2010(平成22)年11月30日の内閣告示で、常用漢字表が改定されました。

このページでは、この改定内容についてポイントをまとめました。

なお、この改定ポイントをまとめたリーフレットのPDFもご利用いただけます。

リーフレット『新「常用漢字表」の主な改定内容』(PDF)

1. はじめに -まずはこれだけ!-

中国で生まれた漢字は、大昔の書物でしか使われていないような字や現代の情報化社会の中でも日々生み出されている字まで、数万字あります。それを私たちが公の場で好き勝手に使うと、世の中に難しい漢字があふれて、伝えたい情報がうまく伝わらなくなるおそれがあります。

そこで、一般社会においてよく使われている漢字を選定して、「法令、公用文書、新聞、雑誌、放送など」の公共性の高い場では、それらの漢字を「目安」として使うようにしようと国が定めているのが、「常用漢字表」です。

その常用漢字表が、じつに29年ぶりに改定され、平成22年11月30日に内閣より告示されました。これによって、小学校から中学・高校までを通じて段階的に学習する漢字の数が1,945字から2,136字に増えることになりました。

この改定は、文字を専ら手書きしていた時代とちがって、パソコンや携帯電話など情報機器の普及によって多くの人が簡単に漢字変換ができるようになり、よく使われる漢字が増えたという、社会の変化を受けてのことです。

昭和56年版「常用漢字表」からの主な変更点

このウェブサイトでは、新しくなった常用漢字表の改定ポイントを手軽に確認できるようにしています。改定前の昭和56年版「常用漢字表」からの大きな変更点は、次の4点です。

  • 新たに196字の漢字が追加された。
  • あまり使われなくなった5字の漢字が削除された。
    (以前の1,945字に比べて、差し引き191字増の2,136字となりました)
  • 元からの常用漢字で、音訓が追加・削除・変更されたものがある。
  • 当て字や熟字訓を集めた「付表」の語が追加・変更された。

ほかに、表内字でも手書きできなくともよいことや、表内の漢字であるかそうでないかを問わずルビを使用するなどの配慮について答申の中で触れられています。

追加された196字は一覧表をご覧ください。