三省堂 辞書ウェブ編集部による ことばの壺
グランドコンサイス英和辞典
理工・医学・社会科学・ITから生活・スポーツまで
あらゆる分野を網羅した最大・最新の英語データベース!
- 携帯版英和で最大の36万項目収録。
- わが国最大・最新の英語データベース。
- 一般語・俗語・固有名詞・コンピュータ・科学・社会学・医学・法律・スポ ーツなど現代社会の多方面の専門語を最大限網羅。
- 検索しやすいよう関連語・複合語をまとめて記述。俗語、現代用法も十分に収録。
- 見やすい2色刷。
特長
さらに詳しい内容をご紹介
推薦文
逢坂 剛(作家)
わたしは日常小型ながら収録語数のすごい『エクシード英和辞典』を愛用している。しかるに本書は、その方式を取り入れて語数を飛躍的に増やした、画期的な英和辞典だという。内容は〈大〉で、判型が〈中〉ならば、いちばんありがたい体裁である。さらに、三省堂が蓄積したさまざまな英和辞典のノウハウを、この新しい辞典に惜しげもなく盛り込んだと聞くと、期待せずにはいられない。
深町眞理子(翻訳家)
コンパクトでありながら、収録項目が群を抜いて多いから、これで見つからずにほかの辞書をあたる、ということがなくてすむ。コンパクトで扱いやすいことは言うまでもない。収録項目のなかには、人名、地名はもとより、企業やお役所の名称、商標名などの固有名詞が多く含まれ、これも雑学が必要な翻訳者にとってはありがたい。
養老孟司(東京大学名誉教授・北里大学教授)
この辞典は広範囲な分野が扱われており、どのような目的で使う読者であっても、不満を感じないで使えるのではないかと思われる。とくに理科系の用語が豊富で、コンピュータ用語などはこれだけでその専門辞典を兼ねるのではないかと思えるほどである。変化の激しい理工・医学関係の者にとって、これからはこの一冊を手元に置いておけばすむと思うと大変ありがたい。
この辞書の特色
収録項目は一般語から専門語まで、あらゆる分野から収録。
自然科学関係
医学・遺伝子・音響・解剖学・貝類・化学・眼科・岩石・幾何・機械・気象・菌類・結晶・建築・光学・航空・鉱物・古生物学・昆虫・コンピュータ・魚・産科・歯科・獣医学・植物・数学・生化学・精神・医学・生物学・生理学・設計・造船・測量・地学・鳥類・通信・鉄道・電気・天文・動物・土壌・土木・熱力学・病理学・物理・免疫・冶金・薬学 ほか
社会科学関係
インド哲学・韻律学・ウェールズ神話・英国史・音声・会計学・カトリック・教会・教会史・ギリシア神話・ケルト神話・言語学・考古学・国際法・古代ギリシア・史学・人類学・社会学・修辞学・神学・心理学・聖書・ゾロアスター教・中国史・哲学・ヒンドゥー教・仏教・米国史・文法・法学・北欧神話・ローマ神話・ローマ伝説・論理学 ほか
生活・その他
印刷・映画・エコロジー・演劇・音楽・海事・家具・株式・軍事・軍隊・広告・ゴルフ・自動車・写真・狩猟・商業・商標・スケート・スポーツ・製本・占星術・装飾・ダンス・チェス・テレビ・時計・登山・トランプ・馬術・バスケットボール・美術・ビリヤード・服飾・宝石・保険・紋章・野球・郵便・ヨーガ・料理 ほか
- 俗語、現代用法も十分に収録。
- 人名・地名・企業名・商標など固有名詞も充実。
- 主見出し語をすべて色にして検索しやすくした。
- 主見出し語の派生語・合成語はすべて主見出し語でまとめて扱い、検索しやすくした。
まえがき
1881年の創立後,1884年に「英和袖珍字彙」を初めて刊行して以降,多くの読者に支えられながら,数多くの辞書を世に出してきたが,120周年を迎える年に本辞典を刊行できることは誠に喜ばしい次第である.
インターネットの時代に入り,英語が国際社会においてのみならず,日常生活の上でもますます比重が高まり,それに伴い,簡便に扱えて,検索しやすく,しかも語彙の豊富な辞書が求められるようになった.このことは,1998年に刊行した,手帳サイズでありながら最大の項目数を収録した「エクシード英和」が,読者に好評をもって迎えられたことからもうかがわれていたことであった.
こうした中で企画された本辞典は,読者のさまざまの要望に応えるために,できるだけ幅広い分野の語彙を, できるだけ多く収録することを最大の目標にして編集が進められた.
編集にあたり,特に留意したのは,以下の点である.
- 人文系,理科系を問わず広く専門語を収録した.ことに昨今は,日常生活にも技術関係・理科関係の専門語が多く見られるようになってきているので,この分野には特に重点を置いて編集をした.
- 口語,俗語,卑語もまた,現代の英語を理解する上では,重要な要素であるので,できるだけ多く収録した.その際に訳語もできるだけ対応させるように努めた.
- 英・米のみならず,豪,ニュージーランド,カナダ,インドなどの用法も収録するように努めた.
- 複合語はハイフンの有る無しなど,現用されている形をできるだけ示すようにした
- 成句は俗語表現も含め, できるだけ幅広く収録して,多様な英文に対処できるようにした.
- 必要に応じ,語源を簡潔に示した.
- 使用頻度の高い,いわゆる基本語には,できるだけ用例を与えて用法を示した.
- 地名,人名,組織名,など固有名詞も英文を読み解く上で重要な情報なので,できるだけ多く収録した.
- 検索しやすくするために,見出し語や成句,専門語の分野などに省略表記をできるだけ少なくした.
こうした編集方針のもとで,片手で持って扱えるサイズでありながら,最大の項目を収録するという辞書を作るためには,編集上いろいろの工夫が必要となった.そのひとつは,通常の辞書が行っている,見出し語の2行目以下のインデント(字下げ)をやめたことである.次に,それぞれの見出し語に関し,その派生語や,複合語(2語のもの,ハイフンでつながれたもの,1語のもの)を各見出し語のもとにまとめて扱ったことである.こうしたことで生み出されたスペースで,総収録項目36万を収めることが可能となった.
しかしながら,字下げがまったくなく,関連する語をまとめてすべて見出し語のもとに扱っているため,見出し語を関連語と区別することが必要となった.このため,学習辞典では普通に行っていることであるが,本辞典でも見出し語を色にすることにより,この区別を際立たせることとした.
本書の編集は,木原研三先生を始め別掲の方々のひとかたならぬご協力を得て行われた.とりわけ,情報処理関連用語に関しては,この分野の専門家である作家の山之口洋氏,ならびにCongnitive Research Laboratories Inc. の野口直夫氏に,口語・俗語に関しては米国在住の翻訳家であり,ジャーナリストの北丸雄二氏に,社会学関係に関してはルイジアナ州立大学社会学部准教授の賀茂美則氏に全面的なご協力をいただいた.ここに記して深い感謝の意を表するものである.
本辞典の編集にはできる限りの努力をしたつもりであるが,不備や不十分な点がないとはいえない.これらにつき,読者各位のご意見・ご教示を得ながら改善し,よりご期待に添えるものを目指してゆきたい.
2001年1月