三省堂 辞書ウェブ編集部による ことばの壺
クラウン中日辞典 小型版 CD付き
- 定価
- 3,080円
(本体 2,800円+税10%) - 判型
- A6変型判
- ページ数
- 1,696ページ
- 付属品
- CD
- ISBN
- 978-4-385-12176-5
-
改訂履歴
- 2001年11月20日
- <普通版> 発行
- 2004年2月15日
- <小型版> 発行
中国語学習に必要十分な約65,000項目収録
親字約11,500字、熟語約 53,500語。
- 中国語学習に必要十分な約65,000項目収録(親字約11,500字、熟語約 53,500語)。
- 親字には中国の通用字7,000字を完全収録。すべての親字に部首、四角号碼(しかくごうま)などを表示。
- 2色刷りのみやすい紙面に、新鮮な用例、豊富な参考情報。意味の広がりを示す「同義語」「反義語」が充実。新鮮で学習に役立つ用例、[表現][用法][比較][由来][参考][注意]など、豊富な参考情報。
- 学習に役立つ「日中小辞典」、日本語音訓索引のほか、部首索引、総画索引、辞書の使い方が一目でわかる「引き方ヘルプ」つき。
CDの内容
- 発音の手引き
中国語は発音がとても重要です。その基本中の基本である声調や母音などを、実際に発音練習してみましょう。 〔内容:声調・軽声・単母音・複母音・鼻音(n,ng)を伴う母 音・声調の変化・アル化〕 - 数の数え方
中国語では「100」を“一百”と言うって本当? 1から10までの数や、日本と中国で違う数の数え方をいく つか習してみましょう。 - 中国語音節表
発音の難しい中国語。辞書巻頭の音節表に沿って、すべての音節を繰り返し練習してみましょう。
ここは小型版のページです。同じ内容で他の大きさ・装丁のものがあります。
特長
さらに詳しい内容をご紹介
はじめに
私たちが,この辞典の編纂を始めたのは,今から6年前,1995年のことです.
何よりもまず私たちが目指したのは,「文化の香りのする辞典」でした.辞典を手にとって,最初のページを開いたとき,紙とインクの香りにまじって,何とも言えない文化の香りが立ち上ってくる辞典,そんな辞典ができたらいいな,と思ったのです.
次に,「役に立つ辞典」であってほしい,と思いました.中国語の勉強を始めたみなさんが,毎日使うたびに,「うん,これは役に立つ」と言ってもらえる辞典.これは,実は究極の理想であって,これから版を重ねるたびに一歩一歩近づいていくための目標でもありますが,そのためのしっかりした土台を作りたい,と思いました.
さらに,「わかりやすい辞典」でなくてはならない,と思いました.現代中国の生活がよくわかる辞典,歴史や文化,人名や地名もわかる辞典,そんな欲張りですが,しかしわかりやすい辞典がほしい,と強く思いました.もちろん,文字では表現しにくいものは,図やイラストを活用して,できるだけ具体的な説明をめざしました.
それから電車の中でも歩きながらでも,思ったときにすぐに引ける辞典.見やすく,読みやすい文字やページレイアウト.どんな細かなことであってもおろそかにせず,できうる限り心を込めて作りあげました.
そして6年の歳月が過ぎ,ここに今,私たちの辞典は誕生します.
この辞典を育てていくのは,あなた自身です.どうか,あなたの手で真っ黒になるまで引いてあげてください.表紙の文字がかすれるまで,いつも身近においてください.そして,どんな小さなことでも,何か気づいたことがありましたら,ぜひ知らせてください.
ことばは,心のかけ橋です.この橋は,多くの人によって作られ,多くの人がその上をわたっていきます.私たちの辞典がその橋の礎石の一つになることを,心から願っています.
「最高」の学習中日辞典をめざして[自著自讃]
松岡榮志
2年前の、夕食が終わりかけたある日のことです。
大学生になったばかりの上の娘が、珍しく真顔でこう言いました、
――お父さん、どんな良い中日辞典でも、4,000円以上のものは、初めから見ないよ。
――ええっ、どうして?
――だって、新学期は教科書もいっぱい買わなきゃならないし。とても無理、無理。
この一言に、私は危うく箸を落としそうになりました。
その時、どんなきっかけでこの話が始まったのかは、よく覚えていません。でも、私が校閲中の辞書の内容を得意げに話している最中に、黙って箸を動かしていた娘が、ふいに私を見つめてこう言ったのです。
食事が終わると、みんなでお茶を飲みながら、しばらく辞書の話に花を咲かせました。内容はもちろんのこと、大きさや表紙、さらには付録のことにまで話が及びました。そして、私自身これが問題の核心だったことに、ようやく思い至りました。
私(私たち)がこれまで考えていた「学習辞典」とは、じつは教師の側からの「教えたい」内容がたくさんつまった辞典です。しかしそれは、学生自身が「使いたい、読みたい」辞典になっているとは限りません。さらに、出版社が「買わせたい」辞典であっても、学生が「買いたい」辞典になっているとは限りません。「最高」の学習辞典とは、教師にとっても、学生自身にとっても「使いたい、読みたい、買いたい」辞典でなければならない、そんなことにやっと気がついたのです。
もし、娘の感想が多くの学生諸君の代表であるのなら、4,000円を超えた価格の辞典は、すでにその時点で「学習辞典」の資格を失っているのです。もっとも、
――いや、それは外側のことで、大事なのは内容だよ。
と言われる方も、きっとおられるでしょう。しかし、私の言っているのは、まさにその内容や姿勢のことなのです。
学生が買いやすい価格の辞典を作るという姿勢は、学生が学習する上でまず何が必要かを考えることです。教師が、「これを覚えてほしい」という観点もたしかに重要ですが、同時に、学生が自ら学習を進めていく上で、「知りたい情報」をできるだけ「見やすく、引きやすく」提供することも、きわめて大事なことです。
じつは娘の3歳年上の息子も、大学入学と同時に中国語を勉強していました。息子は、S社の『中日辞典』と『日中辞典』を買ったのですが、毎日大学に持っていくのは不便だと言って、すぐにT書店の中日・日中辞典(コンパクトサイズ)を携帯用に求めました。S社のものは、自宅の自習用として卓上に置き、カバンにはT書店のものを入れて持ち歩いていたのです。
外国語の勉強を始めたばかりの人たちが、毎日どこでも手にとって、わからないことがあればすぐに確かめられる辞典、そのためには大型で重いものであってもいけません。そうした制約の中に、どれだけの内容を見やすく盛り込むか、それが辞書作りの醍醐味でもあり、苦しみでもあるのです。
私たちは、初級、中級の学習者の皆さんが、この辞書一冊でどんな場面でも困らないよう、工夫をこらしました。総項目65,000(親字11,500字、熟語53,500語)。この中には、現代中国の「通用漢字」7,000字がすべて含まれています。もちろん、語釈と用例は生活に密着した生き生きとしたものを、ふんだんに入れました。また、日本語からも引ける「音訓索引」などを充実させ、約7,000語を収めた「日中小辞典」もつけました。また、これまでの中日辞典が意図的に排除してきた古典への橋渡しを積極的に行いました。「由来」「表現」「参考」といった学習情報も、読んでおもしろく、また役立つものを厳選して収めてあります。
ここ十数年、中国語の学習者の数は驚異的に増加していますが、辞書の販売数はあまり増えてはいません。これは、大変に残念なことです。外国語の学習には、何といっても辞書を毎日引くことが肝要です。学習者ひとりに辞書一冊。まず、ここから始めてほしいと思います。
私たちのこの辞典が、「辞書ひとり一冊」運動の小さな種火になることを、心から願っています。
2002年 1月
(東京学芸大学教授、『クラウン中日辞典』編集主幹)
あとがき
一冊の辞典が計画され,そして世に出て行くには,多くの皆さんの協力が必要です.せっかく計画され,原稿が書かれても,とうとう世に出なかった辞典も少なくありません.その意味では,私たちの辞典は本当に幸せです.多くの皆さんの,心からの尽力を得て,ここに刊行を見ます.
編集では,外国語辞書部の西野宮魔木部長,近山昌子さんをはじめ,外国語辞書部の皆さんには,心からお礼を申し上げます.皆さんの静かな熱情と心からの助力がなければ,とうてい完成しませんでした.
組版や印刷については,三省堂印刷の中山茂氏,田村一紀氏,横澤英明氏,さらに(株)東輪堂の渡辺資朗社長をはじめ,スタッフの皆さんに,深く感謝いたします.中国語と日本語の混じった原稿を,DTPで辞典の紙面に実現するには,想像を絶する困難が多々あったはずです.それを,根気よく丁寧に克服し,美しく見やすい紙面を実現してくれました.まさに世界に誇るべき立派な技術力と英知の結晶です.
また,編集室で原稿や校正ゲラなどを整理したり,システムを調整したり,数え切れない無数の仕事を,黙々とこなしてくださった下記の皆さんにも,深くお礼を申し上げます.
荒川真弓,今井佳子,上地宏一,木村奈津子,白岩真香,鈴木 慧, 田中晶子,戸高留美子,服部裕美子,松岡なみき,村井真由美, 山口千佳,山口雪江.
中国北京の先生方,特に著書や有益な資料を提供して下さった傅永和先生,費錦昌先生に深くお礼を申し上げます.さらに,陳原先生とその著作の数々は,辞典のあるべき姿,進むべき道すじにおいて,絶えず私の拠り所でした.
さて,この辞典が刊行されると,今度は宣伝,営業,販売などの多くのスタッフの皆さんによって,全国各地,世界各地で中国語の学習に励んでいる皆さんのもとへ,続々と届けられることでしょう.
この辞典を愛してくださるすべての皆さんに,深く深くお礼を申し上げます.謝謝.
2001年 10月
松岡 榮志
読者カードから
○ 固有名詞(人名・地名)など入っているのが良い。書物の名(史記・詩経など)の読み方が調べられるのも良い。
○ 年配者でも読みやすい。書店でいくつかの辞典と比較して、見やすくて疲れないものを選びました。辞典を読む楽しさが出来ました。
○ 少し字が大きく、重宝いたしております。
○ 詳しさ、易しさがちょうど良いくらいだと思う。
○ 読みやすく、親しみやすい。とても良い辞典だ。
○ これまで使ってきた辞典の「不便」(改良点)が全部工夫されて非常に便利になった。持ちやすい、めくりやすいのも良い。
○ 「ちょっと開いてみようかな」と思わせるような辞書ですね。
○ 読むことのきらいな人間が次から次へと読みたくなる辞典である。
○ 英語もクラウンを使っているので購入しました。
○ 大変使いやすいです。特に筆順、カタカナでの発音記述などGoodです。
○ 辞典は見やすい、引きやすいのが一番。掲載数もほどほどで使いやすい。
○ 本屋でいろいろと比較したが、本書の意図通り抜群の分かりやすさ。使い勝手が良く開くのが楽しみである。
○ すべて品詞が出ているのが大好きです。
○ 毎日、テーブルの上に置き使用しています。
○ 文字がくっきりとして、大変読みやすい。
○ 待望の中日辞典です。学生にも進めています。日中小辞典がとりわけありがたいです。作文のみならず、単語集としても使えますから。
○ 10冊くらい比較したが、一番見やすく、解説が良かった。“文化の香り”というキャッチフレーズが決め手。
○ 充実した単語数で、勉強にも熱が入ります。買ってよかった!
○ 新しい外来語も多くのっているのでいいです。英語もクラウンをずっと使っています。
○ 字も大きく、はじめてふれる中国語入門者にとってとても見やすいと思います。他の辞書も手に取って比べましたが、内容も充実しているのに5,000円を切っているのも良い。
○ 持ち運びしやすい大きさで、使いやすい。多くの語がのっており便利。
○ 日本語から引けるのでとても助かります。字も大きくてとても見やすいです。
○ 2色刷とキレイな活字で、とても見やすく引きやすいところが大好きです。この辞書を使って一生懸命勉強し、検定にチャレンジしようと思っています。
○ この辞典は内容がたくさんあるわりに値段が安いところがとても良いです。
○ すごく見やすいし、価格も他の辞書に比べ安いのに詳しく載っているので、いいと思います。
○ 紙質と印字の折り合いが非常に良く、使いやすく、大切に重宝したく存じます。
○ 老年になりますと活字が大きく鮮明なことが何よりです(漢字は字画が複雑)。
○ 活字が見やすいのが良い。
○ 親字数の多い辞書は活字が小さく、ピンインの声調がよく見えないで苦労していましたが、その点この辞書はとても見やすいです。
○ 使いやすい。
○ 簡潔な記述。しかし初学者(中級者も)必ず覚えるべきことが書かれていてわかりやすい。
○ 適度な字の大きさ、重さ、厚さ、内容はもちろん、物理的に引きやすいので気に入りました。見にくい、めくりにくい、運びにくい、は正直つらいものです。
○ 「はじめに」を読んで、こういう考えの人が作った辞書なら安心して使えるなと思いました。
○ 高校一年生から抵抗感なく使える辞書です。良いものができたと思います。
○ 価格が手ごろ、字が大きい。
○ すごく見やすいです! なので、勉強する気がわく辞書です! 音節見出しの、カタカナの読み方つきがうれしいです!
○ 仲良くなれそうな辞典です。
○ 中国語を習い始めて4年、今まで4冊の辞書を買いましたが、一番わかりやすいと思う。
○ 専門校通いの携帯に便利。内容豊富で頼りになりそう。
○ 書店でいろいろと探しましたが、この辞典が初心者の私にとっても一番わかりやすく、気に入っています。
○ 引きやすく、使いやすい。音節見出しのカタカナ音も良い。
○ 文字が大きいので見やすい。2色刷りも非常に見やすい。ピンインが邪魔にならない大きさなので使いやすい。日中小辞典も非常にありがたい。
○ 2色刷りで絵が多いと、初心者には使いやすいと思います。
○ 非常に見やすくて良い。特に中年にとっては。
○ 中国語の基礎知識と音節表が参考になった。
○ 学習辞典としてすべての点で優れていて、もっとも使いやすい。必要にして充分、全ページを読み通すつもりで愛用する。
○ 文字が読みやすく、定価も安くていい。
○ 決め手となったのは、中日辞典にもかかわらず日中小辞典がとても充実していたことです。品詞が赤で示してあるのも助かります。定価も他に比べ安くてうれしかったです。
○ 親字数・熟語数とも豊富でありつつ、他の辞書よりスリムで持ち運びやすく、価格も手頃だと思います。
○ とても読みやすかったです。字の大小がはっきりしていて、用例などはとても便利です。ありがとう!!
○ 見やすく、役に立ちそうだ。
○ 2色刷りというだけで選びました。これから使っていきたいと思います。三省堂の辞書はスキです。
○ 使いやすくて助かります。
○ すごく見やすくて使いやすいです。
○ 書店で偶然見かけて、躊躇なく買いました。例文が多く載っているので、読んでいてとても楽しいです。
○ いろいろある辞典の中でも、見出しの漢字の大きさに惚れました。巻末の日中小辞典もとても良いです。
○ 2色刷が見やすくて良い。やさしそうに見えて、しっかり内容があるのも良い。日中小辞典も、中日・日中の両方を持つ事に比べれば、持ち物が軽くなるので良い。日本語の読みから検索できるのは大変便利です。
○ 大変扱いやすく、使い勝手が良い。
○ 携帯に最適です。
○ 活字が大きいこと、2色刷で品詞がすぐわかること。また、日本語の音訓索引があるので大助かりです。
専門の先生方からのご感想(2002.5.7現在)
○ 漢字は黒、ピンインは赤と、2色刷で見やすい紙面でした。値段も\4,000+税と、学生が求めやすい手頃なものになっていて、安心して推薦できます。巻末の日中小辞典も学生にとっては多いに参考になると思います。
○ 余計な説明がなく、大事な箇所をしっかりおさえた、見やすく使いやすい辞典である。ぜひ学生に推薦したい。
○ 非常に見やすいし、便利さの工夫がされていると思います。
○ 字が大きくて、読みやすい。
○ 親字をゴチックにしたのは、読みやすく、良かったと思います。
○ 中国語辞典も多色刷の見やすいものが刊行される時代になったかと驚いています。
○ とてもわかりやすく、特に甲級単語(最重要語)、乙級単語(重要語)のしるしは学生に親切。
○ 割とコンパクトで中国語辞典にしてはリーズナブルです。
○ 四角号碼付きとはちょっと嬉しく存じます。古典と現代との架け橋のような工夫がしてあって、その意味でも重宝しそうです。
○ 「四角号碼」でこの辞書をひくのではなく、この辞書で「四角号碼」をひくちう逆転の発想に敬服します。初学者のための引きやすさの工夫・配慮が行き届いている点も素晴らしいと思います。
○ 親字のあと、部首と画数に加え、四角号碼を加えたのは大変便利。
○ 音訓索引は秀逸、初学の学生にとって有用。また、中国語を扱わねばならない図書館員にとってもありがたい。見出し語がゴチックで見やすいのも良い。簡体字の微妙な差異を良く認識できる。
○ 印刷が鮮明なのと、たとえば「羹」を「あつもの」だけでなく「とろりとした濃いスープ」と名訳が施してある点が感心、読んでいて楽しい辞書です。「黒客(ハッカー)」も収録してあるのはさすが。
○ 見やすい。単語の説明が判りやすく、一部大きな辞典より詳しく、新機軸が採り入れられている。
○ なかなか考えぬかれた構成で使いやすいと思います。
○ 文字が小さいところでもはっきりとして読みやすい。印刷が良い。紙が良いので軽い。
○ 辞書は、引けば引くほど深入りしてしまいますね。愛読書として大事に使いたいと思います。
○ 前に使っていた辞書は活字が小さくて見にくかった。今回のは楽に使える。
○ 非常に見やすい。
○ 『デイリーコンサイス』は出張用、『クラウン中日』はデスク用、と使い分けております。活字の行間が広めで、眼が疲れないのでうれしいです。
○ 最近は高校から中国語を学ぶ学校も増えているので、若い方に向いていると思います。
○ 日中小辞典に新しい外来語が多くあり、うれしい。重要語に**や*印が付いていて、基本語を習得する目安になる。
○ 日中辞典付きなので便利。
○ 用例が良い。
○ 編集の先生方の言語センスが光っています。孫引きや日中共通漢字をそのまま語釈として載せていたこれまでの多くの辞典と異なり、ぴったりの訳語が見つかります。語彙も今の今、使われているものを厳選してあるので、中国の新聞・雑誌を読むにも、ニュースを聞くにも困りません。このような妥協のない辞典を作るための先生方の高度な編集能力、熱意、苦労、誠意、良心を、辞典を引くごとに実感いたします。
○ 国名・人名など主要なものを項目にあげている点、学生にとって大変便利だと思います。また品詞をすべてに示してある点もわかりやすいだろうと思います。日中小辞典も作文をさせる時に便利ですね。
「週刊読書人」2002年3月22日号の書評
石綿敏雄(いしわた・としお=茨城大学名誉教授・言語学専攻)氏がお書きになっています。一部を紹介します。
内容記述にも細かな工夫と配慮がうかがわれる。たとえばすべでの語に品詞が明記されている。これは書が最初というわけではないようだが、従来の中国語辞典では一般には行っていなかったことである。本書では、二字熟語はもちろん、字の説明でも、語として使用するときの表示を行っている。この書評文では日本の字を用いるが、たとえば中国語の「湯」では、日本語で「湯」の意味のときは語素、「煮汁」や「スープ」のときは名詞とある。つまり自立語としての用法では煮汁やスープの意味であり、日本語の湯にあたる意味は他の要素と結合して一語となる場合にだけ現れる、ということである。
中国語方言地図、中国語に関するいろいろな解説、訓を多くふくむ音訓索引、ピンインのついた日中小辞典なども、有益である。