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「辞書引き学習」の立命館小訪問記2

2009年 1月 30日 金曜日 筆者: ogm

三省堂の辞書編集部で、立命館小学校へ授業見学にうかがいました。そのいきさつは前回をご覧ください

先週の続き⇒さて、気になる授業の様子ですが……

教室は、窓際に机が並ぶ通常の教室スペース、その手前、廊下との間に同じくらいのオープンスペースがあります。オープンスペースは各クラスの間も可動式のしきりになっていて、教室空間そのものもゆったり。

机の上には……2冊の辞書が置かれていました。漢字辞典と国語辞典。まず1年生の教室からうかがったのですが、入学から半年ほどのものが、前回の冒頭の写真にある辞典です。もうたくさんの色とりどりのふせんが付いています。

 
 

どのクラスでも、机の上に辞書が置かれています。別の授業で児童がいない教室も、机の上に辞書が置いたままであったり。「国語の授業に力を入れている学校なんだなぁ」と受け取られたでしょうか。もちろん、国語に力を入れていることには変わりはありませんが、辞書引き学習は「国語」だけでおこなわれているのではありません。教室でおこなわれる全ての授業が、辞書を手元に置いての授業なのです。

そして、今年から立命館小学校で試みられているのが、百科項目も入っている辞典での実践です。項目数23万8000*の『大辞林』も使われているとのこと、その様子ものぞいてきました。

*ウェブ版は2008年12月下旬に25万8000に増補

 

ちょうどそのとき、先生が「『錦』のついたことばはほかにどんなことばがある?」と投げかけると、あちこちで「ハイ!」「ハイ!」「ハイ!」と手が挙がり、
「○○辞典には……とあります」
「□□には……って書いてあります」
と元気な声が。もちろん大人向けの辞書なので、読めない字もある。そこは先生がフォローして、とにかく辞書によって得られることをみんな精いっぱい受け止めている。クラスのほかの子が持っている辞書と比べてみて、辞書の内容がそれぞれ違うこと、そのおもしろさにも気づいている。もうすっかり辞書と友達になっていて、何かあったら友達に聞くのと同じように、辞書にも聞いているよう。

好奇心旺盛、興味がいろんなところに向くその時期に、辞書が近くにあることは大切なことだと、今さらながら、辞書の編集に携わっている者ながら、しみじみと感じ入りました。

* * *

【編集部から】

辞書引き学習法について、深谷先生にインタビューをさせていただきました。
このウェブサイトにて、掲載いたします。乞うご期待!

前編を掲載いたしました。以下をご覧ください。
 ⇒インタビュー「辞書引き学習」の深谷圭助先生

「辞書引き学習」基本のステップは五つ! 今すぐ始めたい方はこちらをご覧ください。
 ⇒「辞書引き学習」とは(監修:深谷圭助)
 「やってみよう!」 「辞書引き学習」への取り組み―先生方・保護者の方へ―

★深谷先生から推薦をいただいております

例解小学国語辞典 第四版
編者:田近洵一
B6判 1,216ページ 1,995(本体1,900)円 ISBN 978-4-385-13821-3
[ワイド版] A5判 2,205(本体2,100)円 ISBN 978-4-385-13822-0

 

例解小学漢字辞典 第三版 新装版
編者:林 四郎(主幹)・大村はま
B6判 1,152ページ 1,995(本体1,900)円 ISBN 978-4-385-13817-6
[ワイド版] A5判 2,205(本体2,100)円 ISBN 978-4-385-13818-3

 

★立命館小学校で使われています

クラウン学習国語百科辞典
監修:金田一春彦 編者:三省堂編修所
A5判 1,200ページ 3,990(本体3,800)円
ISBN 978-4-385-15048-2

 

2009年 1月 30日