「媒体」のことです。「マスメディア」の略として用いられることもあります。
メディア(media)は英語のミディアム(medium)の複数形メディア(media)からきており、一般に「中間」「媒体」「媒介物」「手法」を表します。英語で「マスコミュニケーションの媒体」の意味であるマスメディア(massmedia)を略してメディアといい、カタカナ語でもマスメディアは新聞・テレビ・ラジオやインターネットなどの情報媒体のことです。また、情報を保存する媒体のこともメディアといいます。
特に分野を問いませんが、情報関連分野や人文社会系領域で多くみられます。「メディアコンプレックス」「メディアスクラム」「メディアミックス」「メディアリテラシー」「メディアアート」などのように、社会のIT化が進むにつれて新しいカタカナ熟語が生まれ、日に日に広まっています。
カタカナ語のメディアはマスメディアと同義語として使われ、「報道機関」や「新聞社やTV局など」といった意味合いで用いられていました。コンピューター時代に入り、データを保存する外部記憶装置をメディアと呼び習わすことが広まってから、一般に「媒体」の意味で用いられるようになりました。
メディアを漢字で表すと「媒体」が最も一般的でしょう。カタカナ熟語は、インフォメーションメディアは「情報媒体」、ストレージメディアは「記憶媒体」、ニューメディアは光通信やCATVなど新しい情報伝達手段の総称ですから「新伝達媒体」のように言い換えられます。ちなみにニューメディアは、ふつうはニューテクノロジーズ(new technologies)つまり「新科学技術」と英語では表現されます。メディアアート、メディアリテラシーなどは、「多重媒体美術」「情報分析活用能力」のように無理に漢字に当てはめるより、注釈や説明文で補う方が解りやすいかもしれません。
メディア・ミディアム・メジアンメディアの単数形はミディアム(medium)です。ミディアムといえばミディアムボディの赤ワイン、とくればステーキの焼き具合…にも使いますが、一般に「中くらい」という意味です。中間性のもの、間にあって伝達・媒介するもの、ということで「媒体」「仲介者」「霊媒」などもさし、MサイズのMは「ミディアム」からきています。統計で用いる中央値メディアンまたはメジアン(median)も語源を同じくする言葉です。
「メディアジャック」は「貸切広告」「メディアジャック」という言い方は日本独自のカタカナ表現で、電車の中吊り広告がすべて1社で独占されているような宣伝活動をいいます。
はるかなるメディア王国メディアは、紀元前8世紀末、現在のイラン北西部に実在した古代王国です。首都はエクバタナ(Ecbatana)で、今日ではイラン西部のハマダーン(Hamadan)として知られています。新バビロニアとともにアッシリアを滅ぼし、イラン全土にわたる領土を得、約300年にわたって栄えましたが、紀元前550年頃にアケメネス朝ペルシャに滅ぼされました。この古代王国の住人であるメディア人をメディアン(Median)と呼びます。一方、メディア産業王国で飛び回る「記者」や「通信員」は、メディアンではなく、メディアパーソン(mediaperson)とかメディアマン(mediaman)と呼ばれています。
王女「メディア」ギリシャ神話に登場するコルキスの王女メディア(M?deia)。日本語では「メデイア」とも表されます。神話に基づいてエウリピデスが著した傑作悲劇のタイトルロールとしても有名。映画ではイタリアのパゾリーニ監督の「王女メディア」(“Medea”)1970年が有名です。また、日本の演出家・蜷川幸雄による「王女メディア」はタイトルロールに平幹二朗を配し、1983年、アテネのパルテノン神殿の膝元にあるヘロディアティコス音楽堂で上演され絶讃を博しました。このように、この古典作品は各国語に翻訳され、舞台化・映画化されて新たな傑作を生み、さらにDVDなどでメディア化されています。
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