[意味]
農業と福祉の連携。生きづらさや障害を抱える人たちが農業分野で就労することで、自信や生きがいを持って社会参画を実現していくという取り組み。高齢化が進む農業の新たな働き手確保にもつながる。
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高齢化や後継者難などの理由で担い手不足が深刻になっている農業。そこで障害者らの活躍を促す「農福連携」が広がっています。4月15日付の日本経済新聞によれば、2021年度に全国で農福連携に取り組んだ障害者就労施設と農業者の合計は前年度より23.2%増えました。最大の伸び率だった千葉県は62.7%増になったといいます。
農福連携は政府が2016年に打ち出した「ニッポン一億総活躍プラン」に盛り込まれたことなどから国や自治体の推進施策が拡大。障害者施設が自ら農園を整備したり、外部農家に障害者を受け入れてもらったりするなどの方法で行われています。また、JX金属のように、2023年度からグループ会社で障害者を雇用し本格的に農業に取り組む企業も出てきました。
記事データベース「日経テレコン」で「農福連携」を検索したところ、日本経済新聞での初出は2015年4月2日付の静岡経済面。古いところでは、日本農業新聞で2010年1月8日付の使用例がありました。こうして見るとまだまだ新しい語といえるでしょう。
農業に関係するということで、日本経済新聞での登場記事は地域経済面が全体の8割を占めました。他紙でも地方紙での使用件数が多く見られるなど、都市部よりも地方でよく見られるのが特徴だとも言えそうです。
障害のある方々の社会参加と農業の担い手不足の解消を目指す「農福連携」は、地域活性化の役割のひとつとして定着していくのではないでしょうか。今後しばらくは記事件数が伸びていきそうです。
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新四字熟語の「新」には、「故事が由来ではない」「新聞記事に見られる」「新しい意味を持った」という意味を込めています。