[意味]
より良い教育環境を求め、首都圏などから地方へ移住すること。子供だけが一定期間移り住む「山村留学」などを含む。
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2021年に入り、「教育移住」という語をよく見るようになりました。移住というと、定年退職後に都会から地方へ移り住む、子供が豊かな自然に触れられるようにと一家で引っ越しするといった定住のイメージがあります。ただ、最近新聞で見る「教育移住」とはそうしたものとは異なり、一家で一緒に行くというものもあるようですが、どうも小中高生の「国内留学」というような色彩が強いようです。
子供が一定期間親元を離れ、里親家庭で生活をしながら現地の学校に通う「山村留学」や「山海留学」などは以前からよく知られています。都会の子供が、数年でも豊かな自然環境のなかで生活をすることは、教育的にも貴重な体験となるでしょう。これに対し「教育移住」とは、恵まれた自然環境はもちろんですが、きめ細かでユニークな教育を実践する地域に、子供が移り住むことをいいます。広島県の離島には全国から入学希望者が訪れる県立高校があり、教育寮を備え町ぐるみで子供の成長を後押ししているとのこと。これなどまさに「教育移住」と言えるのかもしれません。
地方自治体には、人口減・少子化対策のひとつとして積極的に「教育移住」を受け入れるところが増えてきました。学齢期という一定期間であるため、直接定住人口が増えるわけではありませんが、常に子供がいるという状態をつくることは地域の活性化にもつながります。都市部の住民との絆を築くことは「関係人口」の増加、ひいては将来の移住・定住のきっかけになるとも期待されています。
かつては、人口減が進む地域から子育て環境が整った中心部へ移ることを「教育移住」などとする記事を見たことがありました。近年は逆の動きとしての意味で使われ、いまでは地方再生のキーワードとなっています。
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新四字熟語の「新」には、「故事が由来ではない」「新聞記事に見られる」「新しい意味を持った」という意味を込めています。