古代語のしるべ

第7回 イスロコフ-イススク・ウススク・ウソソクと合わせて-

筆者:
2020年9月29日

筆者プロフィール

上代語研究会

乾善彦・内田賢德・尾山慎・佐野宏・蜂矢真郷(五十音順)の5名。上代日本語の未詳語彙の解明を目指し、資料批判を踏まえて形態論と語彙論の両面からその方法の探求と実践を進めている。

 

  • 蜂矢真郷(はちや・まさと)

1946年生まれ。

京都大学卒業、同志社大学大学院修士課程修了、博士(文学)〔大阪大学〕。大阪大学名誉教授。1998年、第17回新村出賞受賞。著書:『国語重複語の語構成論的研究』(1998.4 塙書房)、『国語派生語の語構成論的研究』(2010.3 同)、『古代語の謎を解く』(2010.3 大阪大学出版会)、『古代語形容詞の研究』(2014.5 清文堂出版)、『古代地名の国語学的研究』(2017.4 和泉書院)。

学生の時、阪倉篤義氏『語構成の研究』(1965.5 角川書店)に接し、複合語であることがあまり認識されていないものを分析することへの興味から、語構成の研究に入ることになった。

編集部から

 昭和42(1967)年以来、約50年の長きにわたって発行しております『時代別国語大辞典 上代編』。おかげさまで、上代の日本語を体系的に記述した辞書として高くご評価いただき、今も広くお使いいただいています。しかし、この50年の間にはさまざまな研究の進展がありました。木簡をはじめとして上代日本語に関する資料が多数発見されたばかりでなく、さまざまな新しい研究の成果は、『万葉集』や『古事記』をはじめとした上代文献の注釈・テキスト、また関連の研究書の刊行など、大きな蓄積を成しています。
 そこで、未詳語彙の解明をはじめ、新たな資料を踏まえて上代日本語の記述の見直しを進めていらっしゃる「上代語研究会」の先生方に、リレー連載をお願いいたしました。研究を通して明らかになってきた上代日本語の新たな姿を、さまざまな角度から記していただきます。辞書では十分に説明し尽くせない部分まで読者の皆さんにお届けするとともに、次の時代の新たな辞書の記述へとつなげていくことを願っています。