2021年8月8日、東京・渋谷のユーロスペースにて、『日本映画作品大事典』刊行記念トークショウ「日本映画の事典をつくる」が行われた。登壇者は、同事典の編者である映画評論家の山根貞男氏、同事典の本文組版設計を含めたブックデザインを担当されたグラフィックデザイナーの鈴木一誌氏、同事典の担当編集者の一人である三省堂の瀧本多加志の3名である。
なお、このトークショウは、『映画芸術』2021年秋号(通巻477号)に抜粋版採録が掲載された。以下は、紙幅の都合で掲載誌に盛り込めなかった部分も加えて、新たにウェブサイト用に再編集したフルバージョンである。
トークショウを企画・主催され、ウェブサイト掲載を許諾いただいたユーロスペース支配人の北條誠人氏、およびフルバージョンのウェブサイト掲載を快諾いただいた『映画芸術』編集部に、感謝申し上げる。
左から、鈴木一誌氏、山根貞男氏、瀧本多加志 登壇者のプロフィール
映画評論家。1939年、大阪生まれ。書評紙や映画批評誌「シネマ」69 ~ 71の編集・発行を経て映画評論家に。雑誌「キネマ旬報」に「日本映画時評」を長期連載中。また、朝日新聞の映画評を担当。『日本映画時評集成』全3巻、『マキノ雅弘』、『東映任俠映画120本斬り』など著書多数。『映画監督 深作欣二』(深作欣二との共著)、『俳優 原田芳雄』(原田章代との共著)など、共著による映画本も多い。
グラフィックデザイナー。1950年、東京生まれ。本文を含めた書物全体のデザインを仕事の中心とし、数多くのブックデザインを手がける。著書に『ページと力』、『重力のデザイン』、『デザインの種』(戸田ツトムとの共著)などのデザイン論のほか、『画面の誕生』、『映画の呼吸』(澤井信一郎との共著)、『全貌フレデリック・ワイズマン』(土本典昭との共編著)などの映画に関する編著書も多い。
編集者。1961年、京都生まれ。1987年に三省堂入社。以降、辞書・事典を中心に書籍編集を手がける。現在は三省堂代表取締役社長。