季寄せ 改訂版

定価
1,870円
(本体 1,700円+税10%)
判型
B7横判
ページ数
332ページ
ISBN
978-4-385-30118-1
  • 改訂履歴
    1940年6月25日
    初版 発行
    1964年3月1日
    改訂版 発行

「虚子編新歳時記」によったもので,手っとり早く季題を探るのに適し,触目の景色の中に季題を見出す場合などに,とくに便利な携帯版。

高浜虚子 編

  • 「虚子編新歳時記」によったもので,手っとり早く季題を探るのに適し,触目の景色の中に季題を見出す場合などに,とくに便利な携帯版で,吟行の際には絶対に欠かすことができない。
  • 難解なものには解説をつけ例句をあげている。
  • 現代表記・新字体を採用。

特長

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見本ページ

見本ページ(索引)

 この「虚子編季寄せ」は「虚子編新歳時記」によったものである。歳時記のほうは季題の文学的な説明を主としたものであって、索引によってその季題を探り当て、その解説を読んで初めてその性質を明らかにするという、いわば辞書のごとき役目をするものであるが、この「季寄せ」は句作に当たって題を探るのに、最も簡単に、手っとり早くその用を果たし、また吟行の時などに、触目の景色の中に季題を見いだす場合、用をなすもので、常に句作の伴侶となるものである。されば季寄せはただ季題を並べただけでもよいものであるが、しかしこの書には難解と思われる題には簡単な解説をし、例句もできるだけはあげることにした。これはひっきょう編者の老婆親切である。

1940年 4月 16日

ホトトギス発行所にて
高濱虚子

改訂に際して

 昭和十五年初版発行以来、ここに季寄せ一部の改訂を企画した。版を改むるに当たっては、もっぱら旧態を残すよう努めた。虚子編季寄せではあるが、虚子忌を四月の項に加えたことも改訂の一つの結果である。

 現代表記、新字体採用は改訂の最も大きな変化である。ただ作者名は旧字体を用い、季題、例句も表記については、旧態を存した。

 新しい例句は主として虚子選のホトトギス雑詠選集(昭和三十七年度版)から採用した。

 この季寄せは虚子編新歳時記に準拠して編集されているものであって、その関連は失なわれておらない。したがって季題解説の末尾の、季題の異称などの読み方については新歳時記を参照されたい.

1955年 11月 3日

丸ビル ホトトギス社にて
高濱年尾

凡例

一、季題の排列は一月から始め十二月に終わるので、冬が巻頭と巻末に分かれた。

二、題下に●(三の四角囲み)の記号を挿入したものはその月に限らず、同季の三月にわたるものということを指示したのである。また三月にはわたらず、二月ぐらいにわたるものをもその中にこめた。要するにこの題はその月に限ったものでないということを明らかにしたのである。花や実などの中には、このほかにも事実上は二月以上にわたるものがあるであろう。

三、解説中やその末尾にかっこで囲ったものは、その季題の異称・季題の活用語、あるいは傍題などである。