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「日本考古学事典」の内容より

凡例

I 編集方針

1.この事典は、考古学の研究者や学生だけでなく、考古学に関心をもつ一般市民を対象としました。

2.採録した項目は、旧石器時代から現代まで、ほぼ1600項目になります。

3.考古学研究の最新の成果に基づく記述を基本とし、さらに以下の点を重視しました。

(1) 現在の考古学の立脚点を明確にするための研究史の追究。

(2) 東アジアおよび世界の考古学と日本考古学とのつながりと対比の視点からの記述。

(3) 動詞形の項目の採用による人間活動の総体的な復原の紹介。

歌う/埋める/占う/描く〈画く〉/踊る・舞う/飼う/書く/隠す/囲む/飾る/奏でる/切る/着る/組合わせる・組立てる/削る/殺す/捨てる/座る〈坐る〉/供える/貯える/戦う〈闘う〉/食べる/突刺す/繋ぐ・結合する/摘む・刈る/研ぐ・研ぎなおし/寝る/呪う/運ぶ/葬る/彫る/掘る/播く〈蒔く〉・植える/真似る/回す/磨く/蒸す/割る(38項目)

(4) 文献史学や民族学など近接する諸研究分野の成果との対比と総合。

4.引く事典であるだけでなく、読む事典であることをめざして、通常の索引とは異なる「この事典を読むために」を作成、付載しました。

II 見出語

1.見出語はゴシック体で示し、「漢字見出し」の上に小さな文字の「かな見出し」を付けました。

2.見出語の表記のほかに、広く用いられる表記は〈 〉内に示しました。

3.他に説明のある同義語や関連語は空見出しとし、→で本項目の見出語を導きました。

III 見出語の配列

1.見出語は、長音および中黒を無視した五十音順としました。

2.清音・濁音・半濁音の順としました。

3.見出語が同音の場合は漢字の画数順としました。

IV 時代・時期区分

本事典の時代・時期区分は以下のとおりとしました。

1.旧石器時代 ― 前期、中期、後期の3期区分

2.縄文時代 ―― 草創期、早期、前期、中期、後期、晩期の6期区分

3.弥生時代 ―― 先I期、I期、II期、III期、IV期、V期の6期区分

4.古墳時代 ―― 前期、中期、後期、終末期の4期区分

5.歴史時代 ―― 古代・中世・近世・近代としましたが、奈良・平安・鎌倉・室町・戦国・江戸など、一般に用いられている時期区分も適宜使いました。

6.北海道は旧石器、縄文、続縄文、擦文・オホーツク、アイヌ文化の時代、沖縄は旧石器、貝塚、グスクの時代としました。

V 解説文について

1.時期・地域・分野などのまとまりによって、1、2、3と分けました。

2.常用漢字・現代仮名遣いとしますが、学術用語や固有名詞などはこの限りでありません。なお、簡潔な文章を旨とし、敬語・敬称・肩書きは付けませんでした。

3.外国語・外来語などの表記は原音を尊重しますが、慣用的表記が一般化している場合は慣用的表記としました。なお、中国の漢字などは原則として日本の通常字体としました。

4.遺跡名は、各項目の初出について県名+遺跡名としました。外国の遺跡名は国名および地域名+遺跡名としました。

5.年号は西暦とし、必要に応じて( )内に元号を付けました。ただし、西暦と元号は厳密な比定はせず、慣例に従って改元年号で示すことを原則としました。

6.数字は算用数字とし、万・億の位には漢字を入れました。

7.度量衡はメートル法で、記号・略号を用いました。

8.書籍・雑誌名などは『 』内に、論文ほかのタイトル名および引用・強調などは「 」内に示しました。なお、欧文書名はイタリック体としました。

9.おおよその地理的概念を表現することばとして「日本」を使用しました。国号の「日本」の成立以前について「日本列島の旧石器時代」などとする考えもありますが、それでも「日本」の使用は避け得ず、簡潔に表現することとしました。「朝鮮半島」についても現在の国号とは別に地理的概念としてそれを採用しました。そのほかの国名・地域名は慣用に従って、中国、アメリカ、イギリスなどとしました。

10.内容を補完し、関連をはかるために、必要に応じて項目となっている用語の語頭に「」を付けました。

11.読者の理解を深めるよう、約370点の図表を付けました。

12.文末の( )内に執筆者名を示しました。

13.項目全体に係わる参考文献ないし、さらに文献を渉猟する手がかりになる文献はまとめて[文献]とし、編著者名、論文名、書名、巻号数、刊行年(西暦)の順に記し、配列は刊行年の順としました。

VI 略語

歴博:国立歴史民俗博物館
奈文研:奈良文化財研究所
橿考研:奈良県立橿原考古学研究所
教委:都道府県市区町村教育委員会
「雄略記」:『古事記』雄略記 、「雄略紀」:『日本書紀』雄略紀 など
「魏志倭人伝」:『三国志』魏書東夷伝倭人の条