第51回で,「日用品の方言グッズ」つまり「みやげ」でない「方言グッズ」(ティッシュとトイレットペーパー)を紹介しました。今回は,その親戚のような商品を紹介します。
それは,方言が付けられた食品です。みやげではない,日常の食卓に上がるもので,いくつもあります。今回は3点紹介します。
コーヒー牛乳「べごっこコーヒー」(宮城県~岩手県)【写真1】,納豆「彩黄金(あやこがね)」(宮城県,萬歳食品)【写真2】,餃子「これが博多の餃子たい」(福岡県,八洋食品)【写真3】です。これらが「みやげ」でないことは,製品の性質からすぐに分かりますね。
「べごっこコーヒー」の「べごっこ」は牛のことです。納豆はパッケージの中央に「おばんです」(こんばんは)のメッセージがあります。両方とも,東北の有名な方言ですね。餃子は商品名自体が博多弁であるとともに「これしかなかろうもん!」のメッセージも入っています。
なお,納豆と餃子は,私の専属研究助手(妻:第51回でも登場)が見つけてきたものです。
東北地方の「方言みやげ」の食品も2点紹介しておきましょう。両方とも,観光みやげとしてパッケージされています。スナック菓子「いぎなりうまい棒」(宮城県)【写真4】と,「盛岡冷麺物語三品味くらべ」(岩手県)【写真5】です。「いぎなり」(とても)は,外箱に説明があります【写真6】。冷麺には,表の他,裏にも「おあげってくなんせ」(めしあがってください)のメッセージが入っています【写真7】。
謝辞:株式会社サトーフード(岩手県盛岡市)におかれては,「盛岡冷麺物語三品味くらべ」を無償で提供してくださいました。ここに記して深く感謝の意を表します。