またハワイに行きました。ハワイの日本語は、日本国内のことばと様々な点で違っています。目に見える日本語の方言としてアンダギを写真に撮りました。サーターアンダギーと書くこともあります。沖縄方言で「砂糖油揚げ」を発音するとこうなるのです。ハワイで出版された沖縄語辞典 Okinwan-English Dictionary には、saataa’ andaagii と書いてあります。ドーナツと同じ材料をゴルフボールのような丸い玉の形に揚げたものです【図1】。
他にも、共通語と同じ名の「ダンゴ、マンジュー、モチ」などが売られていますが、中身は東京人が考えるものと違います【図2】。
これらの材料の一つがモチコです。かつてハワイの日本語の語彙集を作ったときには現地の人の解説をもとに「もち米の粉」と書いておきました。
(注)ハワイ方言語彙集 Glossary of Hawaiian Japanese は、インターネットの以下のサイトから印刷できます。//dictionary.sanseido-publ.co.jp/affil/person/inoue_fumio/
そのころ、モチコは大辞典にも方言辞典にも出てきませんでした。しかし今はインターネットで検索できます。下のホームページによると、「もち粉」は「白玉粉」と材料が同じで、製造の手間の少ないものをいうようです。モチコは広島の方言かと思ったのですが、日本国内では専門語、ハワイでは日常語なのです。ラーフル(黒板消しの専門語、鹿児島などの日常語)と似ています。
//siratamako.com/Q_siratama/index.html
ハワイのモチコについては次のページにも詳しく書いてありました。ほかにも大勢がハワイのモチコチキンなどについて書いています。こんなに情報が得られるとは、便利な世の中になったものです。
//www.pacificresorts.com/webkawaraban/shokutaku/051201/