大規模英文データ収集・管理術

第46回 英文データの実践的収集方法(コンピュータ方式)・2

筆者:
2013年3月18日

前回に続き、今回は「データカード4」から始めます。

データカード4

これは、不定冠詞および「その他」の中の「種族全体」の表現です。

まず、不定冠詞 a です。第42回をご参照ください。

①「シート見出し」の「品詞別」を開きます。
 ②「中分類」として「冠詞」を選びます。
 ③「小分類」として「不定冠詞」を選びます。
 ⑤「細分類」として「種族全体」を選びます。
 ⑤ 元の英文を「英例文」の「列」に入れます。

第42回では、この英例文を「大分類」として「その他」の中の「種族全体」にも入れるということについては言及しませんでしたが、「種族全体」を「無冠詞+複数名詞」で表現することもあるため、「その他」の中にも2つの表現方法をまとめて入れておこうという意味です。

データカード5

これは、「50音順」の中に収録しておきたい英例文です。

第42回をご参照ください。

①「シート見出し」の「50音順」を開きます。
 ②その中の「うむ」という場所に英文データを入れます。

データカード6

これは、「アルファベット順」の中に収録しておきたい英例文です。

第42回をご参照ください。

①「シート見出し」の「アルファベット順」を開きます。
 ② その中の「provide」という場所に英文データを入れます。

データカード7

これは、「品詞別」の中に収録しておきたい英例文です。

第43回をご参照ください。

①「シート見出し」の「品詞別」を開きます。
 ②「中分類」として「冠詞」を選びます。
 ③「小分類」として「無冠詞」を選びます。
 ④「細分類」として「種族全体」を選びます。
 ⑤ 元の英文を「英例文」の「列」に入れます。

第42回では、この英例文を「大分類」として「その他」の中の「種族全体」にも入れるということについては言及しませんでしたが、「種族全体」を「無冠詞+複数名詞」で表現することもあるため、「その他」の中にも2つの表現方法をまとめて入れておこうという意味です。

データカード8

これは、「その他」の中に収録しておきたい英例文です。

第43回をご参照ください。

①「シート見出し」の「その他」を開きます。
 ②「中分類」として「列挙のし方」を選びます。
 ③「小分類」として「文中に列挙」を選びます。
 ④ 元の英文を「英例文」の「列」に入れます。

データカード9

これは、「アルファベット順」の中に収録しておきたい英例文です。

第43回をご参照ください。

①「シート見出し」の「アルファベット順」を開きます。
 ② その中の「solid-state switch」という場所に英文データを入れます。

データカード10

これは、「品詞別」の中に収録しておきたい英例文です。

第43回をご参照ください。

①「シート見出し」の「品詞別」を開きます。
 ②「中分類」として「冠詞」を選びます。
 ③「小分類」として「最初のaと二度目のthe」を選びます。
 ④ 元の英文を「英例文」の「列」に入れます。

データカード11

これは、「数量表現別」の中に収録しておきたい英例文です。

第43回をご参照ください。

①「シート見出し」の「数量表現別」を開きます。
 ②「中分類」として「分数」を選びます。
 ③ 元の英文を「英例文」の「列」に入れます。

データカード12

これは、「表現別」の中に収録しておきたい英例文です。

第43回をご参照ください。

①「シート見出し」の「表現別」を開きます。
 ②「中分類」として「種類」を選びます。
 ③「小分類」として「名詞形」を選びます。
 ④「細分類」として「type」を選びます。
 ⑤ 元の英文を「英例文」の「列」に入れます。

データカード13

これは、「表現別」の中に収録しておきたい英例文です。

第44回をご参照ください。

①「シート見出し」の「表現別」を開きます。
 ②「中分類」として「範囲」を選びます。
 ③「小分類」として「動詞形」を選びます。
 ④ 元の英文を「英例文」の「列」に入れます。

データカード14

これは、「その他」の中に収録しておきたい英例文です。

第44回をご参照ください。

①「シート見出し」の「その他」を開きます。
 ②「中分類」として「反意語」を選びます。
 ③「小分類」として「inductive」を選びます。
 ④ 元の英文を「英例文」の「列」に入れます。

データカード15

これは、「アルファベット順」の中に収録しておきたい英例文です。

第44回をご参照ください。

①「シート見出し」の「アルファベット順」を開きます。
 ② その中の「configuration」という場所に英文データを入れます。

データカード16

これは、「アルファベット順」の中に収録しておきたい英例文です。

第44回をご参照ください。
 ①「シート見出し」の「アルファベット順」を開きます。
 ② その中の「available」という場所に英文データを入れます。

データカード17

これは、「数量表現別」の中に収録しておきたい英例文です。

第44回をご参照ください。
 ①「シート見出し」の「数量表現別」を開きます。
 ②「中分類」として「物理量」を選びます。
 ③「小分類」として「電流」を選びます。
 ④ 元の英文を「英例文」の「列」に入れます。

データカード18

これは、「数量表現別」の中に収録しておきたい英例文です。

第44回をご参照ください。

①「シート見出し」の「数量表現別」を開きます。
 ②「中分類」として「数量表現周りの表現」を選びます。
 ③「小分類」として「概略」を選びます。
 ④ 元の英文を「英例文」の「列」に入れます。

データカード19

これは、「数量表現別」の中に収録しておきたい英例文です。

第44回をご参照ください。

①「シート見出し」の「数量表現別」を開きます。
 ②「中分類」として「数量表現周りの表現」を選びます。
 ③「小分類」として「電圧」を選びます。
 ④ 元の英文を「英例文」の「列」に入れます。

データカード20

これは、「数量表現別」の中に収録しておきたい英例文です。

第44回をご参照ください。

①「シート見出し」の「数量表現別」を開きます。
 ②「中分類」として「数量表現周りの表現」を選びます。
 ③「小分類」として「最大」を選びます。
 ④ 元の英文を「英例文」の「列」に入れます。

データカード21

これは、「品詞別」の中に収録しておきたい英例文です。

第44回をご参照ください。

①「シート見出し」の「品詞別」を開きます。
 ②「中分類」として「副詞」を選びます。
 ③「小分類」として「副詞+過去分詞+名詞」を選びます。
 ④ 元の英文を「英例文」の「列」に入れます。

「簡易式分類表」なくして理解するには、何の意味さえ感じられない内容であったかもしれませんが、これで、「トミイ方式」の説明は終わらせていただきます。

次回からは何回かにわたって“これからの「トミイ方式」”について述べることにします。

筆者プロフィール

富井 篤 ( とみい・あつし)

技術翻訳者、技術翻訳指導者。株式会社 国際テクリンガ研究所代表取締役。会社経営の傍ら、英語教育および書籍執筆に専念。1934年横須賀生まれ。
主な著書に『技術英語 前置詞活用辞典』、『技術英語 数量表現辞典』、『技術英語 構文辞典』(以上三省堂)、『技術翻訳のテクニック』、『続 技術翻訳のテクニック』(以上丸善)、『科学技術和英大辞典』、『科学技術英和大辞典』、『科学技術英和表現辞典』(以上オーム社)など。