高速道路の要所要所には、長距離ドライバーのための休憩施設、サービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)があります。
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長崎道の佐賀県金立(きんりゅう)サービスエリアの上り車線にあるレストランには、メニューと並んで地元の方言のリストが1枚、クイズ形式にして置いてあります。
B5版サイズのシートの表には「佐賀弁」42語があげてあり、各語の(用法・ニュアンス付きの)正解は裏に書いてあります。
1年ほど前から始めたのだそうですが、食べたいメニューを注文したあと、料理が出てくるまでの待ち時間を有効に利用してしばし楽しむことができるので、お客さんにも好評だとのこと。
例えば、次のような問題があげられています。( ⇒ 答えは末尾に)
1 がばい 2 そーにゃ 3 ねずむ 11 ぬっ 14 あまくらかす 18 あっちゃこし 20 まちなんか 29 つーつらつー 34 ととしか 39 いたちょこ
家族や仲間といっしょの場合には、テーブルの真ん中にこのリストを立て、かたや表の面にある各語の意味を予想して回答し、こなた裏面の正解を見ながら合否の判定をする、といった楽しみ方ができます。大勢いるときには、1人が出題して複数のメンバーが回答して得点を競うこともできます。正解にしろ不正解にしろ、けっこう盛り上がりそうです。
サービスエリアは長距離ドライブの途中に立ち寄るのがふつうですから、遠くから来た人たちにとっては思いもよらない言い方やその正解に意表を突かれたり、予想もつかない難しさに立ち往生し、「遠くまで来たなぁ」という実感を覚えることがありそうです。
一方、同じ県や比較的近くから来た人にとっても、自分の方言との思わぬ違いや微妙なズレを感じる場合もあるでしょうから、両者それぞれに楽しめます。
たった1枚の「方言リスト」ですが、苦肉の珍回答や苦し紛れの迷回答に笑い興じたり、予想がつきかねお手上げ・降参の場合などもあって、そうこうするうちに時間が過ぎて、「お待たせしました。ご注文の品です」と、料理が運ばれてくるシーンが目に浮かびます。
答え:1 がばい(ものすごく) 2 そーにゃ(とても、大層な、ひどい) 3 ねずむ(つねる) 11 ぬっ(寝る) 14 あまくらかす(もてあます、食べきれないで残す) 18 あっちゃこし(逆、反対になっている) 20 まちなんか(待ち時間が長い) 29 つーつらつー(すいすいと、淀みなく) 34 ととしか(たどたどしい、不器用だ) 39 いたちょこ(先に行きましょう、行っておきましょう)