三省堂 辞書ウェブ編集部による ことばの壺
当て字・当て読み 漢字表現辞典
運命(さだめ)・時代(とき)・秋桜(コスモス)などの“感字”表現の実例を出典付きで、空前の規模で収録!
辞典の枠組みを拡張するユニークな「漢字表現」辞典
- 運命(さだめ)・時代(とき)・秋桜(コスモス)・本気(マジ)・豆富・夜露死苦など、現実に流通していながら辞書には載りにくい表記を多数採録。
- 出典は漫画・歌詞・テレビ・雑誌・小説・広告等々。
- 生活に息づく漢字表現の豊かさ・面白さを味わい、活かすための辞典。
- 見出し約11,000、当て字表記約23,000。
- 巻末に詳細な「当て字・当て読み概説」付き。
特長
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編者 笹原宏之先生連載ことばのコラム「漢字の現在」をご覧いただけます。
さらに詳しい内容をご紹介
『当て字・当て読み漢字表現辞典』を推薦します
作詞家 阿木 燿子氏
この辞書の感じでなければ表せない、
そんな感情もあるのです。
笹原さんにはNHKのドキュメント番組の対談でお会いしました。まだお若いのに、漢字の第一人者としてご活躍とのこと。漢字への情熱がほとばしるお話しぶりに引き込まれました。
このたび刊行された『当て字・当て読み 漢字表現辞典』には、私の歌詞からもたくさん用例がとられているとのこと。字数の制約のある、歌の詞という表現形態のなかで、試行錯誤しつつ、つかみとった「漢字表現」のかずかず――「淡雪(めれんげ)」「真紅(まっか)」「何処(どこ)」「つむじ旋風(かぜ)」「悪戯(いたずら)」「魅(み)せられて」などなど。
今では当たり前に使われるものもありますが、当時、表現したい想い、形にしたい感情に向かって模索した漢字達が懐かしく思い出されます。「この漢字でなければ、この感情は表せない」、まさにそうして綴られた詞でした。
笹原さんは中学生の頃から漢字表現としての「当て字」に魅了され、大学ノートで「当て字辞典」を作っていらっしゃったとのこと。「当て字を専門に、というつもりではなかったのですが、いつのまにかライフワークになりつつあります」とお伺いしました。
1500年以上も前に先人が出会って以来、脈々と続く漢字と日本語の、表現をめぐる営み。私たち日本人のDNAに刻み込まれた文字達が、この辞書にはちりばめられています。
まさに玉手箱。ページを開くたびに、その言葉の持つ輝きに心を揺さぶられることでしょう。