三省堂国語辞典
昭和35年(1960)12月10日刊行
金田一京助編/本文906頁/A6判(縦154mm)
『三省堂国語辞典』は『明解国語辞典』の姉妹辞書として編集された。金田一京助が編集方針を決め、編集主幹は見坊豪紀、補佐に山田忠雄、金田一春彦。さらに本書の協力者には、市川孝、酒井憲二、進藤咲子、都竹通年雄、日野資純、若杉哲男がいる。
姉妹辞書といっても『三省堂国語辞典』は『明解国語辞典』の編集方針を引き継いでいた。ただし、アクセントの表示はない。一方、名称を引き継いだ『新明解国語辞典』(昭和47年)は山田忠雄が編集主幹となり、対象とする年齢層を上げるなど方針が大きく変化した。
本書の見出しは現代かなづかいとなり、和語には歴史的かなづかいも載せた。漢字表記欄では、当用漢字表にない漢字、同音訓表にない読み方などに記号を付けている。さらに、小学校で習う教育漢字を教科書体活字で区別した。
収録した語彙は、約5万7000語。『明解国語辞典』改訂版から約1万4000語を削除し、約5000語を追加した。新聞・雑誌・書籍・放送などから用例を採集し、新たな言葉や意味の追加に努めている。そのため、日本語の変化に最も敏感な国語辞典なのである。見坊豪紀が生涯に集めた言葉の用例カードは145万枚にのぼった。
『三省堂国語辞典』は、判型を大きくした新装版を昭和43年に刊行。その後、改訂が重ねられて現在に至っている。
第二版 昭和49年発行 約6万2000語収録
第三版 昭和57年発行 約6万5000語収録
第四版 平成4年発行 約7万3000語収録
第五版 平成13年発行 約7万6000語収録
第六版 平成20年発行 約8万語収録
第七版 平成26年発行 約8万2000語収録
●最終項目
●「猫」の項目
●「犬」の項目