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三省堂辞書の歩み 日華会話辞典

2018年 2月 7日 水曜日 筆者: 境田 稔信

三省堂辞書の歩み 第55回

日華会話辞典

昭和15年(1940)6月25日刊行
三省堂編輯所編/本文338頁/三五判(縦146mm)


左:【日華会話辞典】1版(昭和15年)
右:【本文1ページめ】(クリックで拡大)

 本書は中国語会話のための辞典である。約5000の単語や短文が収録された。

 扉とカバーには「両国人共用」と記してある。ページの左側に日本語、右側に中国語を載せ、両方ともカタカナを振って読み方を示す。中国語にはローマ字も添えられ、正確な発音が分かるようになっている。また、四声(アクセント)を表す記号も付けられた。


【日華会話辞典】1版のカバー
(クリックで拡大)

 従来の会話書などでは、場面ごとに使う会話が分類されていた。本書では、五十音順で単語ないし句を引けば、それを含む短文や関連した短文も引けるようにしてある。アイディアを出したのは三省堂編輯所の所長だった平井四郎、監修は東京高等師範学校教授の魚返善雄である。

 昭和15年は、三省堂の創業60年にあたり、年間出版点数は同社の最高を記録した。三省堂による中国関係の語学書は、昭和13年に『華語要訣』、14年に『興亜支那語読本』、15年に『支那時文研究』、16年に『華語基礎読本』『双訳華日語法読本』『支那言語学概論』、17年に『現代支那語法入門』『支那語の発音と記号』、18年に『支那文法講話』が刊行されている。

●最終項目(画像はクリックで拡大)

●「猫」の項目(画像はクリックで拡大)

●「犬」の項目(画像はクリックで拡大)

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◆この連載のほかの回をお読みになる方は⇒「三省堂辞書の歩み」目次へ

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【筆者プロフィール】

境田稔信(さかいだ・としのぶ)

1959年千葉県生まれ。辞書研究家、フリー校正者、日本エディタースクール講師。
共著・共編に『明治期国語辞書大系』(大空社、1997~)、『タイポグラフィの基礎』(誠文堂新光社、2010)がある。

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【編集部から】

2011年11月、三省堂創業130周年を記念し三省堂書店神保町本店にて開催した「三省堂 近代辞書の歴史展」では、たくさんの方からご来場いただきましたこと、企画に関わった側としてお礼申し上げます。期間限定、東京のみの開催でしたので、いらっしゃることができなかった方も多かったのではと思います。また、ご紹介できなかったものもございます。
そこで、このたび、三省堂の辞書の歩みをウェブ上でご覧いただく連載を始めることとしました。
ご執筆は、この方しかいません。
境田稔信さんから、毎月1冊(または1セット)ずつご紹介いただきます。
現在、実物を確認することが難しい資料のため、本文から、最終項目と「猫」「犬」の項目(これらの項目がないものの場合は、適宜別の項目)を引用していただくとともに、ウェブ上で本文を見ることができるものには、できるだけリンクを示すこととしました。辞書の世界をぜひお楽しみください。
不定期の水曜日の公開を予定しております。

2018年 2月 7日