ふと思いついて、インターネットで方言みやげについて英語で検索してみました。Dialect souvenirではめぼしいものがありませんでしたが、Dialect postcardでは色々な情報が見つかりました。その一つは多様な内容です。以下のホームページです。
//www.zazzle.co.jp/ (日本語版)
ホームページの中でdialectで検索すると、たくさんの方言グッズが画像で出て来ます。全部で41ページもあります。方言と直接関係ない品もありますので、それを除いたとしても全部買ったら10万円を超えそうな感じです。全部買うだけの資力はありません。買っても置き場所がありません。
でも画像でバラエティーを楽しめるのです。各国の方言グッズが並んでいますが、日本のも登場します。その大部分は関西弁。写真のバッジも、関西弁です。第262回でふれたとおり、大阪(と京都)は日本の方言の最高峰なのです。
「誰か話しかけてくれへんかな・・?」という表現は、これまで日本でも海外でも見たことがありません。各国語を並べてTシャツにしたら、同じデザインで世界中で売れるでしょう。本当に話しかける人がいたら、国際親善、草の根交流にも役立つでしょう。退職後はこれを専門に売る店でも開きたいくらいです。
方言グッズをインターネットで公開するのを、かつて「バーチャル方言博物館」と名付けました。この三省堂の連載は一環をなすものです。「博物館」の展示物は買えません。でもzazzleの実物はネットで買えます。さしずめ「バーチャルミュージアムショップ」と言ったところでしょうか。
zazzleの本社はアメリカにあるようで、ヨーロッパ各国と日本、タイなどの方言グッズを売っています。方言の経済価値は高まって、ついにグローバル産業まで登場したと、みることができます。zazzleは2005年の夏にスタートしたそうです。「バーチャル博物館」を思いついたのはそのころです。しかし我々の連載が始まったのは2008年ですから、zazzleは先輩にあたります。