三省堂 辞書ウェブ編集部による ことばの壺
新明解古語辞典 第三版
- 定価
- 3,080円
(本体 2,800円+税10%) - 判型
- B6変型判
- ページ数
- 1,440ページ
- ISBN
- 978-4-385-13304-1
- 寸法
- 17.7×11.7cm
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改訂履歴
- 1953年4月15日
- 明解古語辞典 初版発行
- 1958年11月 5日
- 明解古語辞典 改訂版発行
- 1962年10月 1日
- 明解古語辞典 新版発行
- 1967年11月 1日
- 修訂新装版発行
- 1972年12月15日
- 新明解古語辞典 初版発行
- 1977年12月 1日
- 新明解古語辞典 第二版発行
- 1995年 1月20日
- 新明解古語辞典 第三版発行
伝統ある古語辞典の最新版。
- 伝統ある古語辞典の最新版。類書中最大の45,000語を収録。用例は有名古典作品から47,000を精選。
- 助詞・助動詞,敬語を中心に基本語を大幅改訂。組立欄・接続欄・語誌欄を新設し,参考欄もいっそう充実。
- 初句から引ける「名歌名句全釈」欄を新設。
- 百人一首をはじめ、教科書・教材に頻出する著名な和歌・俳句の全釈を掲げる。
- 古文学習上の重要語を二段階に標示。
- 最重要語は大見出しを採用。
- 最新の考証による豊富な挿絵、約650点。
- 巻頭にカラーの付図 32ページ。
- 「敬語について」「平安貴族の生活」などを加え付録もいっそう充実。
特長
さらに詳しい内容をご紹介
第三版序
『新明解古語辞典』が世にお目見えしてから、はや二十年。社会情勢も大きく変わり、辞典の内容も改めなければいけなくなった。
何より学界の進歩である。従来の語彙の解釈があやまりとなって、訂正しなければならなくなったものも多く、文法的説明のし方の変わったものが多い。これらはすべてこの版で訂正して掲げることにした。
時世の変化でことに著しいものは、古典の文章が一般の人、ことに高校生諸君にとって縁の遠いものになったことである。衣食住の生活が変わり、機械文明が進歩した今日は、私ども老人の知らないような言葉を若い諸君はたくさん使っている。マルチメディア、グローバル、デジタル何とか、ドコサへキサエン酸、等々。これでは、昔の言葉「小春日」「五月やみ」「日だまり」「村雨」「野分」「しののめ」「花野」「尾花」「帰雁」などという言葉は忘れ去られてもしかたがない。
また、文語体そのものが今の若い人たちには外国語のように響いているようだ。「夏は来ぬ」や「いかにいます父母」のような言い方は、自分らの言葉とは受け取られないだろう。そういうわけで何より、歴史的仮名遣いというものがうとましく、「蝶(ちょう)」とか「葵(あおい)」とかいう言葉を古語辞典で探し出すことは大変であろう。
それを思い、まず古典語の基本的な単語に親しんでいただくために、重要語の解説の形に工夫をこらし、その内容も一層の充実をはかった。助詞・助動詞については、重要なものには大きな活用表を掲げたり、どのような語や活用形に接続するかということを、特別に欄を設けて詳細に述べるようにした。また、古典語が現代仮名遣いから、容易に引けるようにしたつもりであるがどうであろうか。和歌や歌謡、また俳句は別に初句の五十音順にまとめて、本文の「あ」の部、「い」の部…のはじめに掲載して全訳を添えたのも、古典に親しんでいただきたいという念願からである。
私は今までこの辞典の改訂に当たっては、原稿の作成をしていたが、今回は全面的に桑山俊彦氏に中心になって差配していただいた。
最後に、今回の改訂に当たり執筆をはじめ、さまざまな御協力をいただいた方々のお名前をあげ、深甚の謝意を表する。
執筆・編修協力者 (敬称略、五十音順)
《本文執筆》
川岸敬子・桑山俊彦・小林千草・染谷裕子・森野崇・若林俊英・鷲山茂雄
《「名歌名句全釈」執筆》 井實充史・市村栄理・宇都宮譲・梅原章太郎・纓片真王・小野恭靖・兼築信行・気多恵子・高松寿夫・ 玉川満・中田大成・人見恭司・満田達夫・安田吉人・吉井美弥子
《編修補助》
市川次郎・伊藤好英・木村義之・笹原宏之・高松正毅
《図版》
<考証>五味充子・藤本正行 <作成>伊藤礼子・南波忠雄・信定孝郎・安田鏡子
1994年 12月
編者代表 金田一春彦
付録
古典解釈のしおり 平安貴族の生活 敬語について 読解用語便覧 用例出典一覧 主要古典文法事項一覧 動詞活用表 形容詞・形容動詞活用表 重要動詞活用表 重要助詞一覧表 季語一覧表 枕詞一覧 主要年中行事一覧表 貨幣表 官職表 公家官職対位表 武家官職表I (鎌倉時代) 武家官職表II (室町時代) 武家官職表III(江戸時代) 日本文化史年表 年号・西暦対照表 時刻と方位・干支表 難読語読み方一覧 歴史的かなづかい一覧
付図
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