改訂に際して
昭和十五年初版発行以来、ここに季寄せ一部の改訂を企画した。版を改むるに当たっては、もっぱら旧態を残すよう努めた。虚子編季寄せではあるが、虚子忌を四月の項に加えたことも改訂の一つの結果である。
現代表記、新字体採用は改訂の最も大きな変化である。ただ作者名は旧字体を用い、季題、例句も表記については、旧態を存した。
新しい例句は主として虚子選のホトトギス雑詠選集(昭和三十七年度版)から採用した。
この季寄せは虚子編新歳時記に準拠して編集されているものであって、その関連は失なわれておらない。したがって季題解説の末尾の、季題の異称などの読み方については新歳時記を参照されたい.
1955年 11月 3日