この辞書を使う人のために
(1)収録語の範囲
この辞典には、一般語句のほかに、新語・外来語・俗語・専門語・略語・慣用句・こと わざなど、現代の社会生活をおくるうえで必要にして十分なことばを収録した。
なお、固有名詞や助詞・助動詞、感動詞などの口頭語の類は語は除いた。
(2)見出しの示し方
(1)和語・漢語は、ひらがなで、「現代仮名遣い」(昭和六十一年、内閣告示)によって示した。
(2)外来語は、カタカナで、原則として「外来語の表記」(平成三年、内閣告示)に従って示した。
(3)ある見出しに、他の語句がついて出来ている慣用句・ことわざなどは、その見出しの解説の後に、改行して、漢字とかなを用いて示した。その場合、見出しがそのまま用いられるものは「―」で代行し、語形の変化したものは、全形をかかげた。
[例]あお【青】 ―は藍(あ/い)より出(い)でて藍より青し あぶない【危ない】 ―橋を渡る かつ【勝つ】 勝って兜(かぶと)の緒(お)を締めよ
(3)見出しの配列
(1)見出しは五十音順に配列した。
(2)かなの清濁については、清音→濁音→半濁音の順に示した。
[例]はん → ばん → パン
(3)促音「っ」、拗音(よう/おん)の「きゃ・きゅ・きょ」など、外来語を表すための「ふぁ・ふぃ」などの小書きの字を用いる音は直音の前に置いた。
[例]てっき → てつき きゃく → きやく ファン → ふあん
(4)ーをもって表す外来語の長音は、直前の母音がア・イ・ウ・エ・オのどれかに当たるものと見なして、それぞれの音を表すかなの位置に置いた。
たとえば、「ハンター」は「ハンタア」、「チーズ」は「チイズ」と見なして、そのかなの箇所に置いた。
(5)同音の見出しは、原則として、次の順序によった。
1.接辞 → 単語 → 連語
2.和語 → 漢語 → 外来語 → 混種語
3.当てた漢字の画数の少ないものものから多いものへ。
(6)「いちだん(と)」のように、見出しに( )のつく場合は、( )のない「いちだんと」の形と見なして並べた。
(7)意味のうえでまぎらわしい同音語、意味によって漢字を書き分けることばは、一か所にまとめ、見出しの上に相互参照の矢印→⇔←をつけた。
[例]↓あう【合う】
⇔あう【会う・{2003}う】
↑あう【遭う】
(4)表記欄
見出し語に当てられる、漢字を用いた書き表し方を、【 】の中に示した。二つ以上の漢字表記がある場合は、標準的と思われる方を先に示した。
[例]あおあらし【青嵐】 あぶら【脂・膏】
なお、語の用法によってはかながきが妥当なものは、次のように示した。
[例]あたり【辺り】(1)近所。付近。辺。「この―」 (2)[かながき]だいたい…に近いとき(・ところ)。「きょう―来るだろう」
(5)外来語の言語の綴り
(1)外来語は、原則として[ ]の中にその原語のスペルを示した。英語を除き、その言語名も掲げた。
[例]アーケード[arcade] アール[(フラ/ンス) are]
ギリシャ語・ロシア語などローマ字を用いない言語の場合は、ローマ字綴りに直して示した。
[例]アガペ(ー)[(ギリ/シヤ) agapée] 朝鮮語・中国語の場合は次のように示した。 [例]オンドル[朝鮮 温突] カンフー[中国 功夫]
(2)アルファベットの略語見出しは、【 】にアルファベットを、[ ]にもとの綴りを示した。
[例]アールエヌエー【RNA】[←ribonucleic acid]
(3)和製英語と和製洋語は、区別して示した。
[例]アフターサービス[和製英語 after service] カフェテラス[和製洋語 (フランス) café+terrace]
(4)「ガラス繊維」「ガラス張り」などのように、他の語と結びついている外来語の原語は、多く省略に従った。
(6)語釈
(1)語釈は、簡潔・的確を旨とした。
多義語の場合は(1)(2)(3)などに分け、基本的な意味から特殊な意味へと並べた。また、必要に応じて、(ア)(イ)(ウ)などに小分けして示した。
(2)語釈の前に、補説を[ ]に入れて示した。
[例]あいこう【愛好】[趣味として]好きであること。
あおいとり【青い鳥】[メーテルリンクの童話劇から]幸福(のしるし)。
あげく【挙げ句・揚げ句】[もと、連歌の最後の句][なにかをした]すえ。
いえども【雖も】[「と―」の形で]といっても。
(3)特殊用語については、[俗語][女性語][児童語]などに分け注記した。
また、必要によって、[仏教で][音楽で][野球で]などのように、用語の使われる方面を示した。
[例]アバウト[about][俗語]おおざっぱ。いいかげん。
アイアン[iron][ゴルフで]ボールを打つ部分が金属でできたクラブ。
あいべつりく【愛別離苦】[仏教で]愛する人と生き別れになる苦しみ。
(4)略語・略称 ←の記号でもとの形を示した。
[例]あいそ【愛想】[←あいそう]
いんし【印紙】←収入印紙。
(5)他の見出しに送る場合は、⇒を用いて、次のように示した。
[例]えいずる【映ずる】⇒えいじる(映じる)
(6)スペースを節約するために( )や(・ )を、次のように用いた。
[例]アイス[ice](1)氷(で冷やしたもの)。=氷。また、氷で冷やしたもの。
いちぶん【一文】一つの(・ちょっとした)文章。=一つの文章。またちょっとした文章。
(7)用例は、「 」に入れて示した。用例の中で、見出しと同じ形で用いられるときは、 「―」で代用したが、形の違うときは、全形を掲げた。
[例]あいしゅう【哀愁】ものがなしい感じ。「―を帯びた曲」
なお、語釈の後に[例]として示してあるのは、語釈の内容に関連した例示である。
[例]おんやく【音訳】(1)漢字の音を借りて、外国の人名・地名などを書きあらわすこと。[例]「インド」を「印度」。
(8)語釈または用例の後の補説としては、[ ]の中に、次のような事項を示した。
(ア)語源など
[例][{4340}史記{4341}から]
(イ)その語の特色など
[例][少し古い言い方]
[けんそんした言い方]
[多く、手紙で使う]
[「相老い」とも書く]
(ウ)外来語の当て字
[例]ガラス[(オラ/ンダ) glas]……[「硝子」と当てる]
(エ)商標名であることの注記
(9)俳句の使われる語には、語釈や用例の後に、その季を《春》《夏》《秋》《冬》《新年》で示した。なお、季の区分は、おおむね旧来のものに従った。
(10)対義語を、《対》として示した。