地域に根ざしたローカルヒーローについては、これまでに第26回「方言キャラクター」、第108回「大分のローカルヒーロー「PCO」」、第208回「『方言トランプ』あれこれ」でとり上げられています。
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ローカルヒーローたちは、子どもたちを主な対象としている点、地域に根ざしている点でほかの方言グッズとは特徴を異にしています。また、「郷土愛」を育むことをヒーローの第一目標にしています。中央を模倣したヒーローが各地を巡演するのではないことから、ローカルであることの誇らしさがヒーローから感じとれます。
沖縄のヒーロー「琉神マブヤー(沖縄の魂)」も沖縄で守るべきものの第一に「ウチナーグチ(沖縄方言)」をあげています。ほかにテーゲー(おおらかさ)、エイサー(太鼓に合わせて踊る伝統の盆踊り)、チャーガンジュー(ずーっと健康、元気)、イチャリバチョーデー(出会えばみな兄弟)、トートーメー(位牌、先祖)など、沖縄の大切な文化を琉神マブヤーは守ります。悪の軍団には、マジムン(沖縄方言で魔物、化け物の意)という名前がつけられています。
琉神マブヤーが悪の軍団マジムンと戦うときは「タッピラカス(叩きのめす)」と気合をいれます。また、必殺技は「スーパーメーゴーサー(超ゲンコツ)」です。悪の軍団にクーバー(蜘蛛くも)がいます。退散するときは「ヒンギレー(逃げろ)」と言って逃げます。
震災後(2012年)、東北6県の力を集結させた「東北合神ミライガー」が出現しました。東北合神ミライガーは、それぞれの県のヒーローのもとで修業を積み、「一致団結・東北六剣」をモットーにしています。どのヒーローもそれを取り巻く悪の軍団も方言を使用している点で共通しています。
制作者の有限会社 エフツーゾーン(//f2-zone.jp/)と株式会社マブイストーン(//www.mabuyer.com/)に伺ったところ「地元感覚と教育的な視点を必ずふまえる」という点を信条としているとのことです。悪の軍団はヒーローと方言で掛け合いを行い、時には、会場の子供達にも方言で話しかけます。わからない方言が出てきた場合には、ショーが終わって家に帰り祖父母に言葉の意味を尋ねると、孫と祖父母との間の会話に一役かうとのことです。
琉神マブヤーのお守り【写真1】と琉神マブヤーシール【写真2】は購入して写真を撮りました。