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「連句・俳句季語辞典 十七季」について

第二版はしがき

『連句・俳句季語辞典 十七季』の初版が世に出たのは二〇〇一年の四月、それから六年余が経過したが、俳句、連句ともにさらに愛好者が増え、海外の俳人(ハイク・ポエット)などとの交流も深まるなど活況をみせている。

本書は収録季語が十七の季に分類整理され、活字も大きめでふりがな付きで美しく見やすく並び、また五十音順でも引け、さらに連句概説、付合例句集と実質二冊分の内容を一冊に収めたポケット版として携帯に便利なことから、俳句・連句の愛好者に幅広く愛用されたことは編著者として望外の喜びであった。

今回の改訂では、第一章の季語分類表の充実を中心とした。収録季語数を約一万語に増やし(三割増)、和風月名と二十四節気の一覧表を追加した。第二章の解説中では関連季語の紹介を充実させ、類語辞典としても活用できるような便を図った。

なお、二〇〇三年十月、編著者の一人、東 明雅氏が帰らぬ人となられた。われわれ編著者にとってばかりでなく、氏が戦後の連句復興のリーダー、連句界の重鎮であっただけに誠に残念なことであった。氏は病床にあっても第三章の連句概説に手を入れ続けられ、今回の改訂にもそれを生かすことができた。氏のご冥福を祈りたい。

二〇〇七年十月三十一日 編著者 丹下博之・佛渕健悟