[意味]
睡眠時間の不足が借金のように徐々に積み重なり、心身に悪影響を及ぼすこと。
[関連]
睡眠不足
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ここ数年、睡眠の質を改善するというグッズやサプリメントなどを見るようになった気がします。そのきっかけになったのは2017年に話題となった「睡眠負債」という言葉なのでしょうか。
「睡眠負債」とは米スタンフォード大学のウィリアム・C・デメント教授が提唱したもので、睡眠不足が少しずつ蓄積された状態のことをいいます。本人の自覚がないまま、仕事のパフォーマンスや日常生活での活力が低下し、がんやうつ病などの発症のリスクが高くなることがあるともされます。
新聞では以前からわずかですが登場する語でしたが、増え始めたのは2017年。NHKスペシャルが6月に「睡眠負債が危ない」を放送すると、同番組に登場したスタンフォード大学睡眠生体リズム研究所の西野精治所長の『スタンフォード式 最高の睡眠』(サンマーク出版)がベストセラーに。他国と比べ睡眠時間が少ないといわれる日本人にとって「睡眠負債」は衝撃的なキーワードだったのでしょう、同年のユーキャン新語・流行語大賞のトップ10にも入りました。そして日経MJヒット商品番付の西の小結に選出されたのが「睡眠負債商品」。眠りの質に改善をもたらし、より健康に働くための商品に人気が集まったといいます。
さて、この「睡眠負債」。借金ならば返済(寝だめ)すれば解決するのかと思いきや、そう簡単にはいかないようです。休日の寝だめは解決策のひとつとはいえ、睡眠リズムを崩すこともあるのだとか。重要なのはいかに普段の睡眠の質を上げるかにかかっているのだそうです。私も枕の高さが合わないのか、なかなか寝付けないことがあります。少しでも快適に眠れるように新しい枕でも探すことにしましょう。
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新四字熟語の「新」には、「故事が由来ではない」「新聞記事に見られる」「新しい意味を持った」という意味を込めています。