日本語表現法 改訂版

定価
2,200円
(本体 2,000円+税10%)
判型
A5判
ページ数
160ページ
ISBN
978-4-385-34589-5

見やすい、読みやすい“横組み”『日本語表現法』、待望の改訂版!

沖森卓也、半沢幹一 編

  • 基礎的な文章作法を学び、実践的な課題に取り組むことで、書きことば・話しことばの効果的な表現法を学ぶ。
  • 国語辞書の有効な使い方、インターネット時代の表現法を考えるなど、より豊かな表現をめざす。
  • 付録に「原稿用紙のルール」「電子メールのルール」、利用しやすい、別冊「ワークブック」(48頁、二つ折りでケースに収納)付き。

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はしがき

 本書は、おもに大学・短大および専門学校の学生を対象として、日本語の表現法を基礎的かつ実践的に学ぶためのテキストとして編集したものである。基礎的な文章作法を学ぶことと、実践的な課題に取り組むことを繰り返しながら、実用文からレポート・論文に至るまでの書きことばの表現法を学ぶとともに、口頭発表や討議などにおける話しことばの効果的な表現法をも習得することを目標としている。そして、ワープロなどによる文章作成法などについても解説しながら、さらに豊かな言語表現に発展できるようにその方向づけを示すものである。

 全6章で構成されている内容は次の通りである。第1章は、文章作成の準備段階として必要な、日本語の基礎的知識を培う基礎編である。第2章は、書く目的を明確にし、日常的な実用文を書く実践編である。第3章は、書く前に必要なこと、書く時に必要なこと、書いた後に必要なことを具体的に示した文章作成の基本的知識を習得する基礎編である。第4章は、レポートに要求されているもの、課題の設定と材料の組み立てかた、論文の書き方を具体的に提示した実践編である。第5章は、話しことばの基礎編・実践編であり、日常会話の基本的な表現技術を確かめ、口頭発表や討議の方法を実践的に学ぶ。第6章は表現力をさらに高めるため、ワープロの利用法、辞書の使い方などを解説してある。

 表現法のめざすところは、わかりやすい、筋の通った文章が書けるようになることである。飾りの多い技巧的な美文を書くことは、ここでは求められていない。簡潔で正確な文章、読み手にすんなりと理解される文章こそが日常生活において要請されているのである。しかし、わかりやすい文章の表現法を身につけることは実際たやすくない。そこで、本書では学習の自然な流れを考慮して、前記のように積み上げ方式をとるとともに、学習内客も、授業現場での経験を盛りこみ、取り組みやすい効果的なもので構成することを旨とした。そして、具体的な作業を通して学習したいことを実践、再確認できるように、各節の末尾には、それぞれの内容と閑連する課題を設定してある。また、別冊のワークプックは、これらの課題をさらに発展させて編集したもので、あわせて利用していただければ幸いである。

 近年、横書きの文章が増えてきている状況を考慮して、本書も横組みで構成することにした。ただ、横書きと縦書きでは表記のしかたが異なる点があることから、その点に配慮して、付録として原稿用紙のルール、電子メールのルを収めた。本書による学習を通して、現代社会に生きるために必要な、独自の自己表現と円滑なコミュニケーションが図られることを期待する。

 本書は、解説が平易であったり、ワークブックが付いていたり、これまでにない特徴を持っていたからか、授業でのテキストまたは参考書として多くの方々にお使いいただいてきた。しかし、刊行後9年を経て、今回一部に手を入れて改訂版を出すこととした。さらに多くの方々に活用されることを切に願ってやまない。

編者

 

目次

( )内は執筆者

第1章 日本語を知ろう (沖森拓也)

第1節/日本語は非論理的か
第2節/話しことばと書きことばは違うか
第3節/表記はむずかしいか
第4節/敬語は面倒か

第2章 まず文章を書こう (舩戸美智子)

第1節/なぜ書くのか
第2節/どのような文章を書くのか
第3節/手紙はどう書くか
第4節/要点はどうまとめるか

第3章 もっと文章を書こう (半沢幹一)

第1節/書く前に何が必要か
第2節/書く時に何が必要か
第3節/どのように書くか
第4節/書いた後に何が必要か

第4章 レポートを書いてみよう (橋本 修)

第1節/レポートとは何か
第2節/レポートには何が必要か
第3節/レポートはどのようにまとめるか
第4節/論文はどう書くか

第5章 話し方を知ろう (多門靖容)

第1節/話しことばとは何か
第2節/どのように話すか
第3節/口頭発表をしよう
第4節/討議をしよう

第6章 より豊かな表現をめざそう (矢澤真人)

第1節/国語辞書を有効に使おう
第2節/ワープロを利用しよう
第3節/インターネット時代の表現法を考えよう

付 録 (半沢幹一・舩戸美智子)
1. 原稿用紙のルール
2. 電子メールのルール