わたしは文学賞とは全く縁がありませんが、『逆襲、にっぽんの明るい奥さま』(小学館文庫)で、「2017 さわベス 文庫部門」で1位になったことがあります。
「さわベス」について、盛岡のさわや書店のHPから、ご紹介します。
さわベスとは 毎年年末にさわや書店の店員が居酒屋に集まり、その年に発表された本の中で一番おすすめしたい本を言い合い、ランキング形式にまとめたものです。客観的な基準があるわけではなく、しかも居酒屋で決めておりますので、最も声の大きい人の意見が通りがちです。こんな独断と偏見に満ちた「さわベス」を2004年から懲りもせず毎年続けております。最も熱く応援したい本なので、おすすめの熱さランキングとも言えます
どうですか、みなさん。こういう選び方、すばらしいです。なかなか出来ない。この時、居酒屋で最も声が大きかった方は、長江貴士さんだったそうです。ご記憶の方も多いと思いますが、2016年、ある文庫を手書き文字だけのオリジナルカバーで覆い、タイトル・著者名・出版社名を全く見せない・教えない「文庫X」として売るという、「あっ!」と驚く前代未聞の奇計に出たのが、この長江さんです。長江さん、格好いい、そして、そういう作戦にGOを出す、盛岡・さわや書店、格好いいです。この「文庫X」は、一日に最大206冊売り上げがあったそうです。はぁ、すごいことです。
で、その長江さんが、わたしの文庫を読み、居酒屋で大きな声で意見を言って下さり『逆襲、にっぽんの明るい奥さま』が、2017年の文庫部門で、さわベス1位になったのでした。あー、驚いた。
その後、お店にお招きいただき2017年6月24日に、この本についての「盛岡明るい井戸端会議」というトークを13時からして、「あの、わたし、新明解国語辞典についても、話しが出来ますので、せっかく盛岡に行きますから、これも話していいですか」と、お願いして、15時からは「新解さんで遊ぼう」と題して新解さんについて、「どう読めばいいか」「どんな語釈があるか」「どんな用例があるか」という話をしてきました。
その時、来て下さった方が書いて下さったアンケート用紙が19枚手元にあります。みなさんからの大切なメッセージです。質問は二つ、「1.新解さんで引いて欲しい言葉は何ですか?」「2.今日のイベントの感想をお書き下さい」です。
ありがとうございました。いつもは、『新解さんリターンズ』に、はさんでいます。あの時の気持ちを、押し花のようにして取っておきたいからです。
あの日、さわや書店に来て下さった方々の「1.新解さんで引いて欲しい言葉は何ですか?」を、お知らせします。じっくりご覧下さい。これは「さわや物件」と名付けたいです。
「挑戦」「やばい」「大学生」「女子力」「落語」「迷惑」「七転八倒or七転八起」「真心」「ありがとう」「星」「支える」「日本」「醤油」「和」「ハンカチ」「社会」「水」「しあわせ」「ジェンダー」「本」「奥様(さん)」「紙」「インターネット」「辞典」「教育」「子ども」「歴史」「哲学」「人生」「小説」「夫婦」「大切」「気」「主夫」「絶望」「希望」「ネコ」「道」「旅」「じゃじゃ麺」「不倫」「ゲス」「林家一平」「北朝鮮」「餅」「宇宙」「約束」
うーん、林家一平は本当に残念ですが八版にもまだ出てきていません。でも、落語に出て来る人の名前は、ちゃんとあります。
辞書で引いてみたい言葉は、本当に人それぞれです。それを実感したトークでした。また、この時はじめて、「困ったお隣りさん物件」を、みなさんにご報告したのでした。
それを次回、例をあげてお伝えします。
(つづく)