いていて、新字の「鉄」は子供の名づけに使えますが、旧字の「鐵」は使えないのです。
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【筆者プロフィール】
安岡孝一(やすおか・こういち)
京都大学人文科学研究所附属東アジア人文情報学研究センター准教授。
京都大学博士(工学)。JIS X 0213の制定および改正で委員を務め、その際に人名用漢字の新字旧字を徹底調査するハメになった。著書に『キーボード配列QWERTYの謎』(NTT出版)、『文字コードの世界』(東京電機大学出版局)、『文字符号の歴史―欧米と日本編―』(共立出版)などがある。
http://slashdot.jp/~yasuoka/journal で、断続的に「日記」を更新中。
【イベント中止情報】深谷圭助先生の講演会&サイン会(3月27日)
2011年 2月 23日 水曜日 筆者: 辞書ウェブ 編集部下記イベントは、「体験会」「講演会&サイン会」共に、今般の大地震にともなう交通機関等の問題で中止いたします。お申し込みいただいた皆さまには、お詫びを申し上げます。(2011年3月16日)
* * *
三省堂/三省堂書店 創業130周年記念特別企画
深谷圭助先生 講演会&サイン会
三省堂と三省堂書店は元はひとつの会社で、ともに本年4月8日に創業130周年を迎えます。
これを記念して、「辞書引き学習」の開発者として著名な深谷圭助先生(中部大学准教授)のイベントをふたつ行います。
ひとつは、親子で参加できる「辞書引き学習」体験会で、深谷先生がみずから指導して下さいます。
もうひとつは、「言葉の教育の未来―『辞書引き学習』を通して」と題した講演会です。(講演会のご案内は⇒「三省堂/三省堂書店 創業130周年記念特別企画 深谷圭助先生『辞書引き学習』体験会」の記事へ)

■日 時:2011年3月27日(日)15:00~16:00(14:30開場)
■場 所:三省堂書店 神保町本店8階特設会場
東京都千代田区神田神保町1-1
■講 師:深谷圭助先生(中部大学准教授)
■対 象:一般のお客様、教育関係者
■定 員:100名様(先着)
■参加費:税込500円
■主 催:三省堂書店神保町本店
■参加方法:
イベント参加ご希望の先着100名様に三省堂書店神保町本店6階レジカウンターにて参加チケットを販売しています(定員になり次第、受付を終了致します)。電話予約も承ります。
■お問い合わせ・電話予約:
三省堂書店神保町本店 電話03-3233-3312(代)
*サイン会対象商品:
6階で開催される「深谷圭助先生講演会記念フェア」の対象商品のみとなります。
【編集部からのお知らせ】
■最新のイベント情報は右にあります「おすすめ記事」からご覧ください。今後のイベント情報、また、これまでの報告など関連情報は以下からもご覧いただけます。
■このウェブサイトにて、深谷先生のインタビューを掲載しています。以下をご覧ください。
⇒インタビュー「辞書引き学習」の深谷圭助先生《前編》
⇒インタビュー「辞書引き学習」の深谷圭助先生《後編》
【イベント中止情報】深谷圭助先生の辞書引き学習体験会(3月27日)
2011年 2月 23日 水曜日 筆者: 辞書ウェブ 編集部下記イベントは、「体験会」「講演会&サイン会」共に、今般の大地震にともなう交通機関等の問題で中止いたします。お申し込みいただいた皆さまには、お詫びを申し上げます。(2011年3月16日)
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三省堂/三省堂書店 創業130周年記念特別企画
深谷圭助先生「辞書引き学習」体験会
三省堂と三省堂書店は元はひとつの会社で、ともに本年4月8日に創業130周年を迎えます。
これを記念して、「辞書引き学習」の開発者として著名な深谷圭助先生(中部大学准教授)のイベントをふたつ行います。
ひとつは、親子で参加できる「辞書引き学習」体験会で、深谷先生がみずから指導して下さいます。
もうひとつは、「言葉の教育の未来―『辞書引き学習』を通して」と題した講演会です。(講演会のご案内は⇒「三省堂/三省堂書店 創業130周年記念特別企画 深谷圭助先生 講演会&サイン会」の記事へ)

「辞書引き学習」の開発者として有名な深谷圭助先生(中部大学准教授)が、みずから指導してくださいます。
ことばの力を楽しく身につけられる話題の学習法を、ぜひ親子でご体験ください。
現在、体験会は定員に達したため受付けを終了しました。
講演会の方は引き続き受け付けしております。
■日 時:2011年3月27日(日)13:00~14:00(12:30開場)
■場 所:三省堂書店 神保町本店8階特設会場
東京都千代田区神田神保町1-1
■講 師:深谷圭助先生(中部大学准教授)
■対 象:小学校1年生から3年生までの児童と保護者のペア(2名1組)
■定 員:20組 40名様まで(先着)*定員に達したため受付終了
■参加費:1組様 税込1,500円(資料代込)
※授業で使用した辞典はお持ち帰りいただけます。
■主 催:三省堂書店神保町本店
■参加方法:
イベント参加ご希望の先着20組40名様に三省堂書店神保町本店6階レジカウンターにて参加チケットを販売しています(定員になり次第、受付を終了致します)。電話予約も承ります。*定員に達したため受付終了
■お問い合わせ・電話予約:
三省堂書店神保町本店 電話03-3233-3312(代)
*参加チケットは、親子2人1組のお値段です。
1枚のチケットでお子様2人はご参加できませんので、予めご了承ください。
(お子様2人のご参加の場合は、2組分の料金を頂戴しております)
一昨年に三省堂書店成城店主催で行われたイベントの模様を以下で公開しています。
⇒深谷圭助先生の「辞書引き学習体験会」のご紹介
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【編集部からのお知らせ】
■最新のイベント情報は右にあります「おすすめ記事」からご覧ください。今後のイベント情報、また、これまでの報告など関連情報は以下からもご覧いただけます。
⇒辞書引き学習についての情報
■「辞書引き学習」基本のステップは五つ! 今すぐ始めたい方はこちらをご覧ください。
⇒「辞書引き学習」とは(監修:深谷圭助)
「やってみよう!」 「辞書引き学習」への取り組み―先生方・保護者の方へ―
■このウェブサイトにて、深谷先生のインタビューを掲載しています。以下をご覧ください。
⇒インタビュー「辞書引き学習」の深谷圭助先生《前編》
⇒インタビュー「辞書引き学習」の深谷圭助先生《後編》
■編集部で立命館小へうかがいました。以下に訪問記を掲載しています。
⇒「辞書引き学習」の立命館小訪問記1
⇒「辞書引き学習」の立命館小訪問記2
★深谷先生から推薦をいただいております
例解小学国語辞典 第五版
編者:田近洵一
B6判 1,248ページ 1,995(本体1,900)円 ISBN 978-4-385-13827-5
[ワイド版] A5判 2,205(本体2,100)円 ISBN 978-4-385-13828-2
例解小学漢字辞典 第四版
監修者:林 四郎・大村はま 編者:月本雅幸・濱口富士雄
B6判 1,184ページ 1,995(本体1,900)円 ISBN 978-4-385-13958-6
[ワイド版] A5判 2,205(本体2,100)円 ISBN 978-4-385-13959-3
漢字の現在:尾張の「杁」
2011年 2月 22日 火曜日 筆者: 笹原 宏之漢字の現在 第84回 尾張の「杁」
名古屋郊外の大学校舎に向かう。リニアモーターカーは、子供の頃から、夢のまた夢だったが、何年も前にこの地で実現していた。新しい物好きではない私にはちょうどよい、またそれしかない交通手段だ。丘陵地を見晴らせるそれに乗り込む。
講義の前の短い間だが、途中下車したのが、「杁ヶ池公園」駅である。初めの3字は「いりがいけ」と読む。そこから、尾張の地域文字である「杁」を含む地名を探しながら歩くと、次第に目が覚めてきた。そこには当たり前のように、この地域文字が使われている【写真1】。

【写真1】
かつて江戸時代の初めに尾張では、「木偏」のこの字が用いられ始めている。一方、江戸幕府や他の藩では、同じ用水路や水門を意味する「いり」には土偏の「圦」という字を使っていた。「杁」は、それに先がけて現れた国字のようだ。「いり」という訓義をもつ「入」を旁に配した形声文字のようなやや珍しい構造となっている。尾張藩では、途中、幕府も公用する土偏の字に変えるようにお触れが出されたことさえあった。個別的な漢字政策と目される。が、地元での使用習慣は容易には変わらなかった。
このため、この辺りでは、この「杁」というローカルな字を皆がきちんと「いり」と読める。「いる」が終止形だと、類推によって思っている人も多い点は意外だった。第78回の三河の「圦」とともに、現地では字義そのものはすでに忘れ去られているものの、化石のようになって地名の中に残っている。

【写真2】
土偏の「圦」と違って、この木偏の「杁」は、公園名、マンション名、病院名など看板で、たくさん使われていた。もっと写したいものがあったであろうに、酷使によく耐えてきたボロボロのカメラで、時間の許すかぎり、いくつも記録に収めた(例:【写真2】)。なお、地下鉄の「いりなか」駅は、ひらがなとされているが、数年前に地上を歩いたところ、「杁中」という表記がやはり普通に使われていた。おそらく「二ツ杁」駅界隈も同様なのであろう。
この字を、「そま」と読ませる姓もあるとのこと。全く別の来歴と意味を持つ国字の「杣」(そま)が、使用頻度が高かった「杁」の影響を受けた結果とも考えられる。
その近くには、日本史で有名な古戦場跡もあり、町名は長久手町となっているが、「長湫」という表記も小地名として残っており、看板などに見られる。湿地を表す方言「くて」に、それに近い字義を持つ漢字を当てた国訓であり、地域限定という観点から見ると地域訓でもあり、当然のように地元の皆は読める。
これらを人々は生活の中で自然に覚えるようで、日本で当地に使用分布が集中していることは、あまり意識されていないようだ。
◆この連載を続けてお読みになる方は⇒「漢字の現在」アーカイブへ
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【筆者プロフィール】
笹原宏之(ささはら・ひろゆき)
早稲田大学 社会科学総合学術院 教授。博士(文学)。日本のことばと文字について、様々な方面から調査・考察を行う。早稲田大学 第一文学部(中国文学専修)を卒業、同大学院文学研究科を修了し、文化女子大学 専任講師、国立国語研究所 主任研究官などを務めた。経済産業省の「JIS漢字」、法務省の「人名用漢字」、文部科学省の「常用漢字」などの制定・改正に携わる。2007年度 金田一京助博士記念賞を受賞。著書に、『日本の漢字』(岩波新書)、『国字の位相と展開』(三省堂)、『訓読みのはなし 漢字文化圏の中の日本語』(光文社新書)などがある。最新刊は2010年10月に発売、“漢字の現在”を映し出す『当て字・当て読み 漢字表現辞典』(三省堂)。
【編集部から】
漢字、特に国字についての体系的な研究をおこなっている笹原宏之先生から、身のまわりの「漢字」をめぐるあんなことやこんなことを「漢字の現在」と題してご紹介いただいております。前回は「漢字の音義の一人歩き」でした。
この連載への質問、また「ここでこんな字が使われていた」などの情報は、問い合わせフォーム( http://dictionary.sanseido-publ.co.jp/support/question.html )から、「漢字の現在」への質問・情報である旨を記してご投稿ください。
リンゴ狩り(1)
2011年 2月 21日 月曜日 筆者: 石井 正人クラウン独和辞典―編集こぼれ話―(110)
リンゴ狩りやイチゴ狩りはドイツでも楽しいレジャーで、selbst pflücken というような言い方をするらしい。
我が家はリンゴ好きで、毎年秋になるとリンゴの季節が到来するのを待ちかね、「千秋」を買い、「秋映」を買い、「シナノゴールド」を買って助走し、ようやく「フジ」が出回るようになると、青森や長野の農協からネットで箱買いをする。たまに「王林」も楽しむが、歯ごたえがあって酸味の強い味の濃いものが好きなので、ドイツのリンゴは一家でとても気に入っていた。どこのスーパーマーケットでも「デリシャス」と並んでよく見かけた緑色の「グラニー・スミス」が特にお気に入りだったが、ただしあれはアメリカ産だったようだ。
数年前一家でドイツにいた折りに、新聞のチラシの小さな記事で、近郊の果樹園でリンゴ狩りをやらせてくれることを知り、週末に勇躍出かけていった。
収穫しやすいように人の背丈ほどに刈り揃えたリンゴの木が文字通りたわわに実を付け、整然と間隔を開けて遠くまで並んでいる。一畝ごとに違う種類が植えられていて、名札がついていた。あれで10種類もあっただろうか。驚いたのは、日本にもある「ジョナゴールド」以外、一つも知った名前がないことだった。「ガラ」「エルスター」「コックス・オレンジ」「ブレバーン」「ピノファ」……後でドイツ人の友人に聞いたら、どれも古くからある銘柄だそうだ。さすがにこちらが本場だから、リンゴの品種改良の歴史は長く、種類も多くて、今では作られなくなった中には、「ビスマルク候Fürst Bismarck」とか「枢密顧問官Geheimratオルデンブルク博士」とか「フォン・ハンマーシュタイン大臣Minister」とか「ルードルフ皇子Prinz Rudolf」などというリンゴもあったという。
いったいどんな味がしたのだろうか。どんな味の違いがあったのだろうか。
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【筆者プロフィール】
石井 正人(いしい・まさと)
千葉大学教授
専門はドイツ語史
『クラウン独和第4版』編修委員
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【編集部から】
2008年2月に『クラウン独和辞典』(第4版)が刊行されました。日本初、「新正書法」を本格的に取り入れた独和辞典です。編修委員の先生方に、ドイツ語学習やこの辞典に関するさまざまなエピソードを綴っていただきます。
An Unofficial Guide for Japanese Characters 48
2011年 2月 20日 日曜日 筆者: SADANOBU Toshiyuki<< An Unofficial Guide for Japanese Characters 47
Can a child “scold” a parent?
We have been talking about the connection between language and character since part 43, but I’d like to wrap up this topic with two supplementary points. (Links to the other essays on this topic: part 43, part 44, part 45, part 46, and part 47)
The first supplementary point I wish to make is that although we have addressed each of the three types of connection separately, they often overlap; in fact, this is the norm.
For example, while the incomparably cool sniper Golgo 13(1) might say to a client “In other words, the target is a strongly childish man,” he would not say “In other words, the target is a botchan.” Also, he might say “He’s probably having a bit of a laugh over there,” but not “He’s probably chuckling gloatingly over there.” The minute Golgo 13 lets mundane expressions such as “botchan” or “chuckle gloatingly” slip out of his mouth, the otherworldly cool character that is Golgo 13 would fracture.
That is, “botchan” is both a character label and Role Language. “Chuckle gloatingly” is simultaneously an expression of character behavior and also Role Language. This theory comes naturally given that all language is just Role Language of differing shades (see part 28 of this series).
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So far, we have looked at three kinds of connection between language and character, but in fact connections between language and character may not be limited to these three types. I would like to discuss this as my second supplementary point. There are verbs, such as “scold,” “lecture,” and “chide,” in which direct specification of character does not end with the performer of the behavior, but could also extend to the person at whom the behavior is directed.
The performer of such behaviors (i.e. the one who’s scolding) is an individual in possession of authority, while the person on whom such behaviors are performed (i.e. the one being scolded), does not possess authority. This distinction is one that extends to profound aspects of the people in question.
For example, on discovering a parent’s mistake, a child might “shout:” “That’s terrible!” It might even extend to domestic violence, with the child hitting the parent. However, “scolding” is not so simple. It requires a context. For example: “The parent had a number of personality flaws, and had been taken care of by the child for a long time, putting the child through great inconvenience. The child was a person of moral fiber, who usually covered for the parent. But one day, the child was no longer able to stand it.” Even in this situation, there are people who would find it difficult to use the word “scold.”
We can probably assume that designating people as being the passive objects of the verbs “scolded,” “lectured,” or “chided” also designates their character. This amounts to recognizing two subcategories within expression characters: the “performing” expression character and the “performed on” expression character. This creates a connection between language and character that is slightly different from the second type of connection (language expressing the performer of a behavior), that is, a fourth connection (language expressing the person on whom a behavior is performed). This is why I have said, since part 43, that there are “at least” three types of connection.
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(1) See part 34 of this series for more on Golgo 13.
author
Toshiyuki SADANOBU.
Professor of Linguistics at Kobe University. Ph.D.: Kyoto University, 1998. Research Interests: Personal Experience in Grammar and Communication.
Selected Publications:
(1) Bonnou no Bunpou: Taikien o Kataritagaru Hitobito no Yokubou ga Nihongo no Bunpou System o Yusaburu Hanashi (The Grammar of Earthly Desires: How Our Desire to Narrate Daily Experiences Shape Japanese Grammatical Systems). Tokyo: Chikumashobo, 2008;
(2) Sasayaku Koibito, Rikimu Repootaa: Kuchi no naka no Bunka (Whispering Lovers and Creaking Reporters: Culture in Our Mouth). Tokyo: Iwanami, 2005;
(3) Ninchi Gengoron (A Cognitive Study of Language). Tokyo: Taishukan, 2000.
URL:http://ccs.cla.kobe-u.ac.jp/Gengo/staff/sadanobu/index.htm
角色大世界――日本 48
2011年 2月 20日 日曜日 筆者: 定延利之(中文)可以“训斥”父母吗?
从第43节开始谈到了语言与角色形象的结合方式,在这节中想再补充两点做个小结。(各节的链接⇒第43节・第44节・第45节・第46节・第47节)
需要补充的第一点是,在前几节中,我对语言与角色形象的三种结合方式进行了逐一解释,但是其实这三种结合方式相互重叠并不稀奇,更确切地说一般情况下这三种结合方式是相重叠的。
例如,漫画《GOLGO13 (骷髅13)》中,冷静无比的世界阻击手Golgo13可以对买凶人说“就是说阻击目标是个性格非常幼稚的男子”,却不可以说“就是说阻击目标是个‘坊っちゃん(botchan 公子哥儿or小少爷)’”。可以说“要是他的话,会因此笑笑”,却不可以说“要是他的话,会因此ニタリとほくそ笑む (nitari-to hokusoemu狞貌窃笑or坏坏地偷笑)”。 Golgo13如果用了“坊っちゃん (botchan公子哥儿or少爷)” “ニタリとほくそ笑む (nitari-to hokusoemu狞貌窃笑or坏坏地偷笑)”这样带有描写色彩的世俗性词语,他那超凡脱俗的角色形象就会被破坏。
就是说,“坊っちゃん (botchan公子哥儿or少爷)”这一词语是角色形象标签的同时也是角色语言。同样,“ニタリとほくそ笑む (nitari-to hokusoemu狞貌窃笑or坏坏地偷笑)”这一词是角色动作行为表现的同时也是角色语言。从根本上说,所有的词语正因为存在着色彩浓淡差异才说它们是角色语言(参照第28节),这种道理可以说是不言自明的。
至此,我对语言与角色形象的结合方式分三种情况进行了说明,其实,语言与角色形象的结合方式有可能不仅仅限于这三种情况。这就是我想补充的第二点。对于显见的角色形象的指定,有些动词像“训斥”“说教”“规诫”等,不仅仅指定了动作的发出者(行为者),还指定了动作的接受者。
这些动作的发出者(如训斥者)是具有权力权威的人,动作的接受者(如被训斥的人)是不具有权力权威的人。这种区别是深入到人物深处的区别。
例如,看到父母做错事,孩子有可能会对父母“生气地大叫”说“怎么可以这样!”。不孝的的孩子甚至有可能会使用家庭暴力“殴打”父母。但是“训斥”却不是那么容易可以做到的。这需要有一定的前后文(背景),如“虽说是父母,但是却是有性格缺陷、长时间地让孩子照顾、一直给孩子带来麻烦的父母,孩子以前就是一个人格很好的人,平时总是给父母留面子,但是有一次终于忍不住”,有这样的前后文也许孩子有可能“训斥”父母,但是这也是因人而异,有的人即使有这样的前后文,也许也很难用“训斥”来表达。
“训斥”“说教”“规诫”等动词动作的接受者的指定,也可以看作是角色形象的指定。这也就是承认行为角色之下又可分为动作发出者的行为角色与动作接收者的行为角色这两类。也就是承认了和语言与角色形象的第二种结合方式(语言表示动作的发出者的角色形象)稍有区别的结合方式(语言表示动作接受者的角色形象,可以说是第四种结合方式)。从第43节开始谈语言与角色形象的结合方式时,我说“至少有三种”指的就是这个意思。
author
定延利之(SADANOBU, Tosiyuki)
神户大学大学院国际文化学研究科教授。文学博士。
专业:语言学、交际学。现在正在进行的课题:《与人物形象相应的音声语法》的研究、《以日语、英语和汉语对照为基础,制定有益于日语音声语言教育的基础资料》。
著作:《Ninchi Gengoron (认知语言论)》(大修馆书店,2000)、《Sasayaku Koibito、Rikimu Repotaa―Kuchi-no-naka-no Bunka (喃喃细语的恋人、用力说话的报告人―口中的文化)》(岩波书店,2005)、《Nihongo Fushigi Zukan (日语不可思议图鉴)》(大修馆书店,2006)、《Bonno-no Bunpo―Taiken-o Katari-tagaru Hitobito-no Yokuboo-ga Nihongo-no Bunpo Shisutemu-o Yusaburu Hanashi (烦恼的语法―人们想谈体验的欲望会动摇日语的语法体系)》(筑摩新书,2008)等等。
地域語の経済と社会 第138回 徳島県上勝町の会社の広報紙『しわしわゆこう』
2011年 2月 19日 土曜日 筆者: 日高 貢一郎地域語の経済と社会―方言みやげ・グッズとその周辺―
第138回 「徳島県上勝町の会社の広報紙『しわしわゆこう』」
「しわしわゆこう」とは、方言なのですが、さて、一体どういう意味でしょうか?
実は、『しわしわゆこう』というのは、徳島県のユニークな町おこしの会社が出している広報紙の名前です。徳島県勝浦郡上勝町(かみかつちょう)は、日本料理の彩りや飾りに使う木の葉などをお年寄りが集めて出荷し、活き活きとした町づくりをしていることで知られています。「葉っぱビジネス」と呼ばれ、昭和62(1987)年にスタートしました。
そういう仕事の運営をしている会社「いろどり」が、お年寄りに呼びかけて、この仕事が始まりました。同社のホームページには、次のように説明されています(抜粋)。
徳島県上勝町は、徳島市中心部から車で約一時間程の場所に位置しており、人口は1,997名 854世帯(平成21年9月1日現在)、高齢者比率が49.5%という、過疎化と高齢化が進む町です。しかし一方で、全国でも有数の地域活性型農商工連携のモデルとなっている町でもあります。昭和56年2月に起きた寒波による主要産業の枯渇という未曾有の危機を乗り越え、葉っぱ(つまもの)を中心にした新しい地域資源を軸に地域ビジネスを展開し、20年近くにわたり農商工連携への取り組みを町ぐるみで行っています。(中略)
「葉っぱビジネス」とは“つまもの”、つまり日本料理を美しく彩る季節の葉や花、山菜などを、販売する農業ビジネスのことです。 株式会社いろどり代表取締役である横石が「彩(いろどり)」と名づけてスタートしました。
葉っぱビジネスのポイントは、軽量で綺麗であり、女性や高齢者でも取り組める商材であること。現在の年商は2億6000万円。中には、年収1000万円を稼ぐおばあちゃんもいます。(以下、略)
『しわしわゆこう』には、紙名の由来が、次のように書かれています。
しわしわとは『ゆっくり』という意味を持つ阿波弁。『ゆっくりとあせらずに行こうよ』というメッセージを込めたタイトルです。ちなみに『ゆこう』は『ゆこう(柚香)』という徳島県内の総生産量の半分以上を上勝町が占めている香酸柑橘です。
「しわしわ……」という表現からは年輪を刻んだお年寄りたちを連想させます。「ゆこう」は、「(ゆっくりと、あせらずマイペースで)行こう」という意味あいをも感じさせる、なかなかおもしろい、個性的なネーミングです。
季刊、B4版2ページのコンパクトな紙面に、ひと・もの(特産品、料理、観光情報、……)・うごき(行事、書籍紹介、……)などがカラーで掲載されています。人物インタビューでは方言での直接話法を活かしたり、見出しに方言使ったりして、親しみのもてる工夫がなされています。
また、上勝町に関するブログを集めたインターネット上のページも「やるでないで上勝」 (http://www.tm-i.net/kamikatsu/index.htm)と言い、これも〔(なかなか)やるではないか〕という意味の方言です。
なお、この葉っぱビジネスに関する人間ドラマが映画化されて(仮題「そうだ、葉っぱを売ろう!」)、来年公開予定だということです。
《参考》株式会社「いろどり」のホームページはhttp://www.irodori.co.jp/own/index.aspを参照。また、『読売新聞』(平成22年12月19日付)の「ひと物語 道を極める」欄で、上勝町の葉っぱビジネスの記事が、写真入りで紹介されました。
◆この連載を続けてお読みになる方は
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【筆者プロフィール】
言語経済学研究会 The Society for Econolinguistics
井上史雄,大橋敦夫,田中宣廣,日高貢一郎,山下暁美(五十音順)の5名。日本各地また世界各国における言語の商業的利用や拡張活用について調査分析し,言語経済学の構築と理論発展を進めている。
(言語経済学や当研究会については,このシリーズの第1回後半部をご参照ください)
日高貢一郎(ひだか・こういちろう)
大分大学 教育福祉科学部 教授(国語学・方言学) 宮崎県出身。これまであまり他の研究者が取り上げなかったような分野やテーマを開拓したいと、“すき間産業のフロンティア”をめざす。「マスコミにおける方言の実態」(1986)、「宮崎県における方言グッズ」(1991)、「「~されてください」考」(1996)、「方言の有効活用」(1996)、「医療・福祉と方言学」(2002)、「方言によるネーミング」(2005)、「福祉社会と方言の役割」(2007)など。
【編集部から】
皆さんもどこかで見たことがあるであろう、方言の書かれた湯のみ茶碗やのれんや手ぬぐい……。方言もあまり聞かれなくなってきた(と多くの方が思っている)昨今、それらは味のあるもの、懐かしいにおいがするものとして受け取られているのではないでしょうか。
方言みやげやグッズから見えてくる、「地域語の経済と社会」とは。方言研究の第一線でご活躍中の先生方によるリレー連載の始まりです。
この連載への質問、また「ここでこんな方言みやげ・グッズを見た」などの情報は、問い合わせフォーム( http://dictionary.sanseido-publ.co.jp/support/question.html )から、「地域語の経済と社会」への質問・情報である旨を記してご投稿ください。
コメント表現3―『英語談話表現辞典』覚え書き(40)―
2011年 2月 17日 木曜日 筆者: 内田 聖二前回は単語ideaが使われているコメント表現をみてきました。今回は相手のことばに安堵した気持ちを表すコメント表現を考えみます。
文字通り安堵感や安心した気持を表す relief という語を使った表現に、What a relief! があります。本辞典から引用します。
1 〈不安が解消されて〉ああ ほっとした, よかった:“The boss doesn’t know you were late this morning.” “What a relief!” 「課長は君が今朝遅刻したことを知らないよ」「よかった!」 / 《大学のキャンパスで》 “I wish my class will be canceled, because I’m not ready for the paper.” “Don’t you know that it is canceled?” “What a relief!” 「授業が休講にならないかなあ. レポートでき上がっていないんだ」「休講になったこと知らないの?」「助かった!」.
第1例では遅刻したことでとがめを受けるのではという心配していた気持ちが含意されていますし、第2例ではレポートが仕上がっていないのでどうしようという不安感が現われています。いずれも相手のことばでそういった心配事が解消されてほっとした心境を What a relief! で表現しています。
(That’s) Great. という表現はもともと相手の話に感嘆したり、共感したときに使われるのですが、そうあってほしいという気持ちで物事を尋ねたときに願い通りの応答が返ってきた際にも用いることができます。
3 〈相手の発言内容に対して〉よかった, 助かった; (それを聞いて)うれしい:“I’d like to see Tom Brown. Do you know him?” “Yes. He works next to me.” “Great!” 「トム・ブラウンさんにお会いしたいのですが, ご存知ですか?」「ええ, 私の隣で仕事をしているわ」「よかった」 / “Do you have any dried beans?” “Yes, ma’am.” “Great. I need some.” 「乾燥大豆ありますか?」「はい, あります」「よかった. 少しください」.
第1例では Tom Brown を知らないのではないかという気持ちでたずねています。また、第2例ではどの店にもおいてあるとは限らないdried beansを売っているかどうか聞いています。いずれもポジティブな返答をえて安堵しています。
(It’s) just as well (that) . . . . という言い方があります。構文的には it が that 節を受ける形式主語ですが、相手の発言を受けるときは that 以下は不要となり、「(それで)よかった」という意を表します。
2 〈相手の発言を受けて〉 (自分にとって)よかった:《娘と母親の会話》 “I won’t have any lunch.” “Just as well. There isn’t enough for two.” 「昼ごはんいらないわ」「助かったわ. 2人分はないから」.
3 〈相手の発言を受けて〉 (相手にとって)その方がよかった, 後悔するには及ばない:“I’m too late for the party!” “Just as well—it wouldn’t be very good anyway.” 「私, もうパーティに間に合わないわ」「その方がよかったよ. どうせつまらないだろうから」 / 《息子と父親の会話》 “I’m afraid the game is going to be put off due to the rain.” “Yes. It’s just as well. This way you’ll have more time to study.” 「雨で試合は順延じゃないかな」「やあ, それはよかった. 勉強する時間ができるじゃないか」.
たとえば、語義2の例文では前言を受けて、‘You won’t have any lunch.’という文が省略されています。
いずれも日本語では「よかった」という言い方が訳語として共通していますが、一般の和英辞典では「よかった」からは検索することは難しい項目です。
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【筆者プロフィール】
内田聖二(うちだ・せいじ)
奈良女子大学教授
専門は英語学、言語学(語用論)
主な業績:『英語基本動詞辞典』(1980年)研究社(小西友七編、分担執筆及び校閲)
『英語基本形容詞・副詞辞典』(1989年)研究社(小西友七編、分担執筆及び校閲)
『英語基礎語彙の文法』(1993年)英宝社(衣笠忠司、赤野一郎と共編著)
『関連性理論-伝達と認知-』(初版1993年、第2版1999年)研究社(共訳)
『小学館ランダムハウス英和大辞典』(第2版1994年)小学館(小西友七・安井稔・國廣哲弥・堀内克明編、分担執筆)
Relevance Theory: Applications and Implications, 1998, John Benjamins.(Robyn Carstonと共編著)
『英語基本名詞辞典』(2001年)研究社(小西友七編、分担執筆及び校閲)
『ユースプログレッシブ英和辞典』(2004年)小学館(八木克正編集主幹、編集委員)
『新英語学概論』(2006年)英宝社(八木克正編、共著)
『思考と発話』(2007年)研究社(共訳)
『子どもとことばの出会い』(2008年)研究社(監訳)
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【編集部から】
語用論的な情報をふんだんに盛り込んだ、日本発の本格的な発信型会話・談話表現辞典、『英語談話表現辞典』について、編者の内田聖二先生にご紹介いただきます。
書籍購入者は、http://dce.dual-d.netにて本辞典の全データを収録したウェブ版辞典を無料でお使いいただけます。
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![『新明解国語辞典 第七版[机上版]』7年ぶりに改訂『新明解国語辞典』の机上版。判型は並判より大きいA5判で、さらに文字が大きく見やすい。2色刷。紙面内容は並版と同一。 『新明解国語辞典 第七版[机上版]』](http://dictionary.sanseido-publ.co.jp/wp-images/smk_kijo.jpg)
![『新明解国語辞典 第七版[小型版]』7年ぶりに改訂『新明解国語辞典』の小型版。並判より一回り小さいA6変型判で、携帯にも便利。2色刷。紙面内容は並版と同一。 『新明解国語辞典 第七版[小型版]』](http://dictionary.sanseido-publ.co.jp/wp-images/smk_kogata.jpg)
![『新明解国語辞典 第七版[革装版]』7年ぶりに改訂『新明解国語辞典』の革装版。丈夫で使うほどに手になじむ。判型は並版・特装版と同じB6判。2色刷。紙面内容は並版と同一。 『新明解国語辞典 第七版[革装版]』](http://dictionary.sanseido-publ.co.jp/wp-images/smk_kawaso.jpg)












































































































































2007年









