どういう意味?
『三省堂国語辞典 第五版』には「立秋〔=八月七日ごろ〕以後、九月はじめごろまで残る暑さ」とあります。
もう少し詳しく…
暑さを表すことばはたくさんあり、その時期や程度によって使い分けます。暦の上では秋になっているのに、暑さがちっともやわらがない状態が「残暑」です。立秋の前日までは「暑中見舞い」を出しますが、立秋をすぎると「残暑見舞い」になります。
いつごろに適したことば?
たとえば「残暑見舞い」は立秋~8月末くらいまでに出すのが目安といわれています。「残暑」ということばもそのころに適しています。ビジネス文書の冒頭などで使う場合もそのころがふさわしいでしょう。近年は立秋をだいぶ過ぎても暑い日が続くため、口頭では「残暑が厳しいですね」などと9月ごろになっても聞きます。
使用例は?
「残暑の候」「残暑の折」「残暑の砌(みぎり)」「残暑厳しき折から」「残暑凌(しの)ぎがたき候」「残暑厳しい毎日が続きますが」「残暑がひとしお身にこたえますが」など
似た表現は?
秋暑(しゅうしょ):ほぼ同じように使うことができます
残炎(ざんえん):「残炎が厳しい」「残炎が凌ぎがたい」とはあまり言わないようです
ちなみに…
ほかの暑さを表すことばを知りたい方は「三省堂デュアル・ディクショナリー」のWeb版『大辞林 第三版』で「残暑」をひいてみると(*)、類語情報が見られます。例えば「猛暑(もうしょ)」や「酷暑(こくしょ)」といったよく聞く語だけでなく「炎熱(えんねつ)」「極暑(ごくしょ)」ということばなども。それぞれ少しずつ違うのですが こうしてリンクを行ったり戻ったりすると、その違いがなんとなく見えてきます。
(*)「三省堂デュアル・ディクショナリー」のWeb版を使用するには対象辞書(ここでは『大辞林 第三版』)を御購入の上、登録手続きが必要です。