第33回の落穂ひろいにチャレンジしてみることにします。
さらに現物確認のできたもの
以下の2点を入手しました。
① 『出雲弁だんだんかるた』
監修/藤岡大拙(出雲弁保存会会長) 制作・販売/山陰中央新報社(松江市)
*出雲弁で読み上げるCD付き
い:「出雲弁 使って ごしなって だんだん だんだん」〔= 出雲弁を使ってもらって、ありがとう〕
② 『鹿児島ことば あそびうた かるた』
作/植村紀子 画/原田美夏 発行/南方新社(鹿児島市)
い:「いっだまし〔= 精魂〕入れ覚える 「魂」という字」
商業ベースに乗らないものも
また、次の2点も、方言かるたではありますが、商業ベースに乗らないところから作成されたもので、その過程がユニークなものです。
① 『安曇野方言カルタ』
制作/池田町囲炉裏端愛好会 発行人/「安曇野方言カルタ」制作委員会事務局(長野県北安曇郡池田町)
い:「いいどこじゃねえ あがっとくれや おしげなく」〔= もちろんいいですとも。召し上がってください(部屋の中へ入ってください)。遠慮することなく。〕
発行人のお一人である牛越敏夫氏の主宰する池田町囲炉裏端愛好会のメンバーが、地域コミュニティの崩壊を憂い、カルタ取りを通して地域住民の融和が図られることを企図して制作。牛越氏によると、増刷を2回おこない、大変な好評をもって迎えられたとのことです。
② 『見附弁いろはかるた』
グリーン・ホームふたば(新潟県見附市)
い:「いらんかねー、いらんかのー リヤカーひいて野菜売り」
こちらは、福祉現場で生まれたもの。お年寄りとの生きた会話の中から発想され、制作も完全手作り。構想段階から、ケアーする方々ともども活気づいたとの由。
『上毛かるた』の規模には、及ばないものの、それぞれの地域で活用されている事例が生まれているのは、心強い限りです。