時候のあいさつ

そう しゅう 【爽秋】

2007年9月26日

どういう意味?

『大辞林 第三版』をひくと、「さわやかで心地よい秋。「─の候」」とあります。

もう少し詳しく…

同じく『大辞林』で「爽(さわ)やか」をひいてみると「①ほどよく冷たくさっぱりしていて気持ちがよいさま。[季語]秋。「─な秋の日」「─な笑顔」「一種清涼の気は人の気を─にして / あひびき 四迷 」」と出ています。実は秋の季語なんですね。『ホトトギス新歳時記 改訂版』には9月の季語となっています。

いつごろに適したことば?

9~10月に使われます。今年は11月10日が陰暦10月1日(=初冬)になるので、それまでは「秋」のついたこの「爽秋」という語も使うことができます。「爽やか」を通り越して、肌寒くなってきたころには別の語を選んだほうがよいでしょう。

使用例は?

「爽秋の候」「爽秋の砌(みぎり)」など

似た表現は?

涼しさや爽やかさを表す語で、秋の時候のあいさつに使われることばはたくさんあります。「爽涼」や「清涼」「清秋」など。「~の候」「~の砌」のほかに、「清涼」は「秋気清涼の好季節…」などと使われます。

筆者プロフィール

三省堂編修所

編集部から

「時候のあいさつ」では、手紙やビジネス文書でよく使う季節のことばを取り上げ、その語の意味や、どんな時期に適したことばかを解説します。