「今年の新語 2023」の選考結果
たくさんのご応募ありがとうございました。
辞書の三省堂が選ぶ「今年の新語 2023」。
今回の応募総数は延べ2,207通、異なり1,087語となりました。
たくさんのご応募をくださり、誠にありがとうございました。
一語一語、選考委員が厳正に審査し、「今年の新語 2023」ベスト10を選定しました。
以下に「今年の新語 2023」ベスト10を発表いたします。 ベスト10に選ばれた新語には、三省堂の辞書を編む人が「国語辞典風味」の語釈(語の解釈・説明)をつけました。
今後の辞書に掲載されてもおかしくない「今年の新語 2023」の切り口と面白さをお楽しみください。
言葉の話題満載の、読みごたえある選評も
あわせてお楽しみください
4種の国語辞典それぞれの性格によって、説明も少しずつ異なります。
それぞれの説明の違いも合わせてお楽しみください。
大賞 地球沸騰化
2位 ハルシネーション
『三省堂現代新国語辞典』小野正弘先生
ハルシネーション〈名〉[←hallucination]人工知能(AI)が、事実とは異なる情報を生み出してしまうこと。「━を警戒する」《由来》もとは「幻覚」の意。その情報の文体そのものは、もっともらしいので、注意を要する。
3位 かわちい
『三省堂国語辞典』飯間浩明先生
かわち┓・いかは
ちい⦅形⦆〔俗〕かわいい。「━デザイン・こんな自分が━」〔二〇二〇年代初めに特に広まった ことば〕
4位 性加害・性被害
『三省堂国語辞典』飯間浩明先生
せい か┓がい[性加害]性暴力など、性的な害をあたえること。「━をおこなう・━を受ける」(↔性被害ひが
い)
せい ひ┓がい[性被害]性暴力など、性的な害を受けること。「━に遭あ
う・━を受ける」(↔性加害)
5位 ○○ウォッシュ
『新明解国語辞典』編集部
ウォッシュ (造語)〔wash〕 世間に知られては都合が悪いことや不正を糊塗し覆い隠す意図をもって、自らの善行を吹聴し、言い立てること。ウォッシングとも。「グリーン━5〔= 環境や健康に対して実際には効果がないにもかかわらず、いかにも環境に配慮し、効果があるかのように見せかけること〕・ホワイト━5〔= 汚れを覆い隠すために表面を白く塗りつぶすことから、うわべをつくろい、ごまかすこと〕」
6位 アクスタ
『大辞林』編集部
アクスタ0〔アクリル-スタンドの略〕アクリル樹脂製の板に、アニメ・ゲーム・漫画等のキャラクターや人物写真などを印刷したもの。台座に立てて鑑賞したり、写真を撮ったりして楽しむ。
7位 トーンポリシング
『三省堂現代新国語辞典』小野正弘先生
トーンポリシング〈名〉[←tone policing]議論の中身ではなく、その口調や態度などを問題として指摘し、話を本題からそらすこと。「悪賢い━にひっかかる」《由来》toneは「口調、音調」、policingは「警察による警備や規制」の意。
8位 リポスト
『三省堂国語辞典』飯間浩明先生
リポ┓スト⦅名・他サ⦆〔repost=再投稿とう
こう〕〘情〙〔SNSで〕ほかの人の投稿を、改めて自分のアカウントで紹介しょう
かいすること。「気に入った絵を━する」
9位 人道回廊
『大辞林』編集部
じんどう かいろうじんだう
くわいらう5【人道回廊】 〔humanitarian corridor〕武力紛争の際、民間人の避難や人道支援物資の輸送などのために一時的に設ける、戦闘を停止し安全を保証する経路。当事者間の協議や、国際社会の要求によって設ける。
10位 闇バイト
『新明解国語辞典』編集部
やみ バイト3【闇バイト】 (主としてSNSなどインターネット上で)アルバイトとして募集した者を脅してやめられなくしたうえで、特殊詐欺や強盗などの実行役をさせる犯罪行為。反社会的集団が、自ら手を汚すことなく犯罪を行なうきわめて卑劣な行為。
選外
オーバーツーリズム
蛙化現象
グローバルサウス
生成AI
近しい
なお、それぞれの選考委員が選出した10語は以下の通りです。
■『三省堂現代新国語辞典』小野正弘先生
朝ウナ/蛙化現象/ちいかわ/地球沸騰化/○○散らかす/ニキ/ハルシネーション/無理/闇バイト/沸く
■『三省堂国語辞典』飯間浩明先生
アクスタ/○○ウォッシュ/かわちい/社不/人道回廊/性加害/性被害/トーンポリシング/ハルシネーション/ペッパーミル
■『新明解国語辞典』編集部
あれ/推し活/生成AI/セルフレジ/ChatGPT/デコ活/呪い/マイナカード/むにむに/闇バイト
■『大辞林』編集部
アーバンベア/アンコンシャスバイアス/蛙化現象/グローバルサウス/ステルス値上げ/生成AI/地球沸騰化/ビジュ/フェムテック/闇バイト