時候のあいさつ

こう かん 【向寒】

2007年12月11日

どういう意味?

『大辞林 第三版』には「寒(かん)の時期に向かうこと。日増しに寒くなること。手紙文で、時候の挨拶(あいさつ)に用いる。⇔向暑「 ─ の候」」とあります。

もう少し詳しく…

「寒」は寒さが一番厳しい時期のこと。「小寒」を「寒の入り」といい、「小寒」から「節分」までが「寒」となります。その時期に向かってどんどん寒くなっていく状態を「向寒」といいます。

いつごろに適したことば?

今度の「小寒」は2008年1月6日ですのでそれまでの間です。

使用例は?

「向寒の候」「向寒の折」「向寒の砌(みぎり)」「向寒の折から」など

似た表現は?

『すぐに役立つ日本語活用ブック』には「日増しに寒さに向かう毎日となりました」という例も載っています。

ちなみに…

手紙文ならば結びのことばとして「向寒の折 くれぐれもご自愛くださいませ」のように使うこともできます。

筆者プロフィール

三省堂編修所

編集部から

「時候のあいさつ」では、手紙やビジネス文書でよく使う季節のことばを取り上げ、その語の意味や、どんな時期に適したことばかを解説します。