出典
塩鉄論(えんてつろん)・利議(りぎ)
意味
口で言うのは簡単だけれど、言ったことを実行するのはむずかしい。
原文
言者不必有徳。何者、言之易而行之難。
言う者は必ずしも徳有らず。何となれば、これを言うは易(やす)くして、これを行うは難(かた)ければなり。
訳文
(人を採用するのに、言うことだけを聞いて判断するのは危険である。)立派なことを言う者が必ずしも徳があるとは限らないのである。どうしてかと言えば、口で言うのはたやすいが、それを実際に行うことこそむずかしいからである。
出典略解
塩鉄論
【書名】前漢(ぜんかん)の垣寛(かんかん)の著。漢の昭帝(しょうてい)の始元(しげん)六年(前八一)に朝廷で行われた経済政策の議論にもとづく書。塩と鉄の専売制を説く。十二巻。