NHKの大河ドラマ『龍馬伝』が大変な人気で、全国各地の坂本龍馬ゆかりの地は歴史ファンや観光客で大変にぎわっていると聞きます。
関連グッズも続々と登場していますが、そのひとつ、地元・高知では、坂本龍馬からの「恋文(らぶれたー)」を印刷したトイレットペーパーが発売され、話題になっています。
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中国語で「手紙」とはトイレットペーパーのことだというのはよく知られた話ですが、まさに龍馬からの手紙がトイレットペーパーになって登場した、というわけです。
これを作ったのは、家庭用の紙製品の製造・加工・販売をしている、高知県土佐市の望月製紙です。
同社によると、NHKの大河ドラマで『龍馬伝』が放送されることが決まった2009年3月、何か龍馬に関するものを開発しようと社内からアイディアを募集。その中から浮かび上がったのが、主力商品の1つであるトイレットペーパーに「龍馬からの手紙(恋文)」を書くことだった由。社の内外に「自分が龍馬になったつもりで「恋文」を書いてください」と呼びかけ、およそ200点ほど集まった応募作の中から、人気投票によって決まったのが、製品化された4作品だったということです。
2010年1月のドラマの放送開始に合わせて販売を始め、現在、高知県内や龍馬ゆかりの長崎県の観光みやげ品売り場などを中心に販売されており、そのユニークさ、おもしろさもあって、旅の記念に、またプレゼント用などに、人気は上々だとのことです。
文面は、まず龍馬が「おー 今日も待ちよったぜよ、まあ、ゆっくりしていきや」とトイレで迎え、そのあと利用者へのメッセージがあり、最後は
悩みがあるがか? 悩みがあるのか? 何でもゆーたらえいがよ 何でも言ったらいいよ ここには誰もおらんき ここには(他に)誰もいないから ほんで 後は水に流したら そして 後は(すべて)水に流したら えいがやき いいんだから
と励ます内容の文面4連が、連綿と繰り返されています。参考までに、共通語訳を付けておきます。
全部を読むと、個室での人生相談の趣きがあります。「恋文」というよりも、龍馬からの「人生の応援歌、処世訓、激励」といったほうがいいでしょうか……?
この手紙のおおむね2連ごとに点線状の切れ目が入っています。
そのように、人生の悩みにも適宜ふんぎりをつけ、うまく切り離されたトイレットペーパーといっしょに、不運や憤懣はすっきり水に流して解消できるといいですねぇ……。
《参考》「望月製紙」のホームページは、http://www.fuwafuwa-roll.com/ を参照。