時候のあいさつ

ちゅう しゅう 【仲秋】

2007年9月12日

どういう意味?

『大辞林 第三版』では「〔「ちゅうじゅう」とも〕秋の半ば。秋三か月の中の月。陰暦八月の異名。仲商。中秋。「─の紅葉」[季語]秋。《─や花園のものみな高し/山口青邨》」とあります。

もう少し詳しく…

「初秋」(バックナンバー8/24)の項でも書きましたが、四季のそれぞれの三か月を「孟(または初)」「仲」「季(または晩)」をつけて呼ぶとき、「仲」は真ん中、つまり初秋の次には「仲秋」が来ます。

いつごろに適したことば?

今年は昨日(9月11日)が旧暦で八朔となるのは「【季節のことば】八朔」で書きました。旧暦8月1日、つまり昨日から「仲秋」となります。陰暦8月は10月10日まで。

使用例は?

「仲秋の候」「仲秋の砌(みぎり)」など

ちなみに…

「中秋」と書くと、「仲秋」と同様の意味もありますが、「中秋の名月」の旧暦8月15日の意で使われることも多いです。旧暦8月15日は9月25日。「中秋」についてはまたいずれ。

筆者プロフィール

三省堂編修所

編集部から

「時候のあいさつ」では、手紙やビジネス文書でよく使う季節のことばを取り上げ、その語の意味や、どんな時期に適したことばかを解説します。