どういう意味?
名声を得ている「有名人・名士」のことです。
もう少し詳しく教えて
セレブとはセレブリティー(celebrity)の略で、名声を得ている有名人・名士のことです。原義では単にそれだけの意味です。しかしながらこの言葉は、暗に有名な俳優・ファッションモデル・スポーツ選手・実業家などをさすことも多いようです。マスコミが好んでその動静を伝えるような人物です。それゆえ、日本語で言う「セレブ」には、しばしば「経済的な豊かさ」「華やかさ」「優雅さ」「一流」などのニュアンスが伴うことがあります。具体的な人物としては、ヒルトンホテル創業者の曾孫である「ヒルトン姉妹」などを挙げることができます。
どんな時に登場する言葉?
セレブという言葉は、主に女性誌・ワイドショーなどのメディアや、化粧品・ファッション用品などの広告によく登場します。例えば女性誌では「ファッション業界とセレブの最新事情」などの見出しが、また化粧品の広告では「セレブに人気のコスメ」などのコピーが登場します。また最近では、経済誌などの堅いメディアでも「ビジネスセレブ」(ビジネス界における一流の人)などの言葉が用いられるようになりました。
どんな経緯でこの語を使うように?
日本でセレブという略語が使われるようになったのは1990年代の末期から。最初は海外ファッションに強い女性誌が、海外の有名女優・モデルをさして用いた表現でした。当時スーパーモデル(世界でもトップクラスにあるファッションモデル)の人気が高まっていたことや、高級ブランドがブーム化したことが背景にあります。
余談ですが、このような有名人たちのファッションや行動(例えばパーティーでの振る舞いなど)は、古今東西を問わず、メディアによる格好の取材対象となります。このような「興味本位に基づいた」報道姿勢は、アメリカでセレブリティージャーナリズム(celebrity journalism)と呼ばれています。
さてその後の日本では、叶姉妹が雑誌・テレビなどに登場するようになり、セレブという概念が大衆化するきっかけを作りました。またヒルズ族(2005年頃からの流行語)が台頭したことから、新興の経済的成功者もセレブと呼ばれるようになりました。現在では驚いたことに「セレブ犬」などの用法も登場するようになり、この言葉の持つ「ありがたみ」も少しずつ薄れているようです。
セレブの使い方を実例で教えて!
セレブ御用達
女性誌や広告で、有名人が好むファッションアイテムを紹介する時によく用いられる表現です。「セレブ御用達ブランド」などの使い方があります。このように表現されるファッションアイテムが実際にブーム化することも多いようです。
海外セレブ
セレブのうち海外の人物をいう時にこのような表現を用います。似た考え方の表現に「ハリウッドセレブ」があります。
セレブな○○
セレブに「な」を付けることで、形容動詞的な使い方をすることができます。例えば「セレブな気分でお食事」などの使い方があります。
セレブカジュアル
いわゆるハリウッドセレブ(女優やモデルなど)が、日常や遊びなどの場で好んで着用するカジュアルファッションのことを、俗に「セレブカジュアル(セレカジ)」と言います。ラインストーンなどによって適度な豪華さが演出されていること、露出度が大きくてセクシーであることなどが、特徴として挙げられます。
セレブ買い
金に糸目を付けずに買い物する行為が、最近「セレブ買い」と呼ばれるようになりました。「値札など見ない」「棚にあるものは全部買う」「悩まない」などの豪快な行動をさすようです。
セレブな造語
セレブを用いた造語は枚挙に遑(いとま)がありません。その多くは、雑誌やテレビなどで登場するものです。例えばセレブ婚(玉の輿のこと)、セレブ妻(お金持ち男性の妻)、セレブ犬(有名人が飼う犬)などの例があります。
言い換えたい場合は?
セレブを分かりやすく言い換えたい場合は「有名人・名士」という表現を使う事が出来ます。ただし上流階級の雰囲気・豪華さ・話題性の高さなどのニュアンスが抜け落ちてしまうので、それを文章で補足するといいでしょう。例えば「セレブな気分でお食事」という表現を言い換える場合、「上流階級になった気分でお食事」などの表現方法があります。
雑学・うんちく・トリビアを教えて!
語源は「誉めたたえる」 セレブリティー(celebrity)の語源はセレブレート(celebrate)で「祝う」「誉めたたえる」などの意味があります。