三省堂 辞書ウェブ編集部による ことばの壺
近代啓蒙の黎明期 『同人社文学雑誌』の世界
- 定価
- 4,180円
(本体 3,800円+税10%) - 判型
- A5判
- ページ数
- 384ページ
- ISBN
- 978-4-385-36270-0
- 10月27日 販売会社搬入予定
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改訂履歴
- 2025年11月10日
- 発行
近代啓蒙のさきがけ『同人社文学雑誌』についての画期的論考
『西国立志編』『自由の理』の翻訳で知られ、明治の啓蒙思想を牽引した中村正直(敬宇)が明治9年から16年にかけて主筆をつとめた『同人社文学雑誌』は、歴史、伝記、学術、政治、宗教、哲学、詩歌など広範な内容を和文と漢文を用いて記した雑誌である。
漢文の多用ゆえに研究が停滞していた本雑誌について、文体・表記・翻訳史の視点、漢詩・漢文を中心とした王治本ら日中文化人の交流、中村正直を中心とした大野大衛・井上哲次郎ら同人社メンバーの三つの軸から論考を展開する。
特長
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編著者
陳力衛(ちん・りきえい)
成城大学名誉教授
執筆者
章 清(しょう せい)
復旦大学教授
李 梁(り りょう)
弘前大学名誉教授
陳 捷(ちん しょう)
東京大学教授
王 宝平(おう ほうへい)
二松学舎大学教授
李 長波(り ちょうは)
同志社大学教授
木村 義之(きむら よしゆき)
應義塾大学教授
木村 一(きむら はじめ)
東洋大学教授
目次
◎ 序 中村敬宇と『同人社文学雑誌』(明治九―十六)〈陳 力衛〉
◎ 近代知としての日本漢文と中国的受容 〈章 清、陳 力衛〉
◎ 中村敬宇の自然史志向性に関する一試論 ――『同人社文学雑誌』を中心に――〈李 梁〉
◎ 『同人社文学雑誌』と来日した中国の人々 〈陳 捷〉
◎ 明治期来日中国民間文化人王治本について――その経歴をめぐって――〈王 宝平〉
◎ 同人社社員大野太衛とその『近史偶論』〈陳 力衛〉
◎ 井上哲次郎の漢文著述概観〈陳 力衛〉
◎ もう一つの「言文一致」――中村敬宇・加藤弘之の講演・演説、論説文の文体についての試論――〈李 長波〉
◎ 『同人社文学雑誌』に見る国語国字問題――資料と考察――〈木村 義之〉
◎ 『同人社文学雑誌』の外国語のカタカナ表記から外来語へ〈木村 一〉
『同人社文学雑誌』総目録 〈李 長波〉



