今はちょうど春の新学期シーズンということで、「春から新しい語学を始めたい」、「大学の第二外国語は何にしよう」……そんな人のために、辞書編集者が人気の第二外国語とそのおすすめの辞書・教材を4回に分けて紹介しています。第4回はイタリア語です。
話し手の数は少ないですが、料理、音楽、美術などの分野では大きな存在感を放っている言語です。イタリア語を学んだことがなくても、イタリア料理店のメニューのペスカトーレの文字に海の雰囲気を感じたり、音楽の授業でフォルテやダ・カーポの意味を習ったことがあるでしょう。私たちの日常生活にイタリア文化・イタリア語が深く入り込んでいることがわかります。イタリア語学習を通じて、普段の生活をより豊にすることができそうです。
学習の楽しいところ
つづりが明解で、イタリア語に特徴的な一部のつづりや発音を除き、ほとんどローマ字の通りに読むと発音できます。発音ができると学習が楽しくなりますよね。トゥーランドットやフィガロの結婚など、イタリア語の有名オペラの歌も歌唱力次第ではすぐに歌うこともできそうです。また、日本語話者にとって難しい発音が少ないので、聞き取りも比較的容易だと言えそうです。
学習の難しいところ
動詞が人称・数によって変化するので、これらを覚える必要があります。さらに時制や法(過去、未来、条件法など)でも変化するので、覚える形がいっぱい! 使い分けも、日本語話者には難しいことが多いです。
名詞に男性と女性の区別があり、これも覚える必要があります。また、名詞の性に合わせて冠詞や形容詞も変化させる必要があります。しかし、名詞の性は形から予測できることが多いので、そこまで恐れる必要はありません。
辞書・教材の選び方
●初級学習辞典
初めてイタリア語を学ぶ人が楽しく学べるように作った辞書です。
不規則変化動詞は活用形から引けるようにしてあったり、名詞は冠詞つきで表示してあったり、イタリア語初心者がつまずきやすいポイントをフォローしています。イタリアでの生活が垣間見える楽しい文化コラムやイタリア語作文に役立つコラムもあります。付録の文法解説も人気です。
初めてイタリア語辞書を使う人のために、引き方ワーク(特設ページからダウンロード)がついています。
●ハンディな辞典
カバンに入れてもかさばらない、持ち運びに便利な辞書です。
内容は充実の総項目数10万3千。伊和は8万。的確で洗練された訳語を中心にシンプルに記載しています。
全見出しにアクセントを色表示、SとZの清濁も一目瞭然にわかって便利です。
※装丁がおしゃれな「プレミアム版」もあります。