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「こども かんきょう絵じてん」の内容より

おうちのかたへ

 現在の私たちが「ふつう、あたりまえ」と思っている生活のスタイルは、人類の長い歴史のなかでは、今だけの特別なものだと言えるでしょう。料理にも洗濯にもトイレにも惜しみなく水道水が使え、夏も冬もエアコンで自在に室温が調整でき、いつでもどこでも食料や衣料が手に入る生活は、とても便利で快適に違いありません。けれど、そのような暮らしぶりは、いろいろ不都合な事態をもたらしています。

 環境について深く学ぶことは、過剰な便利さや不都合な物事を見つめ直すことです。節電やリサイクルから地球温暖化まで、環境課題は数多くありますが、世界中に広まりつつある現在の生活のありようを見直し、人と自然との関係を考え直すことに、環境を学ぶ意義があると思います。また、環境について広く学ぶことは、この地球に暮らす多くの生き物たちと、どのように一緒に生きてゆくのかを考えることでもあります。その学びを通じて、子どもたちの視野は飛躍的に広がるのではないでしょうか。

 表面的な環境学習の枠内にとどまることなく、この本を手にした子どもとおうちの方々が、一緒に語り合いつつ、自然に対する驚きと尊敬の念を胸にやどし、人類の未来に想いをつなげる契機を発見してくださることを、私たちは心から願っています。

三省堂編修所