模範英和辞典
明治44年(1911)4月17日刊行
神田乃武・樫田亀一郎・横井時敬・高松豊吉・中村達太郎・藤岡市助・江木衷・寺野精一・有賀長雄・肝付兼行・神保小虎・平山信共編/本文1963頁/三六判変形(縦167mm)
明治35年(1902)の『新訳英和辞典』を全面改訂したもの。収録語数は約10万、挿絵は約4000点もある。さらに、前付の扉と「発音符号表」、後付の「類語及対語」39頁は、赤・黒の2色刷りになっているのが目を引く。
見出し語にウェブスター式の発音記号が付けられているのは今までどおりだが、さらに詳しくなっている。記号が定められないものは、センチュリー、ウェブスター、オックスフォード等の英語辞典を参照したという。また、常に大文字で書き始める語には「‖」が、多く使用しない語には「†」が付された。
訳語は、難解な漢語をなるべく避け、平易な和語が使われている。カタカナ交じり文のため、外国の固有名や外国語はひらがな書きにした。そして熟語には、日本的英語表現を “ ” で括って例示してある。読み仮名も多くあり、利用者に親切な辞典となっている。
編者は12人もいて、神田乃武、横井時敬、藤岡市助、有賀長雄、平山信の5人は前著と同じ。新たに加わった7人は、医学、工学、法学、理学などの専門家である。
大正5年(1916)5月28日発行の15版からは巻末に263頁の増補が加えられた。
●最終項目
Zyxomma, n. 【動】一種ノ蜻蛉(トンボ)[印度産].
●「猫」の項目
●「犬」の項目
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