前回、英語のsurpriseは他動詞であり、日本語のサプライズとは使い方が異なる、ということを述べました。
今回は、surpriseの使い方と、surprise以外にも同じパターンで使える語をいくつかご紹介したいと思います。
surpriseの使い方3種
まずはsurpriseの復習からです。surpriseが他動詞だというのは、もう覚えていただけましたね。他動詞なので、
A: The news surprised me. (そのニュースは私を驚かせた(=そのニュースに驚いた))
というふうに使います。また、これをing形を使っていうと、
B: The news was surprising. (そのニュースは(私を)驚かせるようなものだった(=そのニュースに驚いた))
のように、形容詞的に表現することもできます。図にあらわすと、こんな感じ。
それから、受動態にして、
C: I was surprised with the news. (私はそのニュースに驚かされた(=そのニュースに驚いた))
という使い方をすることもできます。こちらは、このような感じになるでしょうか。
まとめると、surpriseは、ひとつのことがらを表すのに、
A: 他動詞
B: ing形
C: 過去分詞(受動態)
という3種類の使い方をすることができるということなのですね。surpriseする側のものに着目するときは、ing形を使い、surpriseされる側を主語にするときは、受け身形である過去分詞を使うことになるのです。
Aの他動詞用法は、いちばん基本的な使い方ではありますが、少しかたく響くことがあるということは、覚えておいてください。B(ing形)とC(過去分詞)の方が、会話などではよく使われます。
このBのing形とCの受身形の使い方、整理できましたか? 図を見ると、どちらもthe newsとmeの位置、矢印の向きは、いずれも同じですね。The news was surprising.とI was surprised with the news.は、同じ事象を違う視点から表現している、ということなのです。どちらを主語にするのかによって、正しい形を選んでください。ポイントは、元になっている動詞surpriseが「驚く」という自動詞ではなく、「驚かせる」という他動詞である、ということです。
「エキサイト」や「リフレッシュ」も同じ
上にsurpriseの例を挙げましたが、このような3種類の使い方ができる他動詞は、他にもたくさんあります。tire、interest、satisfy、embarrass、confuse、encourage、disgust、amaze、convinceなどなどたくさんありますが、特に間違いが多いのが、exciteとrefreshです。「エキサイトする」「リフレッシュする」というカタカナ語があるからでしょうか。
「excite=エキサイトする、興奮する」だと思ってしまっていませんか? それが間違っているんです。exciteは「興奮する」ではなく、他動詞の「(人を)興奮させる」です。これがわかれば、
a. The rugby games were so .
b. I was really with the rugby games.
のどちらにing形が入り、どちらに過去分詞が入るのか、おわかりですね。(もちろんa.がexciting、b.がexcitedです!)
リフレッシュも同じです。refreshは、「リフレッシュする」ではありません。refreshは他動詞で、「(人を)リフレッシュさせる」です。辞書にもちゃんとそう書いてありますよ。
surpriseもexciteもrefreshも、他動詞です。日本語としては、「驚かせる」「興奮させる」「リフレッシュさせる」といった他動詞の形は、あまりなじみませんね。でも、英語では、どれも他動詞として使われるものですので、それぞれお手持ちの辞書で、確認してみてください。ここに慣れると、また英語を話すのが、少し楽になることと思います。
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〈出典〉
- 三省堂『ウィズダム英和辞典 第4版』 iPhoneアプリ「辞書 by 物書堂」版 (2019)