時候のあいさつ

こはる びより 【小春日和】

2007年11月15日

どういう意味?

『大辞林 第三版』には「小春の頃の穏やかな気候。日本付近が移動性高気圧におおわれたような気圧配置のときに現れる。小春日。[季語]冬。《玉の如き―を授かりし / 松本たかし 》」とあります。

もう少し詳しく…

「小春」については「初冬」(バックナンバー11/9)に少し触れましたが、陰暦十月を表します。そのころ(今年は11月10日が陰暦10月1日にあたります)のぽかぽかした陽気を「小春日和」と言います。

いつごろに適したことば?

11~12月に適しています。

使用例は?

「小春日和の候」「小春日和の穏やかなお天気が続いております」「小春日和のうららかな日が続いております」など

ちなみに…

「ぽかぽかした陽気」という意味が先行したのか、「春」と付くからか、2月ごろに使われることもありますが、本来は「小春」が陰暦十月を指すことから来ていることばなので、2月にはふさわしくありません。

筆者プロフィール

三省堂編修所

編集部から

「時候のあいさつ」では、手紙やビジネス文書でよく使う季節のことばを取り上げ、その語の意味や、どんな時期に適したことばかを解説します。