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第80回【特定技能】とくていぎのう

筆者:
2026年4月27日

[意味]

入管法の在留資格の一。人材が不足している産業分野において一定の専門性・技能を有する外国人に就労のための在留を認める。一号・二号に分けられ、一号は最長五年の在留が可能。熟練度の高い二号は在留期間に上限がなく、家族を帯同できる。二〇一九年(平成三一)改正入管法施行により創設。(大辞林第四版から)

[関連]

育成就労

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出入国在留管理庁が3月27日に発表した2025年末時点の在留外国人の数は、412万5395人になり過去最多となりました。前年に比べ約35万人の増加で400万人を超えたのは初めて。国・地域別では、中国の約93万人が最多で、ベトナム(約68万人)、韓国(約40万人)と続きます。このうち「特定技能」の受け入れは前年比約10万人増の39万296人で、2019年の制度開始以来6年連続の増加となっています。

「特定技能」は、人手不足が深刻な状況にある産業分野で、専門性・技能を有する外国人を受け入れることを目的に、2019年4月から始まった制度。最長5年在留できる特定技能1号は介護、外食業、自動車運送業などが対象で、資格を取得するには「日本語能力試験」と「技能評価試験」に合格することなどが求められます。

新聞記事データベースサービス「日経テレコン」で、日本経済新聞の朝夕刊に「特定技能」が現れた記事を検索すると、在留資格としての初出例は2016年1月10日付朝刊に掲載された「外国人とともに生きる(上)受け入れ拡大へ向け総合戦略を」という社説でした。この年の出現件数は2件で、改正出入国管理及び難民認定法(入管法)が可決・成立した2018年に91件、同法が施行された2019年には190件と急増しました。その後2桁が4年続き、2024年からは再び100件超の増加傾向になっています。同年は対象業種が12分野から16分野に増えた年でした。2026年1月には物流倉庫など3分野を新たに追加、19分野に拡大することが閣議決定され、外国人の技能実習制度に代わる「育成就労(17分野)」と合わせ、2028年度末までの受け入れ上限が123万1900人に設定されました。

外国人材の受け入れ範囲が広がる一方で、足元では外食業の「特定技能」受け入れが4月13日に停止されました。在留者の急増で、業種別の受け入れ上限枠である5万人に達する見込みとなったからです。3月にインドネシアから3人を受け入れた北海道のある企業では、5月にも採用予定でしたが中止に追い込まれたといいます。まだまだ人手不足感が根強くある業種であるだけに、実態と規制との乖離(かいり)が見て取れます。

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新四字熟語の「新」には、「故事が由来ではない」「新聞記事に見られる」「新しい意味を持った」という意味を込めています。

筆者プロフィール

小林 肇 ( こばやし・はじめ)

日本経済新聞社 用語幹事・専修大学協力講座講師。1990年、日本経済新聞社に入社。日経電子版コラム「ことばオンライン」、日経ビジネススクール オンライン講座「ビジネス文章力養成講座」などを担当。著書に『新聞・放送用語担当者完全編集 使える! 用字用語辞典 第2版』(共著、三省堂)、『方言漢字事典』(項目執筆、研究社)、『謎だらけの日本語』『日本語ふしぎ探検』(共著、日経プレミアシリーズ)、『文章と文体』(共著、朝倉書店)、『日本語大事典』(項目執筆、朝倉書店)、『大辞林 第四版』(編集協力、三省堂)などがある。日本漢字能力検定協会ウェブサイト『漢字カフェ』で、コラム「新聞漢字あれこれ」を連載中。

編集部から

四字熟語と言えば、故事ことわざや格言の類で、日本語の中でも特別の存在感があります。ところが、それらの伝統的な四字熟語とは違って、気づかない四字熟語が盛んに使われています。本コラムでは、日々、新聞のことばを観察し続けている日本経済新聞社用語幹事で、『大辞林第四版』編集協力者の小林肇さんが、それらの四字熟語、いわば「新四字熟語」をつまみ上げ、解説してくれます。どうぞ、新四字熟語の世界をお楽しみください。

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